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リスクの感じ方のやばい話

近年、科学研究が進み人種による性格の傾向が少しは分かるようになってきています。

まあただの傾向なので、勿論違う人もいるのは前提として、日本人は恐怖遺伝子が西洋人より多めとの事らしい。
私的にはそんなに怖がりではないし、周りが私の行動に恐怖していたことが多いため実感はあまりないのですが……
だから私は、行動する前にやばい事にならないように常に考えているんです笑。

けれど、英語のテキストに載っていたエピソードで“まさか恐怖がここまでないとは!!”と驚愕したことがあります。

リスクの感じ方のやばい話。

私はこれを読んだ時に、面白おかしくするため盛った話をしてるのかな?とそんなマトモに読んでなかったんですよ。

冗談でしょ笑。みたいに面白がって読んでただけなので……

けど、オーストラリアのパースという場所に住みあれは真実の話でも変ではないんだなとそう感じました。

ちょっと簡単にまとめると、場所はイギリス。工事現場の作業員として働いている方の話でした。

パブですっかり酔っ払い気分良くなっていた頃に、現場点検を忘れた事に気づき酒が抜けない状態でまた現場に引き返しました。
そしてなぜか(楽しい気分か乗りよくなったのか分からんけど)残りの作業をしようと思い、重機を動かしその後、大型クレーンの先の方に歩いて行って休憩します。

ま、ここからしてあり得ないですよね。
けど、これをヨーロッパ系の人に聞いたらまあありそうだよね…みたいに真面目に答える人の方が多くあんまり驚きを感じていない様子でした。

彼らの言い分はこんな感じ。

だって、クレーンの先っぽまで歩いてみたいでしょ?高くて面白いし揺れて楽しそうだし…けど、現場監督いたら怒られるし昼で素面で酔ってなかったら利口に頭使うけど、やってみたい人多そうじゃない?タガが外れたらあり得るよね?

ま、良い経験だしそれで落ちたらそれもありじゃね?

私は、

(え!?)

みたいな感じで聞いていた。

恐怖麻痺した感想も繰り広げられた。

いくら私でもやってみたくはない。だってそのテキストの描写では命綱さえない苦笑。

その後、この話はまだ続きます。

その彼は、酔って眠くなったので、その先で横たわって朝になるまで眠ってしまう。

起きたら、地上はかなり下にある状態。

笑い事どころか、寝返り打ったら死亡の確率高い……

これが大笑いになって

あー!ありそう!!

みたいになりました。

みんな盛り上げが上手いなあ。あり得んだろ?と思っていたけど地元の人を観察していたらそうも思えなくなりました。

目を離すとあり得ない高さの場所を歩く人とか、重機に乗り休憩中に遊ぶとかそんな人も見たことがあります。

西オーストラリア州は、資源でも稼いでいる国でマイニングも盛ん。

恐怖遺伝子あれば危ない場所でうたた寝して事故とか、ちょっと横着して作業場に落ちるとかはあり得ない話ですがたびたび聞きました。
過労で事故る人もいるにはいそうですが、注意力が足りない人もいると聞きました。

そして、スパイダーマンのようなことをリアルにイベントとして行い募金集めにトライした人も知っています。
命綱があるとはいえ、ビルをよじ登っていくんです。まあその方は社会的にかなり偉い立場の方なので安全対策はすごかったですが…

ああ、リスクはあまり感じていない人が多いんだなあと実感しましたね。だから、あのテキストの話もマジなんだなと。

度々、日本で外国人の作業者が危険な事をしているとかけしからんみたいな記事を見ると、

ああ、彼らにとっては怖さすら感じないし危険とは思っていないんだろうなと、どうしても思えてしまうんです。

正直、私が見てきた事と比べると全て大した事はない話に見えることが多い。

けれども、政府や行政、そして職場レベルだとリスク管理マニュアルがすごいあって責任者はめちゃくちゃ気を遣っています。
怖さをあまり感じない人を管理しなければ事故が多発してしまう。なので、相当しっかりしたものがある。

私は、ビジネスに関してもオーストラリアの大学で学びましたがOHS(Occupational Health and Safety : 労働安全衛生)のマニュアルはオフィスでさえ凄くしっかり管理しているのを知った。
座学だけでなく実際もそうなっています。

かなり神経質に事細かく決められている、おそらく人を信頼していると事故だらけになってしまう確率はまあ高いので気を遣っているのだろうなと思います。
それでも、たまには何か起こってしまう。そういう場合はレビューはすごい。

大きな組織は、OHSの専門チームが機能しています。そして守られてなければ通報する仕組みさえある。

人によって遺伝子レベルで恐怖遺伝子の量はちがう。本人にとっては、危険に感じなく怖くなくても、周りの状況と照らし合わせると十分やばい危なさがある場合もある。

個人レベルの感情だけで判断したら、本人にとっては全く大丈夫な訳です。それに何が悪いかも不明。人によっては死んでさえ良いと思ってる場合もあるから…

だから、理性的に科学的にバリバリに設計されているんです。管理者も大変。

けれど、ここからわかる事は、本来は人の感覚はこれだけ違う可能性があるということなんです。

だから、相手と何か話す時に自分の感情を相手も同じように抱いてると思わない方が良いと言う話。

ひとつのエピソードでさえ、人によってそれぞれ違った感覚を抱いている。それが怖さでも同じだから…

怖い怖くないだけでも、めちゃくちゃ違う。あなたが例えやばいと思っても相手がそう思っているかは見えません。

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