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お世話になります。┃僕の妄想物語

…このお話は性的な表現を含みます♡…

Special thanks!  AI生成画像 by レジェンドさま


歩き慣れた夜道を、
前方から一台の車が曲がって路地に入ってきた。
白と黒の車体。パトカーだ。

15mほど先からヘッドライトが近づいてくる。
また職務質問だろうか? ・・・めんどくさい。

どうして俺はこんなに頻繁に「職質」に遭うんだろう。
引っ越して3年、いまだに冷蔵庫なしで暮らして
昼夜問わずコンビニ行っているのがいけないのか?



眩しい光が俺の体を照らして停止した。

運転席のドアが開く。
「ちょっとすみません」

職業的な無表情で降りてきた、中年のオッサンに声を掛けられる。
制服の肩に「自動車警ら隊」のワッペン。
もう何度目にしたことだろう。

「どこに行かれてました?」

提げていたビニール袋をオッサンの目の高さまで上げて、
ほらこの通り、と言わんばかりに
「コンビニですけど」と答える。

車の助手席からも、色の白い若い女が降りてきた。

「お宅は近いんですか?」と続ける男性をよそに、
俺は女の方へと視線を注いだ。


「・・・リッピ?」

一瞬、怪訝そうな顔をした女は、
少しの間をおいて「タカオ君?」と聞き返した。

「そう、俺だよ権田タカオ!
なに、リッピ今警察官やってんの?」

興奮気味にまくしたてる俺に、
オッサンは「知り合いか?」とリッピに聞いた。

「あ、はい、小学校の時の同級生です」


直接顔を合わせるのは12年ぶりだろうか?

俺とリッピは同じ小学校に通っていたけれど、
中学受験をしたリッピはその後、地域とは別の有名私立中学へ進学していた。
どこかふわふわとした面影と、色白の肌、
ボブカットの黒髪は、小学生だった当時と変わっていない。

大学卒業後も派遣で食いつないでる俺に対して、
まさかリッピが警察官になっているとは・・・。


「一応、身元の申告だけ取っといて」
と、明らかに上からの物言いでリッピにそう促すオッサンは、上司か、あるいは指導員なのだろう。

リッピは少し遠慮がちに
「お名前と生年月日を教えてください」と俺に尋ねた。

「権田タカオ、平成12年7月15日生まれです」
言われるままに回答する。

「何か証明するものをお持ちですか?」

スウェットパンツの尻ポケットから財布を出して、免許証を見せた。


横からオッサンも覗いてくる。

「うん、キミの同級生なら、照会はいらないだろう」
そう言ってオッサンはもう一度
「本当にコンビニに行っただけだね?」と念を押した。

「はい、俺んち、冷蔵庫ないんで、夜中でもよくコンビニ行ってて・・・。すみません。」

リッピの手前、おとなしく頭を下げる。


行くぞ、と目で告げ先陣を切ってパトカーに戻ったオッサンの後を、リッピが追う。

「じゃ、くれぐれも私たちのお世話にならないようにね」

小声で言い残して、リッピはふわりと車へ戻っていった。
細身な体に対して、窮屈そうに胸を制服に包んで車に乗り込む姿が、なんだか無性にエロかった。




・・・まずい、ムラムラしてきた。

自宅のアパートまでは走れば5分と掛からないが、
性欲が湧き上がって止まない若き健全な男子にとって
その5分がどれだけ酷なものか、そんなのは説明するまでもないだろう。

・・・ダメだ。

俺はすぐ近くの小さな公園に駆け込み、
太い幹の木陰で昂りを鎮める・・・・・・ことにした。


. . . 

手が、早くもフィニッシュを迎える体制で動きを加速させている。

いましがた会ったばかりのリッピの幻影が、
俺の脳内と股間を刺激する。

全身に熱い血流が駆け巡っているのを意識の片隅で感じた。
も、もう出る・・・

っぐうぅぅう・・・!!!


発射した熱いものと一緒に、思いがけず大きな声が出てしまった。




まだ沸点から下降線を辿らない体と思考を持て余しつつ、
マスターベーションの余韻にひたるのもつかの間、

「そこで何してますか?」

遠慮さの欠片もない、
確信めいた威圧的な声が背後から飛んだ。

暗闇の中、気づけば自分の後方一帯から明るい光が広がっていた。
足元には自分の影すらできている。



ウソだろう。

・・・職質だ。終わった。



【完】


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