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江戸川Qの「独想感想文」#7

 読了後の感想としては野村総合研究所のスタッフが特別にこの課題について「鉄道ビジネス検討チーム」を作り、議論してきた内容であるので、未来の鉄道モデルのみにとどまらず、次世代の交通インフラやそれらを取り巻く交通経済圏について深く洞察されていて、とても素晴らしい内容でした。 
 地図から消えるローカル線という名題ですが、しかしながらローカル線を取り巻く鉄道各社の利損益を分析し、また地方における人口減少、高齢化、老朽化するインフラ、交通難民問題等の諸問題を踏まえ現状課題を取り上げてつつも未来への解決策としてテクノロジーと共に解答を提案する本作は、一方で地方創生という側面を持つ、多角的視点の混じった地方経済創成論のような本作に仕上がってい流と感じました。
 本作を読み終えるとローカル線に対する郷懐と共に、新しい未来を見せてくれるのはなんとも名状し難い感情になります。
 本作は納得のゆく、ローカル線問題から視線を覗かせる社会へのボトムアップ計画であり、また秀逸な経済復興論であると思いました。

 もしあなたがこの本を気になったら、
 そんなあなたにこの一冊を。

 そして
 あなたが一冊の本を読み終えたら、あなただけの「独創感想文」を。

 文:江戸川Q 

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