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2019年6月の記事一覧

こんなおじさんになりたい

こんなおじさんになりたい

『ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集』斉藤倫(著)、高野文子(画)

「高野文子が好き」が入り口で読んでみました。
児童書にカテゴライズされてるけど、これはどう読んでも、大人が読んで泣くやつじゃないでしょうか。実際最後に泣きました。わたしだけか?
『君たちはどう生きるか』みたいに「大人の男と少年が語り合いながらいろいろ発見していく」というスタイル。
わたしもこういうおじさん

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最初の悪い男

最初の悪い男

『最初の悪い男』(ミランダ・ジュライ著 岸本佐和子訳 新潮社)をやっと読了。おもしろかった。

どこかで「文学は普通じゃないことを求める」みたいな文を読んだけど、じゃあ「普通」なんかこの世にあるのか?っていう気もする。
でもやっぱりカテゴリーとしての「普通の生活」とか「平均的な」とか「一般的には」というのはあるのだろう。
この物語にはいわゆるそういう「普通カテゴリー」に属する人が出てこないんだけど

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