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活動復帰した一年を振り返る、創作TALK2023

 今年も創作TALKの季節がやってきました!
 もう約一年か「めっちゃ早ッ!」……ともあれ、まとめていきます。

記憶と記録

 今年の創作TALKのサブテーマが「記録と記憶」ということで。

 出店したイベント数:4
 出した新刊の数:6

 特に記憶に残るイベントは、最高頒布数&最高売上を更新した、文学フリマ東京36でした。
 頒布は無料と有料が4:6くらいの比率とはいえ、一度のイベントで150冊を超える数を頒布することができました。
売り子さんたちの協力もあって、5年ぶり二度目の東京出店は、当サークルにとって良い記録と記憶に残るイベントとなりました。
 以下、詳しく記憶を遡っていこうと思います。

今年参加したイベント

1月15日 文学フリマ京都7
5月21日 文学フリマ東京36
9月10日 文学フリマ大阪11
11月11日 文学フリマ東京37

 以上、4つのイベントに参加しました。
 細かいことは、下記の記事にも書いておりますので、よろしければ。

 どのイベントもそれぞれ「参加してよかったな!」って思います。
 ただ、行きたい展示のついでもあるので取りましたが「年2回東京出るのきっついな……!」というのが正直なところ……体力的に。(2回の手術で体力激減した)
 今は手伝いに来てくださる方たちのおかげで(搬入の物量的にもお買い物時間的にも)なんとかなっている感じで、1人ではちょっとキツイなと感じる規模になっていますね。
 2024年は入場料や開催場所などの変更があるので、今後どうなるかわかりませんが、創作文芸が盛り上がってくれるのは、本好きな者として、創作者として、とても嬉しく思います!

今年出した本

通販可能なものは以下のリンクを貼っておきます。

1月 『太宰治の明るい小説10選』コピー版
5月 『たんたん 再』
   『江戸川悠の考察教室 特講②』(宮沢賢治)
   『江戸川悠の考察教室 無料よみきり冊子』
9月 『江戸川悠の考察教室 学外②』(草野心平・茨城のり子)
11月『新美南吉「牛をつないだ椿の木」考』
   『太宰治の明るい小説10選』文庫版

 以上、6作ですね。(コピ本→文庫含めたら7種だけど)
 再録やnoteの再編集が含まれるので、あまり書けた感覚はないんですが、12ヶ月で6冊。2ヶ月に1冊と考えれば、まあ及第点ではないかと。

特講②の持込み分だけでこの質量になるっていう…。

 何より、5月に出した『考察教室 特講②』(宮沢賢治「やまなし」回)でエネルギー使い果たした感ありますね……。後半は充電しながらの活動でした。
 読んでくださった方の感想を拝見させていただくと、内容や参考文献と厚みでお察し頂けているようで安心しましたが、ホント今までで一番大変でした……。みなさん声を揃えて、「なんであの「やまなし」でこんな厚いんスか!?」と。「ホント、なんでこんなことに……」って書いた本人も思ってますw その分満足度の高い一冊が出来上がったなと思います。

 『考察教室』は、執筆前に決めた期間内(イベント併せ)と文量で出す、という縛りを設けて書いてきたので、執筆期間も文量も自分が納得するまで書いたものは初めてになると思います。(講義という設定上、長くしたり短くしたりできない)
 書き始めたら、だいたい150から200ページ程度の文庫を二週間以内に書いてしまう。でないと自分が何書いたか忘れてしまうのと、仕事や家事をしながらなので、それ以上の時間は一冊の本にかけないことにしています。(書き始めるまでの資料精査、校正作業は除く)
 それが『特講』は講義形式ではないので時間(=文量)は自由となり、『特講②』の「やまなし」回は300ページ超えましたし、執筆期間も加筆修正で述べ3ヶ月くらいはかかってます……私にしては異例のことです。

 話は少し逸れますが、今までに予定していた文量を大幅に超えたことはありました。
 2018年に『城崎にて?』という旅行記念誌に参加させていただいた時、途中で文量オーバーすることに気づき、エッセイに切り替えさせていただく提案を主催様にしたのですが、「かまわん、全力で行け(意訳)」と言って頂き、誌のテーマ内で納得するまで(〆切ギリギリまで)書かせていただいたことがありました。

建物の図面まで作った。楽しかったw

 この時に書いた作品(↑「『城の崎にて』殺人事件」)も自分としては珍しく達成感のあるものになったので、全力を出し切るというのは、後々自分の中に残るものが違うんだなと思います。(もちろん細かい粗は多々あります)
 もちろん、予定通りのものを出すのも大事ですが、予定どおりを超えるために「やっぱりここはもっと突き詰めたい」という箇所が出来たら、発行時期を延ばしてでも書いてみる事も大事だなと。
 それが許されるのが<個人誌>の強みでもあるので。

 まあ、そこまで「突き詰めないと出したくない!」ってなるほど調べる体力にも気力にも限りがあるので、今後しばらくは「この日に出します!」って言ったら(WEBカタログに載せたら)たぶん出すと思いますが。

noteをはじめたこと。

 上記の『考察教室 特講②』以外で、今年一番力入れたのがnoteじゃないかなと思います。
 ちょうど記事を書き始めたのが、一年前の創作TAKEからなので少し感慨深いです。

 今年は文学遠征を再開して、関西から関東辺りを中心に各文学館さんの展示や講座、芥川や乱歩のシンポジウム、図書館の読書会、ミステリ系のトークイベント……と沢山良い体験をしました!
 お盆と年末年始が休み返上になる職業柄、10月の閑散期にふたつの代休を合体させた10日間の大型連休を頂いて、関東・東北旅を旅してきました!
そんな体験をして「たのしかったー!」で終わるのもったいない!
 今まで調査遠征や聖地巡礼レポの代わりとして『文学さんぽ』というフリーペーパーにまとめたり、Twitterにまとめたりということはしていましたが、見返すときに不便だし、なにより書ききれないことが多すぎる……とは前々から感じていました。

「文学さんぽ」④の表紙。(画像は自分の手)

 そこで、TwitterがXになるっていうタイミングもあって、将来的にみて、「ちゃんと読み返せる場所にまとめて置いておこう」と思い、選んだのがnoteでした。前から閲覧用にアカウントは取ってあったので。

 まだ、全然レポートが追い付いていないんですが、以前よりちゃんと体験したことや思ったことを記録しておけるので、やってよかったなと思います。あと、11月に出した『新美南吉「牛をつないだ椿の木」考』のように、note抜粋の無料冊子がホイっと作れるのもいいなと。

開催数日前に生やした11月の文フリ東京新刊(無料配布)。

 『考察教室』では作品の内容(テクスト)メインでやるので、作家の生涯や文学館さんのことなどあまり書けないのですが、そういうのも書き残したり発信していきたいという思いはあるので(だから『文学さんぽ』作ってたので)今後、そういうのも冊子でまとめて作れたらなと思います。

資料のこととか。

 「床が抜けるぞ」って一生言われてるんですが、年々真実味を帯びてますね……。漫画はだいぶ処分したんですが、その分、図録や資料(研究書)が増えました……。

こういうのがバカスカ増える一方……。

 何より、全集と初版復刻の圧迫がきっついです。
 コロナ禍前に人を泊めた時も、一般人の書架じゃないと言われていましたが、今思うとあの頃はまだ可愛いものです。
 次に人を泊めることがあったら、反応が楽しみですね……ははっ……。

 全集はともかく初版復刻は、当初、自分が『考察教室』で扱う作品のみ買うつもりだったんですよ。資料として。
 作品を読み解く上で、どうしても文庫や全集では解らないことってあるので、初版は無理としても復刻版で確かめておきたいってのはあって。
 今、全然扱う予定の無い作品や作家の本まで買い込んでますね……。

初版復刻。今はこの4倍はある……。

 いや、なんていうか、こう、良いんですよね、本棚にあるというだけで。
 推しのグッズとか集めている友人が、推しに囲まれた部屋に暮らして幸せそうにしているのをずっと羨ましいと思っていたんですが「これだわ、この感覚なんだわ、きっと」ってなってきました。
 ほら、そういう場合、推し以外にも推しのチームメイトとかも揃えるじゃないですか。それじゃないですか?(違いますか、そうですか……)
 資料として活用できるのはもちろんなんですけど、出してきて、手に取って「ふふっ」ってするだけで効能があるんですよ。
 ……ってことにしといてください。

今年お迎えした推しのフィギュア。

 あと、↑これは資料とか関係なしに目にいいものです。

今後の予定。

 2024年の参加予定は、今のところ以下です。

5月19日 文学フリマ東京38(確定枠)
6月16日 文学フリマ岩手9(確定枠)
7月28日 文学フリマ香川1
9月8日  文学フリマ大阪12
12月1日 文学フリマ東京39

 東京は次回が入場有料初めての回、その次が国際展示場に変わる初めての回ということで一応両方申し込み予定ですが、2025年以降は様子見て春と秋のどちらかに絞ろうかなと思います。
 あと、関西も京都と大阪両方出ていましたが、大阪だけに絞ろうかと。京都は地理的に参加しやすいのですが、年末年始のイベントは繁忙期と重なることが多いため、2024年1月は見送りました。

 こうして出店するイベント絞っていく感じのこと言ってますが、なんでかっていうと「地方文フリに出たいんじゃ!」ってのが主な理由です。
 2023年は、文フリ岩手に申し込んだものの、確定枠ではなかったため抽選漏れで落ちました……。せっかく新刊が宮沢賢治の『やまなし』だったのに……と、残念な思いをしたので、次こそはと確定枠狙って募集開始当日にもぎ取りました!
 あと、香川は日帰りで行けるので第一回、ぜひ参加してみたいと思います!(忘れないように……)

 広島も行きたい文学館があるのでもう一度参加したいですし、ティアにも出たいなーとか思っておりますが、それは2025年の私に任せます。

抱負というかやりたいことなど。

 文学関連のことで筆を執ることが多くなり、それはそれで楽しいのですが、やっぱりミステリ関連のものも、もっと書きたいなと思います。
 まだ企画は公けになっていないので詳細は控えますが、ミステリのアンソロに誘って頂いた(ミステリのアンソロに誘われたのが初めてなのでめちゃくちゃ嬉しい)ので、まずはそちらを頑張りたいと思います。

 あと、WEBでも読めるものを用意したい。noteは記事置き場として、作品の掲載場所を用意したいという意味で。
 というのも、文フリの規模がデカくなりすぎて「見本誌スペースや口頭で説明するだけではキツイ」という問題がありまして、試読できる環境を整えたいなと。
 そりゃ、シリーズ続刊6作超えてて、試し読みが見本誌しかないとか、な……。シリーズだけでなく、私が書いたもの現物以外で読めるとこどこにもないとかな……すみません、相方さん、売り子さん。
 それで売り子頼んでもちゃんと売ってくださってるんだから、頭下がる。
 カクヨムとかエブリスタとか、色々見てまわっているところです。年末年始の繁忙期終わったら整備したいな。

 WEBの小説サイトに登録したら、完売した作品を上げたり、コンテストに参加したりもしてみたいなと思います。
 生まれてこの方、賞に応募した経験が一度もないのですよね。
 賞に応募するよりも作品を作ったら本(同人誌)にすることを覚えたのが先だったので、未発表作品に限ると書いてあるから応募資格がない。(同人誌は可と書いてくれてるのは大体ジャンル違いの賞)
 そして、各賞が求める作品に自分の作品が当てはまるのかを考えだすとハードルが高くて。どの賞の募集要項読んでも、私の作品は「いや、こういうのじゃねぇんだわ……」ってなるだろうなと。
 今は書いてUPしたものを登録するだけで応募できたりするらしいので、それくらいなら私でもできるかなと思いまして。
 来年は「コンテストに応募してみたい!」。目標らしい目標じゃないでしょうか?

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