ひまわり柄の青い水着のこどもだった夏

流れない不確かな星に安心していた

おつりを受け取る手 包みこまれて嫉妬されたい

シーブリーズの蓋 交換しただけの恋人に戻れない朝

カップ焼きそば、生のトマト、フラペチーノ、君の胃腸に合わないもの知ってるのに、知ってるだけ

人生で最後に100点をくれた先生のこと忘れたけれどたぶん嫌いだった

水族館デート 夕飯は寿司 喧嘩して解散した夜

君に褒められた髪を切る わたし万年ショートカット

何も知らないまま署名をして誰かを傷つける世界

演技をしたって誰もみていないのだから素で生きる方がましだよきっと

目の前からいなくなった人は私の世界でもう息をしない

ずっと一緒だよなんて結局飼い主のエゴなのかな　君は幸せでしたか　カリカリのドッグフードで

グッバイ君の生き様好きだった もう忘れたけど

手にしても手にしてもきっと私は死ぬまで満足しないと知っていた 生まれた瞬間から擦り減り始めるいのち

宇宙飛行士になりたいと思う余裕のある子どもじゃなかったの ずっと早く自由になりたかっただけ

かきごおりけずっていたら生きることは恥だという意味が分かってしまったかもしれない

分かって欲しいなんてもう言わない 私と交わらない道を歩いて好きに生きてね

自分にないものを持つ人に惹かれる 自分にないものを持っている人が自分に優しいかは分からないのにね

強がってピンクを選ばないのか、本心でピンクに興味がないのかわからなくなっちゃった

言葉って難しい 使い方がわからない武器を振り回してよくそんなふうにミサイル撃ちこめるよね

ぶつかるなら迂回するよ、面倒だから土下座するよ さよなら金輪際わたしと出会わないでいて

大人になっても合格できます ひたすらに漢字を書いた26の夏

君の書いた論文と遭遇して、一気に夏が終わった気がした 論文の内容は理解できなかった

「前つきあってた」なんて他人より遠くて薄い関係だ　美しく変わっていく君の顔をSNSで眺めているだけ