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〈short story ♯16〉心をつなぐ

赤ちゃんは肌を離さない。

幼児になったら肌を離して

手を離さない。

少年になったら手を離して

目を離さない。

青年になったら目を離して

心を離さない。

むかしの人の愛ある言葉。

おじいちゃんやおばあちゃんが

教えてくれるのは

こどもと親を守る

自立への仕方。

これはわが子をいつまでも

守りたいと思う

親心への優しい言葉。

そして

安心して育つための

こどもへの愛の言葉。

いつかあの子がおとなになって

わたしの側から離れても

いつかわたしが

生き終えるときがきても

心が繋がっていたら

きっと寂しさは

肉体で会えない分だけになる。

肌で触れ合って

手を繋いで

目で見守って

心を繋ぐ

そうやって

家族のかたちは変わっていくんだね。

先人の言葉は生きる知恵。

姿で会えなくても

今生きている人を助けてくれる。

ありがとう

どこかの時代の

おじいちゃんおばあちゃんたちのその愛は

次世代へと受け継がれ

今ここにいるわたしの元へとやってきたよ。

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