見出し画像

日本経済再生のヒーロー登場?日本発テックスタートアップ

こんにちは。ニューヨークでデザイナーをしている mihomi です。


忙しい方用にザクっと。

日本の未来はそう明るくはありません、が、日本発のテックスタートアップが、”日本経済再生のヒーロー” となる可能性は十分あると思います。それにはこの二つ、

1. グッとくるユーザビリティーと優れたデザインから産出される、”素晴らしい体験” をユーザーに届けられること

2. 日本発スタートアップ リアルダイバーシティ:女性幹部の起用

の条件を満たす必要があると思います。テックスタートアップを成功させるには、ユーザーのワクワクを駆り立てるプロダクトやサービスを作り出す事が大切です。しかもそれをプロダクトからブランディングまで、すべてを巻き込んだ、高品質なデザインで統括しなければ、ユーザーにエモーショナルな体験として伝えることができないのです。またそれを助長するには、ダイバーシティから始まるイノベーションが必要です。従来の男性寄りの視点からでは発見できないものを女性が探し当てることがあるのです。

そしてお時間のある方は、あなたの好きなことをしながら、じっくり本文を読んでみてください。


画像2

崖っぷちの日本

日本は今、崖っぷちに立たされていると思います。

日本の少子化、製造業神話の崩壊、更に輪をかけ地球規模のパンデミック。世界基準化には程遠かった、Cool Japanハンコ文化に続き、ガラパゴスFAX制度の廃止、そしてリモートに馴染めない残念な昭和上司問題など。日本のIT後進国化が浮き彫りになった今、新内閣はさらに、行政のデジタル化とDXの推進を加速させようと奮闘しています。人口減少社会で経済成長するには、生産性を上げることより外ないからです。

そして私はこう思います。今こそ、日本発のテックスタートアップが、日本経済再生のヒーローとなるチャンス、だと。生産性向上は、イノベーティブなテクノロジーで、無駄を省き効率を上げるプロダクトを発明し、そのプロダクトを使ったサービスを活性化させることにより実現するでしょう。それを担う代表として、日本のテックスタートアップが、今後どのようにグローバルプレイヤーとしてのポジションを広げていくのかが、将来の日本の行く末に比重をかけることは間違いないと思います。

私のいるニューヨークは、世界のテックシティのうちの一つです。マンハッタンのフラットアイアン地区には、パンデミックの今でも、たくさんのテックスタートアップが、世界に向けて発進し続けています。最近では、テックジャイアント御三家の、Amazon, Apple, Google がマンハッタンのど真ん中に引っ越してくるという大胆な噂も出てきました。

ここに日本のスタートアップは入りこめるのでしょうか?もしこれから挙げる条件をクリアーしていれば、そのチャンスは十分にあるでしょう。

1. グッとくるユーザビリティーと優れたデザインから産出される、”素晴らしい体験” をユーザーに届けられること

2. 日本発スタートアップ リアルダイバーシティ:女性幹部の起用

テックスタートアップを成功させるには、ユーザーのワクワクを駆り立てるプロダクトやサービスを作り出す事が大切です。しかもそれをプロダクトからブランディングまで、すべてを巻き込んだ高品質なデザインで統括しなければ、ユーザーにエモーショナルな体験として伝えることができないのです。更にそれを助長するには、ダイバーシティから始まるイノベーションが必要です。従来の男性寄りの視点からでは発見できないものを女性が探し当てることがあるのです。


では、一つ一つ検証してみましょう。

1. グッとくるユーザビリティーと優れたデザインから産出される、”素晴らしい体験” をユーザーに届けられること

デザインは贅沢なものではなく、いまや必須なもの。スティーブ・ジョブスが、80年代前半にコンピューターをもっと身近に使って欲しいという願いから、LISA と言う、業界初のGUI (グラフィカル・ユーザー・インターフェィス) を搭載したパーソナルコンピューターを創出しました。2020年の今までに、GUI は、UI にその名称を変えています。またそのデザインも、アップルがアイフォンをこの世に送り込んで以来、UIルネッサンスと呼ばれるほどその進化はめざましく高品質になりました。

日常化するテックライフの恩恵に生きる現代人は多くを欲しがります。それは、まず見た目がクールなプロダクト。そしてヒューマンセントリックに基づいて作られた使い勝手の良いプロダクト。更にそれは私達の生活に、新しくポジティブな価値を与えてくれるモノでなければいけません。つまり、そのプロダクトを使う事によって得られる、"素晴らしい体験”、に価値を見出しているのです。洗練されたユーザーが増えるにつれ、プロダクト自体の機能性だけでなく、視覚的にもユーザビリティーにも優れたプロダクトが求められるようになりました。

テックスタートアップは、その特性上、あらゆる無駄を省き、高速で推進することが求められます。ベータ版用のアーリーユーザーを獲得し、プロトタイプからフィードバックに基づいた効果的な修正でスピーディなローンチを目指します。そしてユーザー獲得、成長へとフォーカスしていきます。故に企業ブランディングは後回しな存在に。しかし、デザイン性も高くハイクオリティなUX・UIも駆使したプロダクトを供給する企業は、それに見合うブランディングも同時に兼ね備えなければいけません。秀プロダクトにマッチしたデザイン性に優れたブランディングは、なおかつ企業価値を上げることにも有効です。

2017年頃から始まった、アメリカテック(元)スタートアップのリブランディングラッシュを見れば、その重要性をスルーするわけにはいきません。

Dropbox : in 2017


Mailchimp : in 2018


Slack:  in 2019


Uber: in 2019


他者との差別化を持たせるために、企業ミッション、カルチャー、ブランドステートメントに代表されるマインド・アイデンティーを基盤に、それを立証するデザイン、ビジュアル・アイデンティーを装備。そしてユーザーと触れ合う全てのタッチポイントに整合性を持たせます。例えば、ユーザーが最初に訪れる企業のウェブサイト。第一印象でユーザーのハートを揺さぶるためには、デザイン思考によって導かれた心に響くデザインで企業ブランドと製品をアピールすることが重要です。その結果、”素晴らしい体験” としてのプロダクトをユーザーの元へ、より近く的確に届けることができるのです。そしてこれを経営戦略につなげていきます。


2. 日本発スタートアップ リアルダイバーシティ:女性幹部の起用

テックスタートアップの真髄はイノベーションです。イノベーションにはダイバーシティが不可欠です。多種多様な背景から成る異なった経験やものの見方、考え方。それらを受け入れ、相手を尊重する環境からイノベーションは産まれます。

しかしながら、前述を踏まえ、スタートアップ大国アメリカでさえも、テック業界の女性の雇用比率の少なさを懸念する声は後を絶ちません。スタティスタの統計によりますと、アメリカのテック業界で働く女性比はカルフォルニアやニューヨークでも30%強です。

画像2

他業種と比べると、相変らずテック業界では男性優位。ジェンダーバイアスによる女性のリーダーシップ不在から、女性の活躍できる場や可能性が立ち塞がれています。あの、GAFAM においても、2020年、テック実務に携わっている女性社員比は全体の25%以下に過ぎません。


でも、ここで女性の皆さん、少しだけ朗報があります。シリコンバレーバンクの "Women in technology leadership 2019" の統計によりますと、2019年には徐々にですが、そのグラスシーリング (マッキンゼー・アンド・カンパニーによると、最近では、”壊れたはしご - broken rung” に再解釈・改名されたようですが) に小さなヒビが入り始めたと言うことです。

確かに2017年と比較すると、2019年には、役員、経営幹部クラス共に女性起用の比率が増えています。

そして更に、このアーティクルを書いている際に、こんなグッドニュースが飛び込んできました。

元、ヤフーCEOの、マリッサ メイヤーが、サンシャインと呼ばれる消費者向けのアプリをローンチしたそうです。どんなアプリで、これからどんな事を仕掛けてくれるのかとても楽しみですね。



話を元に戻します。

ダイバーシティな環境下でのイノベーションはスタートアップの基本。女性幹部も含む企業のダイバーシティ化には、テック業界に多大なインパクトを与えうる、無限の可能性が秘められています。そのポテンシャルを盾に、日本発のテックスタートアップで世界にチャレンジする価値は十分にあると思います。様々な憶測がありますが、スタートアップの9割は失敗に終わる、と囁かれます。ここに、本当の意味でのダイバーシティの欠如、が含まれているのではないでしょうか?世界人口の半分は女性であり、アメリカでも購買決定権の7割は女性が握っていると言われています。アメリカ上位1000社の25%は女性幹部で構成されており、アメリカ史上初、女性の次期副大統領も誕生しました。

今こそテックスタートアップの男性陣も、フラターナルな兄弟文化に終わりを告げ、積極的に私達と共創してみる時期ではないのでしょうか?ヒーロー伝説に加わるヒロインキャラも、ぼちぼち増やしていこうではありませんか!


終わりに

グローバルビジネスを目指す日本スタートアップを取り巻く環境は、決して良いとは言えません。いつまで続くともしれない茨の道を一歩一歩裸足で歩くようなものです。それでも、それに立ち向かう勇者が必ず現れ、日本の救世主となってくれることを願って止みません。その方達をビジネス戦略としてのデザインで、全力でサポートさせていただきたいというのが私のミッションです。


✱  ✜ ✱  ✜ ✱ ✜


私は、ニューヨークのアートスクール卒業後、数々のリアルワールドでのプロジェクトを通じ、本物の ”ビジネス戦略としてのデザイン” を習得しました。アメリカ式デザインで世界的に活躍されたい方、なんだかよくわからないけれど、ご自身のコーポレートサイトに危機感を感じている、テックスタートアップ関連の方、あなたの会社の魅力を最大限に引き出すブランディングに興味のある方など、こちらまで お気軽にご連絡ください。

よろしければご協力をお願いします。いただいたサポートは自己投資▷リサーチ&アウトプット活動▷みなさまにとって価値のある情報として還元させていただきます。ありがとうございます!