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性弱説~二面性があるのは悪いことか?~

突然ですが、私は、ビビリです。本当の私は、小心者で、人見知りで、ネガティブで、石橋をたたき過ぎて割りそうになります。でも、「ポジティブで前向きだよね!」と言っていただくことが多いです。

告白します。

それは、「そういう仮面を被っているから」です。

誰しも、「本当の自分」という存在を持ちながら、それをおおっぴろげにすることなく、生きているものです。「どう見られたいか?」ということを大事にしながら、その自分を演じる。「女優」であることも、生きる道だと思うのです。・・・・・・っと言いながら、今まさに、「本当の自分」をおおっぴろげにしているので、少々気恥ずかしい部分はありますが(^_^;)、それでも、本当の自分を受け入れられなかったり、表面上の自分とのギャップに悩んでおられる方にとって、少しでも光となれたら嬉しく思います。


自分でも気づいてなかった、本当の自分

「私、人見知りカモ…」
そう気付いたのは、高校生になった時でした。小学校・中学校は公立だったのですが、1学年3クラスで、他の学校と交じることのない学校だったので、9年間、同じメンバーという環境でした。したがって、高校生になって、初めて、外の人とコミュニケーションを取ることになった時に、自分が「人見知りである」と認識したのです。全然自分から話しかけられない。逃げたくなる。心臓のドキドキが止まらない。目を合わせるのが怖い…という具合に。しかし、中学の友人に伝えたところ、「そうだよ、美佳は人見知りだよ」と言われました。衝撃的でした。自分でも気付いていなかった人見知り。社交的で誰とでもすぐ仲良くなれるという仮面を被っていて、それが仮面だったということすら自分で気付いていなかったんだということを知りました。

二面性があるのは、普通

どっちの自分も、自分。別に、どっちかだけに偏る必要もないし、ましてや嘆く必要もない。時々、「素の自分を出していいよ」と言っていただきますが、それはとてもありがたいし、涙が出るほどほっと安心できる。しかし、「明るく、前向きで、熱量高めのポジティブモンスター」みたいな仮面を被って戦っている戦士であり、その方が、生きやすいのも事実。仕事においては、特に。私はおそらく、仮面を210枚ぐらい被っていると思います。でも、それが辛いとか、外そうとか思ったことはありません。だって、超ポジな自分も、超ウジウジな自分も、どっちも私だから。どっちの自分もいていいじゃない?どっちの自分も、自分が認めてあげたらそれでいいじゃない?そして、そのことを分かってくれている人が一人でもいたら、それでいいと、思うのです。


どういう人生を歩みたいか?から仮面を定義

私の人生のモットーは「半径5m以内の人を幸せにする」です。近くの人を幸せに出来ない人に、それより遠い人を幸せになんかできない。だからこそ、まずは自分の近い人を幸せにしたい。笑顔が溢れて、エネルギッシュで、みんなが強みを発揮し合えるような環境を創りたい。そのためにも、まず私自身が、明るく元気でエネルギッシュな仮面を被りつつ、その熱量が伝播していくような環境・組織を作っていきたいと思っています。熱量は伝わると信じています。同じ時間を過ごすなら、暗くてネガティブな空気より、明るくてポジティブな空気が充満する方が楽しいじゃない?と。単純ですが、そう思っています。


ポジティブは後天的に身に付く

余談ですが、ポジティブは後天的に身に付きます。こんな私ですから、もちろん、元々はウジウジしまくりで、優柔不断で、迷ってばっかです。マクドナルドで悩みすぎて、20分ぐらい迷ったこともあります。だから、ポジティブに捉えたり、決断したり、っていうのは、本当はすごく苦手です。でも、「棚卸し」と「ポジティブ転換」が出来れば、それは身に付きます。

◆棚卸し方法
やらなきゃいけないことや不安なことがあったら、真っ白な紙にダーっと書き出す。そして、悩んでいる根源を突き止めて、解決する方法を考える。そこで迷うようなら、上司や信頼できる人に相談する。

◆ポジティブ転換の方法
「あーーーーやらかしちゃったな…。だめだ。怒られる。辛い。会社辞めようかな…」なんて思うこと、ありますよね?でも、そんな時は、「これで経験値が1つアップするぞ!」「真っ先に謝って、これ以上、事態を悪化させないぞ!」「ここで退職するってダサいよね?」などと、前向きに考える癖を付けるようにすると、ポジティブに考えることができるようになり、そういう言葉を発信できるようになります。言葉は言霊です。


性弱説

人間は、生まれながらにして、弱い生き物だと思うのです。嘘もつきたくなるし、逃げたくもなるし、怠けたくもなるし、投げ出したくもなる。だからこそ、支える仲間が必要なんだと思うのです。私が、中米ベリーズで起業をした時、独りでした。悲しい時や困っている時に相談できる相手がいないということ以上に、喜ばしいことがあった時にそれをシェアできる人がいないことがとてつもなく切なかったです。そして、元来、ビビリなので、嬉しいという感情がどんどん欠落していって、お客様が笑顔で帰って行かれる時には、ほっとする、という感覚しか持てなかった。だから、私には、仲間が必要だと、強烈に感じました。

社長が一番下にいる逆三角形のような会社

今、私は400人全員がフルリモートのニットで働いています。日本全国・世界33カ国に仲間がいます。テレワークだと関係性が希薄になりがちだと言われますが、それでも、コミュニティや社内イベントなど、業務だけではなく、人と人としての関係性を作っていけるような取り組みを数多く実施しています。オンラインでも温かい繋がりができるんだということを証明していきたいと心から思っています。

組織というのは、生き物です。まだまだ、私たちも試行錯誤ではありますが、「未来を自分で選択できる社会をつくる」というビジョン実現のために、どうやったらそういう組織や制度を作れるのか?ということを日夜思考し続けています。

ニットという会社は、実に、優しい組織です。おそらく、それは、代表の秋沢が影響しているのだと思います。社長としての分かりやすい強いリーダーシップというより、内に秘める芯の強さと温かさが特徴的だなと感じます。みんなの意見を傾聴しながら、尊重し、柔軟に取り入れていく。社長が組織図の上にいるようなヒエラルキーではなく、社長が一番下にいる逆三角形のような組織。

誰のための会社か、って、「あなた」のためである。そんな会社です。


相互理解が起点

もちろん、組織作りに完璧なんてものはない。だからこそ、仲間がともに叡智を結集し、強みを発揮し合い、支え合っていくことで活き活きとした組織になっていく。その時に、その人の仮面の中にある「弱さ」を受け止め、人として認める土壌が、更に関係性を良好にし、組織はより強くなっていく。組織を作っていく上で、ベースは「信頼関係」にあると思います。信頼関係を築く方法の起点は「相互理解」。そして、目の前の業務に忙殺されると、その相互理解は段々薄れていきます。1回やったら終わり、ではない。何度も何度も、その相互理解を繰り返すことが大事。コミュニケーションの量を増やし、その人の価値観の源泉に触れることこそ、人と人とが互いを思いやることができる始まりではないかなと思います。



今回は、ちょっとエモい感じの内容になってしまいました。

◆本日のまとめ
・性弱説(みんな、弱い生き物)
・二面性はあって当然(どっちの自分も本当の自分)
・相互理解(弱い部分を知り合うことで信頼関係が醸成)

リモートで仕事をする機会が多くなるからこそ、コミュニケーションの量は圧倒的に減ってしまいます。それでも、どう信頼関係を構築していくのか?ということの参考になれたらば、嬉しく思います。

本日は、以上です!長文にお付き合いいただきありがとうございました!


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