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雨でも晴れでも森の日々

屋久島の旅、雨の森を歩いていた
「ひと月に35日雨が降る」と言われるこの島では
雨は珍しくはない

雨が身体に当たる
カッパを通して伝わってくる感覚が
なんだか心地良い

木の葉や岩や苔に落ちる雨の雫
同じものが自分の身体にも当たる
森と一つになれた気がした

大きな木の表面
川のような流れがある
幹に触れようと手のひらを当てると
堰き止められた雨の流れが
勢いよく跳ね上がった

そのまま上を見上げると
降ってくる雨が
白い線に見えた
雨は顔に当たると
そのまま首筋へ流れ込んでくる
気が付くと
胸元まで濡れていた

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せっかくのカッパも
上を向いたら意味が無いな
濡れた部分が気にはなるけれど
なんだかおかしくなって
一人でニヤケてしまった

さらに歩いて行くと
少し開けた感じのところがあった
見ると大きな樹が根元から折れて倒れていた
大人一人では抱えきれない太さの樹
100年以上は生きていただろう

自然は常に移り変わる
どんなに立派な樹でも
それは例外ではない
厳しさを感じながら
潔さに美しくさえ思えた

雨は降り続いている
森は平然としている

そうか、森にとっては
雨も晴も変わらないのか
晴れたら光を浴び
雨なら水を浴びる
どちらも大切で
それを恵として受け入れる
一日一日それを繰り返す

雨だからとカッパを着て
少し濡れたからと気にしていることが
馬鹿馬鹿しく思えた

雨の森
降り注ぐ雨音が辺りに響く
大きな木も
小さな木も
そして倒れた木も
それを静かに浴びている

自然の大きさと強さを
今まで以上に強く感じる旅でした

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