見出し画像

80歳胃がん再発。「治療をする?しない?」

先日、知人から「最近、80歳の叔父ががんを再発して。」という
話を聞きました。

80歳の叔父

Aさん、40代女性
仕事しながら高校生子育てをしている。

Aさん叔父80歳
都内に夫婦2人で暮らしており、子どもはいない。

Aさんの叔父は数年前に胃がんで胃を全部摘出して、化学療法も行いました。
そして胃を全部取ったため、食事が少なくなりどんどんと痩せていきました。

そして最近、胃がんが再発が分かりました。

胃がん再発までの間に腸閉塞になり、手術を受けています。

子どもがいないため相談は姪のところへ

主治医は抗がん剤治療をすることに対して、とても前向きだけど
叔父夫婦は決めかね姪のAさんに相談したそうです。

抗がん剤治療の効果や副作用のことも心配だったそうですが、
別の心配もあったようです。

最初の入院の時、病院はがん治療で有名な大病院で、
付添いや面会は出来ませんでした。

Aさん叔父は高齢だったこともあり、携帯を使いこなせず
入院中の様子は分からず病棟看護師からの情報のみだったそうです。

そのため入院してしまうと様子が分からなくなってしまうという
不安もあるそうです。

また病院の方針で、仮に治療の効果がなくお看取りとなった際は
退院して家に戻るか、転院して別の病院で緩和ケアを受けるという
2択を迫られることになります。

どこまで責任を負うのか

Aさんの立場はあくまでも姪です。

普段の生活やこれまでどんな人生を歩んできたかなど、
そこまで詳しくは分かりません。

がん治療など調べたり、人から聞いたりした情報を
叔父へ伝えることは出来ます。

しかしそれをどこまで伝えるのか。
そして寄り添って、話を聞いていくのか。

どこまで叔父の家の中に入って行って良いのか。

やり過ぎるとAさんの負担にもなってしまいます。

80歳で抗がん剤治療を受けるということ

がん治療で1番大切なことは
抗がん剤治療を受けたあとも健康に生活出来るかどうかです。

抗がん剤治療とは、薬を投与することでがん細胞を破壊する治療法です。

抗がん剤は一般的な薬よりも効果が強く、
がん細胞を破壊するだけではなく多くの副作用が出やすいです。

吐き気や嘔吐、脱毛から白血球減少、肝機能障害、腎機能障害が現れることがあります。

そして80歳ともなれば身体の状態の個人差はとても大きいです。

体力のある人、ない人。
太っている人、痩せている人。
高血圧がある人、ない人。
大きな病気をしたことがある人、ない人。
手術をしたことがある人、ない人。

抗がん剤は強い薬です。
身体の状態によって治療に耐えられるかどうかは個人差があります。

負担が強すぎて、健康を逆に害してしまうということもあり得ます。

臨床試験は70代までがほとんど

臨床試験を受ける年代は70代までがほとんどです。
80代以上の臨床試験は数が少なく、抗がん剤治療を受けたあと
どうなるかというデータはほとんどありません。

第三者の方がいい時もある

家族は本人と距離が近いこともあり、
今後どうしていくのかを一緒に考えていくことは
しんどいこともあります。

どんな選択をしても間違いではありませんが、
「本当にこれでいいのかな?」
「これで大丈夫なのかは?」
とそこに至るまでの過程で悩むこともたくさんあります。

寄り添ってくれるような第三者に話を聞いてもらうだけでも肩の力が抜けて
ホッと出来ることもあると思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?