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壁打ちとは自然に自己理解が深まってしまうコミュニケーション方法

「壁打ち」という言葉を聞いたことがありますか?


テニス、卓球、サッカー・・・スポーツをやっていた人ならパッと思い浮かぶのが、壁に向かってボールを打って(蹴って)〜はね返って〜を繰り返すことだと思います。


今回お伝えする「壁打ち」とは、会話をする中で相手から明確な答えやアドバイスをもらえなくてもOKという前提で


ただ誰かに話す、ただ誰かに話を聞いてもらうことで、自分の気持ちがスッキリしたり、頭の中のモヤモヤがなくなったりする効果が期待できるコミュニケーション方法です。


「自己理解を深める」と聞くとついつい自分自身でなんとかしなければと思いがちですが、全然そんなことはありません。


誰かの力を借りて自分を知ることも、立派な自己理解を深める方法のひとつですから。


壁打ちの効果を上げる方法

「壁打ち」の効果を最大限に引き出すためには、話す相手として誰を選ぶかが重要です。



その壁打ち相手選びのポイントとは

  • 相手との関係性

  • 相手の性格

  • 相手のスキル、経験値


この3つを加味して、相手を選び分けてもらえればOKです!


壁打ち相手との関係性

上下関係があってはいけない

もしも、話したい内容が相手にアドバイスや指導を求めるものであれば、上下関係があっても当然問題はありません。


そうではなくて、純粋に客観的な意見率直な感想が欲しかったり、相手の素の反応を見たい場合には、上下関係が邪魔をします。


例えば、会社の上司に「上司としてではなく、一個人として話を聞いてください。」とお願いをしていても、途中から相手の地位や立場が反映した回答が悪気なく増えてしまいます。


仕事の相談であれば、端的な回答や的確なアドバイスはありがたいの一言に尽きますが「壁打ち」に限ってはそれが本来求めるものではないので。


やはり、話したい内容に合わせて、最初から上下関係がない相手を選ぶ方が安心です。

身近すぎてはいけない

親兄弟・友人・同僚など、身近すぎる人に話をすると、どうしても「感情」に任せた意見や反応が増えがちです。


例えば、うっかり家族に転職の相談などを伝えてしまうと

  • それはもったいない!

  • それはリスクが大きい!

  • 失敗したらどうするの!

など、ネガティブな反応の数々が勢いよく返ってくるはずです(100%不安や心配から出てしまう言葉なのですが・・)


「ドリームキラー」は身近な人ほど多かったりしますし。



だから、感情抜きでの話がしたい時には身近な人は相応しくありません。

逆に、もし身近な人から「転職しようと思う」と突然相談されたら、相手と同じ立ち位置で冷静に話を聞けますか?

壁打ち相手の性格

プラス思考・マイナス思考過ぎてはいけない

話していて違和感を覚えるくらいに

  • 前向きで肯定的な「プラス思考」過ぎの人

  • 常に物事を否定的に捉える、悪い方向にしか考えない「マイナス思考」過ぎの人


を相手に選んでも、偏りが出てバランスの取れた意見や回答をもらえる可能性は低いです。


特に「プラス思考」の傾向が強すぎると、現実から離れた立ち位置で物事を判断してしまう危険性が高まります。


やはり、何事も「過ぎない」ことが大事ですよね。


アドバイス好きではいけない

たとえ、上下関係がなくてもアドバイスをするのが好きな人は、実はかなり多いです。

なぜなら、1対1での相談=アドバイスが必要と思い込んでいるからです。

あなたがアドバイスを求めて話すのであればいいのですが、何らかの「気づき」「ひらめき」やアイデアの「整理整頓」などを目的とするのであれば


アドバイス好きの人と「壁打ち」をすることで、受け身になって脳の動きや感情の変化を止めてしまうと「壁打ちの効果」を充分に得られなくなりますので、ご注意ください。


壁打ち相手のスキル・経験

あなたが話したい内容を理解し、ほしい方向性のリアクションが期待できる「スキル・経験・体験を持つ人」これが相手に当てはまるかどうかを把握しておくことが重要です。

もちろん、話の内容によりますが、あまりにも畑違いの人や明らかに意図することが伝わらないと思われる人を相手に選んでも、実のある壁打ちにならないのは明白です。

まとめ

お伝えしたかったのは、話し相手選びを間違えてしまうと「壁打ち」が逆効果になり、思わぬ邪魔をされたり、判断ミスやチャンスを失うことになりかねないという事実です。


絶大な信用・信頼を寄せる相手であっても、自分の理解の範疇を超える内容や状況において、あなたに最適な回答ができるとは限りません。

それよりも、傾聴スキルが高く話がしっかりと通じる相手を意図的に選択することで「得られるもの」の質を上げる方が得策です。

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