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生写真という魅力

コンビニの入り口に、アイドル関連グッズを買うと生写真付きとあるのを見かけた。

デジタル全盛期に、生写真というものに効果があることに懐かしさと驚きを感じる。今から何十年前も前の学生時代だった頃なら、アイドルの生写真というものにはとてってもない破壊力があった。私もその生写真という破壊力に負けた人だから。今のように写真や映像が綺麗すぎなかったから、余計に生写真が輝いて見えたのかもしれない。

今まで買った中で、1番高額だった生写真を今でも密かに私は持っている。好きだったアイドル歌手の生写真が当時は200円ぐらいだったと思うが、私が持っているその生写真は友達から500円で買った。そこに写っている写真の主は、高校生だった妻の写真。しかも、グループで撮ったなかでの写真だった。

友達にとっては、普通の同級生の写真だけど、当時の私にとっては、アイドル歌手と変わらない価値のある写真だった。今でも、写真を売ってくれた友達と飲んだりした時に、「お前よくあんなグループ写真500円で買ったよな〜」と言われるが、当時は今みたく誰もがカメラを持ち歩いていないので、滅多に写真を撮る機会がなかった。

特に当時は、私の片思いで、彼女(妻)からしてみれば、私は単なる普通の同級生という存在だった。当時は二人とも若かった17歳。それからというもの、ことある事に告白するも振られて友達となり、そして、お互いに紆余曲折あって夫婦となった。今も一緒にいられることが嬉しい。

生写真のことを書いるつもりが、いつの間にやら妻との思い出話になってしまった。でも、今日だけは、それが許されると思う。

だって

今日は結婚記念日だから。

結婚して25年、妻には、今まで勝手に独立してしまったり、いろんな迷惑かけて来てしまった。泣かしてしまったこともある。でも、今一緒に入れることに感謝しかない。ありがとう妻よ!これからもよろしく!と朝から、妻に思いをぶつけると、妻は至って冷静に言った。

「はい、はい、朝は忙しいの」

「お祝いのケーキとかは、週末でいいよね?」

「えっ!花束?」

「別に要らないよ。本当に要らないからサプライズとかで買わないでね。もったいないから。花だったら、違う何かがいいから」

私が思い描いた結婚記念日のイメージとは、だいぶ違うけれど、これはこれでとても私達夫婦らしいから、まぁいいっか!

でも、当日だし、ケーキだけは食べたいな〜

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