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総勢150人で作った非売品の「zine」制作秘話  〜コミュニティ「all with MERY」をはじめた話〜

今回は、2020年4月に完成した「MERY zine」のお話です。実はこのzine、どこにも売っていない非売品。なので、もちろん宣伝もしていません。なんだか秘密のようなzineをなぜ作ったのか? どんなメンバーで作ったのか? ああしようこうしようと言いながら、デザインも中身も凝ったので、せっかくなら誰かに聞いてほしい! ということで、zine制作に関わった編集スタッフから、制作の裏側について、ちらっとお話しさせていただきます。

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話を聞いたのは、zineを作った主要メンバーの3人
エディターMさん、エディターRさん、デザイナーKさんです。

150名という規模にこだわったコミュニティを発足

全12ページのzine制作に関わったのは、なんと150人! ご協力いただいた150人は、2020年3月に発足した「all with MERY」という読者コミュニティのメンバーです。名前の通り、「みんな(all)」で「一緒(with)」に、MERYというサービスを盛り上げてくれる読者組織として立ち上がりました。

エディターM
「コミュニティ発足の最大の目的は、MERYを通じて可愛くなる女の子を増やすこと。熱い想いを持って応募してくれたのは、“かわいい”ことに貪欲な、全国各地のMERYユーザーたちです。非公開(鍵付き)のメンバー専用Instagram内で、彼女たちとコミュニケーションをとっています。MERY公式Instagramと異なるのは、MERYとメンバーとが相互フォローの関係であること。そして、「メンバーは150人限定」「非公開SNSが活動場所」にしたのにも理由があるんです」

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エディターM
「準備段階で考えたのは、顔の見えないインターネットの世界だからこそ、どうやってユーザーと信頼関係を築くか。その関係が成り立たないと、ユーザーがMERYに何を求めているか、という深い部分を知ることが難しいと思ったんです。150人という規模感は、丁寧なコミュニケーションができ、“MERYとユーザーの双方向の関係”が叶えられるMAXの人数でした。この人数なら、ポジティブなこともネガティブなことも、ユーザーの声を聞き逃さない体制を構築できる。Instagramを内輪オンリーにしたのも、その関係を築くために必要なことでした」

エディターR
「Instagramは自分の感性やキャラクターの濃厚に表れる場所。メンバーとは相互フォローしているので、彼女たちのアカウントを見ると、料理好き、韓国好き、ナチュラル好きと、“好き”の系統が多種多様なことがわかったんです。別々の興味を持ちながらも、同じ方向を向いている…これは、MERYへの愛があるメンバーだからこそ叶えられた!そう思いました」

SNSから見えたコミュニティメンバーの特徴
・自分磨きへの意識が高い
・系統がバラバラで個性がある
・かわいいものへの情報感度が高い
・リアクションや返信が丁寧で積極的
・女の子であることを楽しんでいる

Instagramは、自分の雑誌のようなもの。だからメンバーひとりひとりが投稿する写真、写真に添える言葉、全体の世界観に独自のこだわりがあって、彼女たちを知るヒントがいっぱいありました。そして、前述したコミュニケーションの近さは、熱量を生み出す鍵にも!

エディターM
「コミュニティのメインの活動は、編集コンテンツ作りに参加してもらうことなのですが、こちらが投げかけたアンケートの回答率はいつも8割超え! これは予想以上のリアクションでした。今まではこちらからの一方的な発信だけだったので、それに対して、“こっちが好き!” “これも知りたい!”という具体的な感想を受け取れるので、次のコンテンツ作りにも生かすことができるんです」

<コミュニティ関係図>

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エディターM
「企画アンケートの協力をお願いするだけでなく、コミュニティのメンバー限定のコンテンツとして、バッグの中身やお気に入りコスメのレビュー等を発信したり、待ち受けカレンダーをストーリーズ上でプレゼントしたりといった、メンバー特典も用意。他のサービスとの差別化を図って企画を考える必要があるので、投稿の質やペースを保つことには、いつも苦労しています。だって、MERYファンでもあるメンバーには、“MERYってやっぱりかわいい!”と思ってもらいたいですから」

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「all with MERY」コミュニティでは、オリジナルカレンダーをシェアしたりも。

「手元に残るものをみんなで作りたい」から生まれたzine

コミュニティを運用していく中で、メンバーとの絆を深めるための次なるステップに選んだのがzine。「all with MERY」コミュニティで手がけた、初めての制作物です。なぜzine? それには編集サイドの特別な想いがありました。

エディターM
「あえて、アナログの紙媒体を選んだ理由は、普段オンライン上という環境だからこそ、みんなの手元にきちんと形として残るものを…という想いがあったから。また、撮影が必要な雑誌ではなくzineという形態なら、オンラインという環境でも、日本全国にいるメンバーが参加しやすいと思ったんです」

zineに決まり!さあ、中身はどうしよう? と企画を練る段階でこだわったのは、3つのポイントでした。

コミュニティの仲間を知るきっかけになること

エディターR
「オンライン上で意見を聞くだけでなく、メンバー自身が作り手として“企画に関わった”という実感をしてもらえるように意識しました。画像を提供してもらい、読者クチコミのおすすめコスメやカフェ情報を紹介したり、アンケートに基づいたメンバーの好きなファッションブランドをランキング形式で紹介したりと、メンバー同士がお互いのことを知ることができるような企画中心でページを構成。巻末には、メンバー全員のアカウント名を連ねた、thank youページも設けました。チームの一体感と、“わー!雑誌に載った!”みたいなスペシャル感をメンバーに届けたい…!と、思ったんです」

質問①

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zine制作以前から「メンバーことをもっと知りたい」という想いで、ストーリーズにて質問することもしばしば。コミュニティ結成当初に募集した「おうちの過ごし方」(上)や、Youtubeチャンネル「MERYのラジオ」用に募った「好きな人ができたとき」企画(下)など。

2)メンバーの期待を超えるクオリティにすること

エディターM
「内容面で気をつけたのは、これなら私でも作れちゃう…と思われないような、クオリティの高いものにすることでした。zine以外の付録コンテンツを充実させたのもそう! メンバーズカードは、“自分だけのカード”という特別感が出るように、会員番号を記載。スタンプ風デザインにして、おしゃれな雰囲気が出るよう細部まで工夫しました。女の子イラストのポストカードは、別企画のヒアリングで“インテリアとして飾りたい”という声を聞いたのを参考に、自分の部屋をかわいく彩るようなイラストをオーダー。ただただ、メンバーが完成品を手に取った時に感動してもらいたい、その一心でした」

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(左から)ポストカード/メンバーズカード/ブランドカード。

3)MERYをもっと好きになってもらうこと

デザイナーK
「表紙にもある“I like mery more”のメッセージにあるように、MERYをもっと好きになってもらう、というのが、zineのコンセプト。ただ、コミュニティメンバーは、それぞれ個性を持った、いわゆる普通の女の子。好みが異なるメンバーたちから提供される素材を、どうやったらMERYらしく落とし込めるか。最初は不安もありました。ただ、画像などを集める制作過程で、女の子たちの“好き”が集まると、不思議とすんなりMERYの世界観になっていったんです。MERYユーザーの“かわいい”の集合体=MERY、ということを強く感じましたね。だからこそ、関わった人のみならず、たくさんの女の子にMERYの存在を知ってもらって、好きになってもらいたい。そんな想いをデザインにもぎゅぎゅっと込めました」

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zineのカバーデザイン。表紙と裏表紙にまたがるように「I like mery more」の手描き風メッセージを入れました。

zine完成後のメンバーの反響、これからのこと

さて、編集サイドのこだわりは、どう伝わったのか? まるでその答えかのようにメンバーから返ってきたのが、エディター達が感激するくらいの熱いリアクション。

エディターR
「zineのページ制作のためにメンバーにお願いしたアンケートは、ボリュームがあったのですが、9割近くの方が参加してくれました。集まった画像もたくさん! そんな熱量もあって、制作過程からわくわくするシーンが多かったです。完成後は、こちらから呼びかけていないのにもかかわらず、30人以上のメンバーが自身のInstagramに、zineについての投稿をしてくれました(ポストカードに色を塗ってくれた方も!)。DMで感想を伝えてくれるメンバーも多く、みんなの満足感やMERYへの愛がひしひしと伝わってきて、とてもうれしかったですね」

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コミュニティメンバーによるzineにまつわる投稿。

zine制作を通じてわかったことは、自分の「好き」を誌面でシェアして一冊にしたことで、メンバーそれぞれの自信となり、ポジティブな連鎖が生まれたこと。

情報を知ったり、好きを共有したり、ものを買ったりといった、さまざまな“体験”をユーザーに届けるサービスへと成長してきたMERY。今回、コミュニティのみんなでzineを作る、という体験ができたことは、MERY自体にとっても、今後に繋がる大きな一歩になりました。

エディターM
「これからの展開としては、メンバーの誕生日にコンテンツを届けたり、MERYアプリのコンテンツを一緒に作ったりと、ワクワクするような企画を考案中です。将来的には、メンバーを少しずつ増やして、コミュニティの輪を大きくしていきたいと考えています。そう、より多くの女の子が自信を持つきっかけになれるチームとして! その目標に向けて、現メンバーとの関係をもっともっと深めていきたいですね」

いかがでしたでしょうか?
実物をお見せできないzineの裏話でしたが、「MERYはいつも楽しそうなことをやってるな」なんて、感じてもらえたらうれしいです。
まだまだ「all with MERY」の活動は始まったばかりなので、コミュニティメンバーと叶えた「かわいい」の感動を、また機会があればご紹介させてください!

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