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最高の存在は後悔とともに

2度目の結婚離婚を経験してみて、1回目の離婚がいかに自分の身勝手だったかとともに自ら手放した本来の最愛の人が物凄く立派な女性、母であった事を今更ながら思い知らせていた。

この数年、風の噂で聞こえて来る話によると、子供達も独り立ちしたらしいので、そんな懺悔の念を酒好きの彼女の酒の肴にしてもらいたく、許されるのならば再び一緒に暮らしたいと思っていた。

しかし思いもしなかった現実が今年に入り姉との口論で突然聴かされる事になった。

投げつけられたそれは去年の11月13日に彼女はガンで亡くなったという話だった。


それとは別に離婚後に東京に戻ってから毎年撮影している桜の木がある。それは子供達が生まれる前、名古屋に越す前に夫婦で散歩して観に行っていた桜の並木、住んでいた川沿いにある1本の桜の木である。それは今もあり、毎年撮影するようになってからもう15年程になる。

2024年4月1日の今日、今年の桜の開花はやや遅くまだ咲いていなかった。気がつけばその時からもう30年が過ぎていた。そして突然なんだか亡くなった彼女と新婚を暮らしていたアパートを観に行きたくなり、帰宅とは逆方向電車にひと駅乗ってしまっていた。

前にも郷愁で探した事はあったのだが、その時は見当たらなかったそのアパート、あの時はなかなか見つからず、建て替えられたと思っていたが、今日はある気がして探したくなり歩いてみた。

涙雨なのか全く濡れるではない小雨降る中、それはあるべきところにあった。そして懐かしい楽しい記憶が蘇ってきた。

帰り際、雨がまるで涙のように目尻に落ちて来た。なんだか泣きそうになったが、空には雲の切れ目から光が差し込んで来ていた。

後悔先に立たず

今となったら時期は彼女が亡くなる前後、Facebookに知り合いかもで良く彼女は出て来ていた。最近になって亡くなっているのを知りつつ友達申請をした。

もちろんまだ許可は許されていない。

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