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狂騒

桜吹雪の中、キスする鳥たち、むくむくとした夕方に平伏す太古からの苦痛、彼女たちの亡霊が舞う夏の盛りのついた犬、無数の侵攻を抑えるための盾として生きて、平行宇宙が壊れてしまい、宇宙法則も、ぐちゃぐちゃになってしまった、と嘆く研究者たちの隘路、敏捷性を蓄えたバッタの脚を眺めては、微睡む意識も遠退き、能動的な朝に付着する道理が旋回して、ドラマチックな今を追跡するミサイルや、女々しい君の欠如により、分断されていく景色の端数を集めては、メタファーが何だのと嘯き、迫力もない景色にまとわりつく矜持、あらゆる偏見を揺さぶる時代的な所以、わずらわしい諍いの波形、形容しているものの終わり、初々しい互換性、俗世を徘徊する神のような気分で、ろくでもないものを掲げては、今に記載されていく罪や苦悩を繰り上げ、現世の君の罪は、今支払うべきだと、強制する国家のまやかし、今を保とうとすればするほどに、もつれていってしまうだけの問題や答えの数々、ノスタルジーを敷衍させていく、君の優劣を這いずる動けなくなってしまった私の末端、平伏すだけの若者たちなど居ないからこそ、この世界に反発し、誰もが諦めずに、変えられることは、可能であるということを、信じ続け、すべては、可能であるからこそ、真実とは、真実であり続けるということだけが、答えであり、その答えすらも、すぐさま翻し、そこにとどまらずに、遠退き消え去るまでを、ぼんやりと眺める底なしの面影。

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