忘れたいことほど忘れられないことってありますよね。
例えば何かイヤなこと(失敗とか、失恋とか)があって、それを早く忘れようと別のことをしてみるも、一向に忘れられない、といった具合です。
かつて次のような実験が行われました。
A・B・Cの3つの実験参加者グループを用意する。
すべてのグループにシロクマの1日を追った同じ映像を見せる。
Aグループの参加者には、シロクマのことを覚えておくように言う。
Bグループの参加者には、シロクマのことを考えても考えなくてもいいと言う。
C
数式だらけの本『数学ガール』が支持される理由は想定読者が「人間」だからではないか
大学生の時に、論文の書き方についてのセミナーを受けたことがあります。そこで講師の人が「論文の想定読者は中学生程度の教養を持ち、一度言ったことはすぐに理解し、決して忘れない AI だ」と言っていたのが印象に残っています。実際に、ほとんどの論文や教科書はこのような想定を置いたと思われる文体となっていると思います。これは訓練された「頭の良い」人々にとっては効率的でわかりやすい表現方法ですが、そうでないほとんどの人達(僕もその一員です)にはわかりにくいし、とても読む気にならないでし