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私のターニングポイント


この記事は敬愛する庵忠茂作さんの企画【清水カップ】への参加記事です。19番 ピンクレディ―のミーちゃん、いきます!!

私の人生でのターニングポイント、それはある先生との出会いです。


高校は古~い女子高で大きな図書室がありました。

「図書室」というよりも「図書館」といった方が良いですかね、当時、教室等がある校舎とはちょっと離れた別棟に2階建てでありました。蔵書数も当時の高校にしてはかなり多かったと思います。

私は2年生の時に図書委員になりました。本は好きだったけれど文学少女なわけでも真面目なわけでもなかったのですがジャンケンに勝って図書委員になったら数ヶ月で、

図書館司書になりたい

それも「学校図書館の司書さんになりたい」という明確な夢をもつようになりました。


当時、この高校の図書館の司書の先生がとても優秀で美しい方で。一言でいうなら「聡明」とか「凛としている」という言葉がよく似合う人でした。その人に憧れたんですね。

司書の仕事として「レファレンスサービス」なるものがあるのですが

レファレンスサービスとは・・・図書館利用者が学習・研究・調査を目的として必要な情報・資料などを求めた際に、図書館員が情報そのものあるいはそのために必要とされる資料を検索・提供・回答することによってこれを助ける業務である。また需要の多い質問に対してあらかじめ、書誌・索引などの必要な資料を準備・作成する作業もこれに付随した作業であると言える。

まだインターネットもなく検索機能も発達していない、本や新聞で「調べる」だけの時代に、古い学校図書館の数万冊の蔵書の中からレファレンスサービスをしてくださるんです。

その姿が格好良くて。司書の先生に聞いたら何でも出てくる。一つ投げかけたら5~6冊の関連本をパパパっと見つけ出し持ってきてくれました。

一度、内容は知らずに(この本有名で聞いたことがあるから読んでみようかな)と村上龍の『トパーズ』という本を借りようとしたんです。すると司書の先生が「借りるのは良いんだけど大丈夫?読める?もし返しに来るときに恥ずかしかったらカウンターに黙って置いておいても良いからね」と言われました。「大丈夫です」と言って借りて帰り、読んでみてビックリ。当時の私には少し刺激的でした。

(先生がおっしゃっていたのはこういうことか!!たしかに返しに行くのちょっと恥ずかしい!!)

先生に言われた通り、私は司書の先生がカウンターにいらっしゃらない時間にそっとその本を返しに行きました。(ふふふ。司書の先生はこんなアドバイスまでしてくれるのか!!)と変に感動したのを覚えています。

すごく美しく優しい先生でしたが、本の魔術師のような、そんな印象でした。とにかくその司書の先生に憧れて図書室に入り浸り、司書になるにはどうしたら良いのか、よく先生の後ろをついてまわって質問していましたね。(今思えば迷惑な高校生です)


それからです。私は夢である図書館司書を目指して真剣に大学を選びました。司書免許だけじゃなく、学校の図書館に潜り込むためには教員免許も必要なのではないか、と(そんなことはないんですけどね。その時はそう思ったのです)教員免許も取得できる大学を探しました。頭の中はもう司書、司書、司書。

夢を見つけられたことがよほど嬉しかったのか、先生にも友達にも親にもみんなに「私は将来司書になるんだ」と宣言して回りました。


今思えば、あれが私の人生のターニングポイント

何かに熱く憧れて志したのはあの時が一番強かったように思います。


尊敬できる人との出会い。それは私の一生を決めてくれました。

あの時にあの高校に入って良かった。ジャンケンに勝って図書委員になって良かった。そしたら司書の先生に出会えた。夢が見つかった。大学で司書免許と教員免許を取得して・・・今に至ります。


noteでもたくさんの尊敬できる方々との出会いがあります。皆さんの才能のすごさに刺激を受けて「私も頑張ろう」と思える。優しくて温かくて心地良いです。

「出会い」って大事ですね。

この企画でターニングポイントについて考えることができたことも良かったです。

参加させていただきありがとうございました。




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