地球はだれのもの〜スリをして暮らす民族〜




イタリアにいるとスリが多い。
人混みでは本当にスリがおおい。しっかり気を張っていなければすぐにやられる。

数人に囲まれてとられたり、
カバンを切られてパスポートも財布も取られた日本人の友達もいた。

リュックはいつも前に持っていたし、
レストランの食事の時、荷物やスマホを置いたまま離れるなんてありえない。
自分の身は自分で守らなくてはいけない。
そういう国だ。



三つ編みの民族衣装を身につけた、
女の子たち。
「あの子たち(ジプシー)には気をつけて」と言われた。
「スリはあの子たちの仕事だから」

スリが仕事?
私の頭はハテナ。






昔、この子たちは移動生活をする民族で、いろんな場所を転々として暮らす民族だった。
でもいつからかここはイタリア、ここはスイス、と言うように国を決められ、ここは誰の土地、ここは誰の家と言うようにどんどん
"誰かのもの"になっていった。
点々と暮らす民族、この人たちの居場所がなくなった、この民族の人たちはスリをしたり、お金をくれとお願いしたり、ゴミを漁ったりして生活をするようになった
と言う話を聞いた。

(間違っているかもしれない、興味があればジプシー(現在はロマというらしい)について調べてみてください。)



スリをする人たちと言うだけを聞くと
すごく悪に聞こえるけど、
その背景には、長い歴史の中でいろいろあることを知った。
私は知らなかった。

差別され優しくされてこなかった人が
人に優しくできるわけがない。


その時、地球って誰のものって思ったんだよね

本当はみんなのもので誰のものでもない
地球は借りているもの

なのに、これは誰のもの
ここは誰ものもの
と言うように決められていく


誰のものでもないんだよ
みんなのものなんだよ

だから、みんなで分け合いみんなを思いあい
みんなで譲り合い、
そんな風な世界になれば、いいなぁと思った出来事だった。

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