あたしは歌を歌って生きてゆきたい、けれどこの子は誰なのか??

週6日働いていて
空いているのは日曜日だけ
そんな不条理な日々、
きのう(日曜日)は
歌いに行けたので
すこし落ち着いた。


男性の低音を1オクターブ上げて歌うとか
無謀なことやってて、
でも今回のやつは最高の出来!
こんなに頑張ってくれたこの子に感謝!!



すでにYouTubeに100曲以上上がっているのに
自分で歌っているとは少しも思えず
ひとりでカラオケ屋さんに入ると
ちいさな子どもが出てきて
あたしに代わって歌を歌うの。
(わたしの身体に乗り移って)



わたしに出来るのは
ただ彼女が歌っているのを
見守っていることだけ。



昨日挑戦したのは
『サライ』っていう曲で
原曲を歌ってるのは加山雄三&谷村新司
いかにも昭和時代って感じの、
野太い低い声の男ふたりのデュエットソング。
(※でも平成4年の歌です)



1オクターブ上げてしまえば
音域じたいは扱いやすくなるけど、
男性とはそもそもの身体つきがちがっていて
体力で勝てないことを痛感した。



彼らがヨユーで発声しているメロディー、
あたしは(というかこの子は)
全力で叫ばないと届かない。




女から見ると、
男性ボーカルの低音ってすごく魅力的なんだけど。
あれ、男性自身にとっては喉仏を鳴らすだけでいいから、全身を震わすようなことはしなくても、マイクの前でふつうに声を出すだけ。
ひきかえ、1オクターブ上げた位置で
女が同じ迫力を出そうと思ったら、
それはそれは全力で事に当たるしかない。




練習始めてみたけど
あまりにも下手くそで
まぁ今日のところは練習だけで
録音は次回でいいかな、とか思い始めた。




そもそもこの曲を選んだのは
この子(歌を歌ってるほうのあたし)が
熱心に『この歌をあたしは歌う』とか
『この歌はあたしの歌』とか訴えてきたからで。




でも3~4回歌う頃には
ぶっちゃけこれはムリなのでは??と
思い始めた。




『歌ってるのはあたしとは別の存在』ということは
あたし自身は黙って聴いてるだけなんですよ!?
本人がどれだけ頑張ってるか、ではなく、
ひとりのリスナー(orプロデューサー)として彼女の歌を聴いて、上手いか下手かだけがくっきりと。
ぶっちゃけ、きょうのこれ、
YouTubeにアップすんのはムリだろ??




それでも
7回目の練習のときには
『あれ?録音してみるのも良いかな??』
くらいにはなった。




8回目。
ついにスマホの動画を起動。録音開始!!
そしたらさ、なんの奇跡か、音楽の神が降りてきたかのような迫力。ムチャクチャ上手い!!!!





ものすごく上手いときっていうのは
聴いてるほうは
『とにかくちゃんと歌い終わってほしくて』
ヒヤヒヤしてます。
1箇所でも大きなミスをしたら
まるごとボツにするしかないのでね。
ひどく過酷な減点法。





彼女は無心に歌う。
ノーミスで歌い終わった瞬間、
あたしは思わず駆け寄って抱きしめた。
ほんとうによくやった!!



『よくがんばったね!!』




そして、
『もうやめる?』




この歌をこの子が歌い切るのは大変なことだし、
このテイクが採用になることはまちがいないので。
(つまりこれ以上歌う意味は無いので)
愛情をこめて、
そんなふうに聞いてみた。




そしたら
もうちょっと歌いたい、という返事だったので
5回ほど録音。
練習7回と合わせて12回。




一般論として
加山雄三&谷村新司の『サライ』は難しい曲か?
と言ったら、
べつにそんなことは無いでしょうけど。




男性の低音が強く輝く曲を
『1オクターブ上げて』
原曲と同じかそれ以上の迫力で歌いたい!




という無謀な条件を掲げて
死ぬほど全力で叫んでいたら
12回も歌う頃には
疲れ果てていることでしょうよ。
この子のこの情熱は
いったいどこから来るのか??




家帰ってから録音したやつ聴いてみたら
案の定、最初の1回(練習含めて8回目)が
“奇跡的なほど”最高の出来で圧勝。
ほとんど比較する意味がないほど。




そんなわけで昨日の深夜、
迷うことなく
第1テイクをYouTubeにあげて。




今日は朝からずっと
自作の『サライ』を聴いてるんだけど。




つくづくこの子は誰なんだろうね。
それに、あたしってのも何者なんだろうね??



自分としては
駆け寄って抱きしめて
『もうやめる?』って聞いた記憶しかない、
だけど客観的には
わたしがひとりで座って歌っているのです。




いま録音したものを聴いていても
やはり自分が歌ったとは思えない。
あたし自身は常にリスナー、常に聴き手。




それにしても
きょうは背中が痛くてお腹も筋肉痛。
この子があたしの身体を酷使した証し。
言い換えれば、
この子がたしかに実在している証し。



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#板谷ミミィ
#この歌声で生きてゆく
#この歌声を捧げたい
#この声で生きてゆく

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