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10、糖質の甘さの話

今回は糖質の話を取り上げます。糖質とよく似た言葉で炭水化物という言葉がありますね。かつては糖質と言わずに炭水化物として食物の栄養成分の名前に当てていたような印象がありますが、当時の私はぜんぜん区別がついていませんでした。言葉としても曖昧だったような印象があったように思いますが、皆さんはどうでしたか。

現在では明確に区別されていますね。ちょっと整理しておきましょう。

炭水化物:糖質と食物繊維を合わせたもの
糖質:炭水化物のうちで体内でエネルギーとして用いられるもの
   したがって、炭水化物のうちで消化吸収を行なうことが出来るもの
   (食物繊維は人間がもつ酵素では分解吸収ができない)
  :単糖類、二糖類、多糖類の総称
   ・多糖類とはでんぷんやオリゴ糖など
   ・二糖類とは砂糖や乳糖など
   ・単糖類とはブドウ糖や加糖など
糖類:単糖類と二糖類の総称
糖分:甘いもの全般
:単糖類を構成成分とする化合物の総称、甘味があるもの等の意味がある

似ているけれども少しずつ違いがあるようですが、それにしてもとてもややこしいと感じてしまいます。とりあえず糖質と炭水化物の違いが分かれば良しとしましょう。

ところで、糖に関する似た言葉でややこしいと言えばもう一つ、こんなのがありませんか、無糖、微糖、低糖といった表現。
ペットボトルや缶の飲料などでよく見かける言葉ですね。
この三種類の表示は、液体100ミリリットルあたりに含まれる糖の量によって違ってくるようです。そしてこの表記の仕方についてはルールがあって、ちゃんと食品表示法で規定されているんですね。

飲料の場合が多いのでそれについて書くと、
無糖:100ミリリットルあたりの糖の量が0.5グラム未満
微糖:同じく、100ミリリットルあたりの糖の量が2.5グラム以下
低糖:同様に、100ミリリットルあたりの糖の量が2.5グラム以下

この表記の方法だと、微糖と低糖の基準が同じじゃないかって思いませんか。そう、同じなんです。違いは使っている言葉だけ。しかもこの微糖と低糖の二つの表現、それぞれ2.5グラム以上であっても場合によっては使用して構わないらしいという話まであるようです。

「甘さ控えめ」に至っては、甘さという表現自体がその人の感覚ですから、個人差が大きいことになります。そうなると基準なんて決めることが出来ません。だから、基準はありません。

ただし微糖や低糖といった表現に対して飲料のメーカーが、それぞれで独自にルールを決めている可能性はあります。消費者としても感覚として「A社の微糖と低糖では甘さに違いがあると感じる」といった例があったり、「同じ低糖でもB社とC社では甘さが違う」といったことだってあるかもしれません。

どこまでそれをオープンにしているかは分かりませんが、成分表示を探せば「100ミリリットルあたり糖質〇〇グラム、たんぱく質〇〇グラム~」といった表記がありますので、こちらを見て甘さを判断するという方法も良いのではないかと思います。

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