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Remoを使った展示会イベント"Local Craft Market"のレビュー

「場所を超えて、想いに触れる。」がコンセプトのオンライン・マーケット、Local Craft Marketに3回参加してきました!

今回はLCMのファンとして、LCMのレビューを書いてみます。
ファンと運営スタッフ両方で参加してきた経験から、LCMの魅力と所感をシェアさせてください!

これからRemoでイベントを企画される方や、
産地、職人、工芸などに興味のある方、
日本各地に潜む文化から生まれた商品に興味のある方には
面白く読んでいただける記事だと思います。

Local Craft Market(LCM) とは?
LCMは、「場所を超えて繋がる」をコンセプトにした、オンライン・マルシェです。
全国各地から、職人や作り手の方々が集まり、作業場や工房、地域の文化について現場を見せながら教えてくれます。オンラインで、場所を超えて全国のモノづくりの現場を見に行けるイベントです。

5月からLocal Craft Market は3回開催されました。現在、1~2ヶ月に1度のペースでオンライン開催しています。日本の工芸、モノづくりに関心のあるメンバーの繋がりから出展者さんが集まっているため、出展される作り手さんのモノづくりのレベルが毎回非常に高いのも魅力です。
それでは、、、、

外せない、LCMの魅力4つ!!!!

(3つにまとめたかったのですが、やっぱり4つでした。)

①「偶然の出会い」がある。

Remoでは、自由に会場を移動して気になる名前の部屋を見学できます。
また、画面左のFloorボタンでフロアを移動するとランダムに着席する仕様になっています。
たまたま入った席で話を聞いてみたら、作り手さんと趣味が同じだったり、自分の琴線に触れる商品に出会えたりするのです!

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また、作り手さんとの出会いだけでなく、休憩時間等で待機していると偶然他の参加者と会話が広がることもあります。
例えば、「銭湯女湯」という休憩スペースを設置して見たところ、女性起業家さんと休憩していたら、他の参加者の方も入ってきて自然に女性の人生相談会が始まりました。
一方的なイベントではなく、「偶然の出会い」が得られることは大きな魅力だと思います。下の写真は、日吉屋という和傘屋さんのブースで出会った参加者さんとの歓談シーンです。私は伝統工芸を使ったアクセサリーが好きなんですが、偶然この方はTABANEという友禅に織り込まれる金糸を作る職人さんで、打ち解けて工房も訪問する話になりました。

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オンラインで工芸品の展示会をしたり、工房見学をしたりするイベントは他にもあリますが、参加者が会場を見ながら自由に動き回ることができるイベントはなかなかないと思います。

②買い手と売り手以上の関係ができる。

普段なかなか知り合えない、作り手さん、職人さんと顔見知りになれます。
それほど、短い時間でも密な雰囲気で和やかな交流ができることに驚きました。
その産地のことや作る過程を見た上で、商品のことはもちろんですが、作り手さんと趣味の話や普段の暮らしについても雑談できる雰囲気があります。
展示会や百貨店との大きな違いはそこかもしれません。

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モノが前面に出ているのではなく、それを作るヒトが前面に出ているイベントだからこそ、作り手さんの人柄を知ることができ、短時間でもより深い交流になるのだと思います。
出展者のブースに入ると、商品ではなく作り手さん本人が顔を見せて出迎えてくれて事前と雑談から打ち解けていくという自然な流れができていました。
モノではなくヒトから知って、個人的な交流ができるためか、その場での購買をしなかった人でもSNSのフォローや実店舗の訪問には繋がっています。(以下画像はLocal Craft Market振り返り資料より)

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展示会や百貨店のポップアップに行っても、なかなか顔見知りにはなれません。お高いイメージもあって、近づきにくいですし、作り手さんと直接話せる機会は非常に限られています。
普段展示会や百貨店でしかお目にかかれないモノでも、LCMでは気軽に触れることができます。
通常は現地にいっても工房の中まではなかなか見られないですが、オンラインですので細かい所まで見せてくれます。自分の好きなデザインや色をお願いしてみることもできます。

③出展している作り手さんの見せ方が上手い

とにかく、出展されている作り手の皆さんのレベルが毎回本当に高いで
各出展者さんのブースでは、作り手さん本人に工房の案内や商品実演やお客さんとの雑談をしてもらっています。どの出展者さんのモノづくりにも地域の文化や歴史のある技術に基づいているため、貴重な体験ができます。


例えば、
jiwajiwaは、商品の材料であるハーブの畑からハーブティーを添えて中継されています。
山口こうじ店は、お客さんは立ち入り禁止になっている所まで工場を案内しつつ、工場の中で商品を食べたりされています。
hyakushikiは、硝子に漆を塗っていく工程を解説付きで細かく見せてくれています。
LinNeは、おりんは鋳造する工房の中だけでなく、普通は近くで見られない削る作業も間近で見せてくれます。
などなど。。

ありのままの作り手さんの地元や工房の様子を見せてもらうだけで、たいへん価値のある体験です。(以下画像はLocal Craft Market振り返り資料より)


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口頭で話すだけではなく、Remoのホワイトボード機能を以下の写真のように使い、商品や産地を視覚的に説明できるようになっています。以下は、兵庫を中心に地域の資源を使ってデザイン商品を作っているTRUNK DESIGNさんのものと、日本各地の自然素材で作られた基礎化粧品のブランド、SOCOSUのものです。前者は実際の展示のように商品をクリックするとECサイトの説明欄に飛びます。後者は商品の産地やブランドの雰囲気を強調できているように感じます。

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このようなホワイトボードを見ながら作り手さんとお話ができて、自分のペースで好きなように見学できます。Zoomで開催される他のオンライン工場見学とは違うところですね。

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RemoよりZoomの方が画面が大きくできて綺麗に見えるので、
第3回では、一部の工房見学をクラフトマンショーとして取り出しZoomで特別開催しました。以下の写真は、南條工房さんがおりんの整形のため削る作業を間近で見せてくれている様子です。

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④運営スタッフ、常連さんが皆、出展者のファン

LCMでは受付スペースで運営スタッフがRemoの使い方など教えてくれます。そこで、おすすめや出展者さんの詳しい情報をチラッと聞くこともできるんです。とりあえず寄ってみたけどどうしよう?という方でも楽しんでもらえるように色々試行錯誤してくれます。

加えて、運営チームの方々が作り手さんたちのファンなので、LCM後でもラジオやインスタライブ などで作り手さん自身や産地の深堀をしてくれているんです。
LCM後でもラジオやインスタライブで作り手さんと繋がりを持てるコンテンツが用意されています。
LCMでお話しした方や訪問することができなかった出展者さんとも後々に出会うこともできてお楽しみがつきません。
LCM instagram ではモノづくりの工程の細かい部分まで見える写真と作り手さんの顔が見えるようになっています。
▼LCM instagram
https://www.instagram.com/localcraftmarket/?hl=ja

LCMRadioは、落ち着いた雰囲気でずっと聞いていても飽きないくらいの面白い話をしてくれています。夜中の作業BGMにはぴったりなのでお勧めです。
▼LCM Radio
https://anchor.fm/localcraftradio

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運営スタッフとして考える今後と感想

運営サイドの振り返りやチップスとしては、こちらの記事にまとめられています。
▼(スライド資料全文公開)場所を超えて、作り手の想いにふれる、ローカルがつながる​ オンライン・マルシェ 「Local Craft Marketのつくり方」https://note.com/localcraftmarket/n/n22a8f576828f

補足としては、参加者さんが出展者さんともっと交流しやすくするためにはどうすべきかということは考え続けています。
第3回では、プレゼンテーションタイムとコミュニケーションタイムを分けています。LCMで出展者さんのブースに入るまでにどんな人でどんなモノを作っているのか把握して、自分の興味のある人の話を聞きに行けるようにできればと思っています。

問題としては、大きく2点あります。
1つは、コミュニケーションタイムの途中で参加してきた方は戸惑ってしまうということがありました。
もう1つは、交流する場なのか、買い物をする場なのか、どういう場なのかよく分からないという意見があることです。

また、予約の数に対して出席する人おかずは約30%ほどでした。無料ということもあり。こういったことを踏まえて、第4回LCMでは某百貨店の展示、ECサイトとコラボをしてリアルとオンラインを混ぜたイベントを実施します。お楽しみに!!
▼LCMのFBグループ
https://www.facebook.com/localcraftmarket

運営スタッフとしては、いつもは違う場所で働いている人たちが自然に集まって準備をしています。役割分担は自然と定着し、回を重ねるごとに体制もイベント内容も強化されています。
なかなか直接人と会えない時代に、人との繋がりを感じることができてほっこりすることが多々あります。
モノづくりの文化が好きという軸で集まっているので、運営チームの繋がりが毎回、次回に繋がっていく感じがします。

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