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【最近は、こんな感じ】 「わくわく」って、いい言葉。

上海で生活する女の子たちの日常って?
ファッション、メイク、食べもの、よく行くお店。あと、普段考えていること。悩んでいること。そして目標。
そんなあれこれを、同じ目線で聞いてみた。
@mie_shanghai

12 涂玥

<Profile>
涂玥(トゥーユエ)
生まれ年:1993年
出身:江西省南昌市
職業:会社員
Ins @yyyyyyuet
小紅書 @CC
微博 @TuTu不是大耳朵图图_

このページで、
日系企業で働く女子に
仕事の話を聞くのは意外や初めて。
日本的な仕事のやり方って、どう?
でも、涂玥さんはすごく楽しそう。
なんで?


――江西省出身なんですね。いいところがたくさんありますよね。羨ましい。
涂玥 そうですね。ですが小学生のとき深圳に移住して、今も両親が深圳に住んでいるので、それ以降はあんまり江西省には帰っていません。最近は上海で景徳鎮旅行が流行っていますが、それもまだ行ったことがない(笑)。行ってみたいです。

江西省婺源県の篁岭(上)と、江西省を代表する街・景徳鎮(下2枚)

――深圳はどうですか?
涂玥 街の「人性化(人にやさしい設計/ヒューマニゼーション化)」は進んでいます。街全体が新しいから。たとえば、横断歩道に自転車専用のレーンがあったりとか。「めっちゃきれい都市」ですね。日帰りで行ける場所も多い。

――上海はどうですか?
涂玥 上海は好きです。大学から上海に来て、その間日本に3年ほど留学していたのですが、その後帰国してからはずっと上海です。生活がすごく便利で、古い街並みが残っているところがいいと思います。

――どんな仕事をしているのでしょう。
涂玥 日系の広告会社で日本のいい商品を中国に紹介し、ECで販売する仕事です。マーケティングやECの店舗管理などですね。最近はキャンプ用品、コスメ、日用品などをメインに扱っています。

――コロナ以降、アウトドアは流行っていますよね。
涂玥 旅行したいけど行けない状況が続いたので、国内の近場、自然のなかで過ごしたいと思う人が増えたからだと思います。日本との違いは、ファミリーや友達同士で楽しむ人が多いこと。ソロキャンプを楽しむ人や、キャンプの専門家が登場するまでにはまだ時間がかかりそうです。

自分でもキャンプを楽しんでいる。

――キャンプの次に流行りそうだと思うものは何ですか?
涂玥 中国は「家族でおもしろいことをしたい」と考える人が増えているような気がします。あと、自然のある場所での生活への憧れも強いと思います。なので、個人的に次に流行りそうなのは、自然サウナ。湖畔などで楽しめるテントサウナやバレルサウナのような。

“わくわくしながら仕事したい”

――今の会社で働きはじめたきっかけは何ですか?
涂玥 上海の大学を卒業後、日本に留学していました。日本に行きたいと思ったきっかけは、ドラマとかを観ていて、そこに出てくる風景がきれいだなと思って。行ってみたいな、と。

――今の会社について教えてください。
涂玥 入社してもう6年半です。上海に戻ってから、自分が何をやりたいのか方向性も決まっていなかったのですが、最終的には営業かECの仕事をしてみよう、と。実はほかにも何社か受かっていたのですが、面接をしてみて今の会社に決めました。忙しそうだし、仕事も多そうなのに面接してくれた方々が楽しそうだったので、おもしろくて将来性があるんじゃないか、と。あと、会社に入った瞬間にみんなが立ち上がって、「ニーハオ」と挨拶したことがすごく印象的でした。

――チームを引っ張る立場で頑張っているとのこと。
涂玥 心がけているのは、みんなでいっしょにわくわくを感じる仕事をすること。「わくわくチーム」。わくわくすることが好きだし、大事だと思う。仕事をしている時間は人生の大部分を占めているので、みんなと一緒にいろいろ挑戦したいし、おもしろいことをやってみたいです。

――大変なことはありますか?
涂玥 はい。長く仕事をしてきたパートナーが退職したり、目標を達成できなかったり、個人でもチームでもたくさん失敗を経験してきました。でも、人生は体験の連続だと思うので、失敗したらもう一回やるだけ。よりポジティブに長期的な目線で失敗を捉えていきたいと思っています。

仕事場にて。

――今後やってみたいことはありますか?
涂玥 たくさんあります。そろそろ30歳になるので、この1年間本当にやりたいことは何かをめちゃくちゃ考えました。もっとできることがあるんじゃないか、とか。

“カフェでの考えごとの時間が好き”

――では、普段のファッションとメイクについて。今日はどんな感じでしょう。
涂玥 ニットは『MRS Studios』のもの。コートは不明。靴とボトムスも同じ店だったかな。『UR』や『Ungrid』などの服も気になっています。買うのはほとんどECですね。実店舗より種類が多いし、便利だから。

――コスメもネットで買っていますか?
涂玥 はい。実店舗で買ったこともありますが、ほとんどネットです。参考にするのはインスタや小紅書。あと、友達に勧められるとすぐ買ってしまう(笑)。1年くらい使ったら、また新しいものを試す感じです。今日は、『M・A・C』のファンデーション、『トム・フォード』のアイシャドウ、『アルマーニ』の口紅、『ジル・スチュワート』のチークです。

――お休みの日は何をしていますか?
涂玥 スポーツいろいろです。最近はテニスとボクシング。長く続けているのはゴルフとピラティスです。あとは友達とカフェでおしゃべりしたり、本を読んだりするのも好き。カフェで考えごとをすることも多いです。

――趣味としてこれからやってみたいことはありますか?
涂玥 旅行の博主(ブロガー/インフルエンサー)になりたい。旅行はずっと好きで、行きたい場所がたくさんあって。今年は日本とタイに旅行に行きたい。国内だと、ドライブで四川省の川西環線(成都市の西に位置する高原の道路。標高4000mを超える地点もある)に行ってみたいと思っています。

――最後に、先ほど「日本のドラマを観ていて」と言っていましたが、好きな俳優さんはいますか?
涂玥 木村拓哉です。ベタですか(笑)。きっかけは、人気絶頂だったときに結婚してちゃんと相手とかを発表したニュースをみたとき。かっこいいなと思いました。
(取材日:2023年2月25日 撮影地:徐家匯公園)


<彼女のお勧め>

『WABI COFE』(上海市長寧区愚園路1327号)
☆静かに過ごせるカフェ。コーヒーとヨーグルトをいつも頼む。

『RUMORS COFFEE』(上海市徐匯区興国路372弄1号)
☆考えごとや仕事の整理にぴったりのカフェ。静かで人が少ない。椅子の座り心地がいいので5時間くらいいることも。

『Aesop』(上海市徐匯区東平路9号)
☆まだ行っていないけど気になっている。商品の香りを試してみたい。


text
萩原晶子
フリーライター。上海にて2007年頃よりガイドブック、ファッション誌、機内誌、ウェブなどの記事を手がけている。
カルチャー誌『Ketchup.』(上海と東京で販売)など。
ins:@hagiwara_akiko_
微博:Akiko06

photo
阿部ちづる
2006年にフォトグラファーとして独立。ファッション誌、ビューティー誌、週刊誌、写真誌等のグラビア、ポートレート写真を撮影。アイドルグループやグラビアモデルからのアーティスト写真撮影で指名されることも多く、女の子の新鮮な表情を切り取る。
佐々木希『ささきき』(集英社)、武田玲奈『Rena』(集英社)ほか多数。
ins:@chizuru0821
https://lov-able.com/photographer/chizuru-abe


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