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絶望と 避ける手を取る クリスマス 駅で見つけし 輝く光

「今年はステイホームしかないのか」クリスマス、今年も絶望の日である。理由は説明する必要はないだろう。つまりそういう理由なのだ。わかっていた。今年は当初からクリスマスに向けての活動をするつもりはなかったのだ。
一昨年、昨年とそういった出会いを求めてチャレンジしてみたが、周りの異様な雰囲気に圧倒され、とてもそんな状況ではなかった。

となれば、クリスマスを仕事に集中できないか考える。クリスマスとは全く無縁の仕事をしているから、期間中に出社して仕事に集中すれば良い。何時しかクリスマスの飾りつけは取り外される。気が付けば「謹賀新年」と書かれたものに変わるだろう。それまでの辛抱だ。

ところが、どうしたものか、今年のクリスマスイブは日曜日で仕事は休みである。別に繁忙期でもないので、休日出勤はあり得ない。絶望をさらに上乗せした衝撃を受けた。

「籠るか」24日は1日ステイホームすることにした。この日はテレビもラジオもつけない。つけたら流れるであろうクリスマスソングなど聞きたくもないからだ。


「え?忘年会」お昼前に趣味の仲間からメッセージが来た。急遽決まったらしい。数人の集まりらしく、この日にやるということは、おそらく同じ境遇なのだろう。

「出かけるか」断っても良かったが、ひとりで籠るよりは仲間で気晴らしに酒を飲みながら楽しむのも悪くないだろうと思った。
こうして家を出る。駅までの道は、幸いにもそれほどクリスマスモードではない。秋祭りとは大違いだ。

駅に到着した。橋上の駅だがふと上を見たときに何かが見える。「あれは?」気になるものを見つけたが、あまりよくわからない。
「電車が来る前に時間があるな」時刻を確認してからその正体を見ることにした。エスカレーターで上に上がってみる。

「へえ、こんなものが」見つけたのはステンドグラスであった。いつも使う駅なのに全く気づかなかったもの。きれいだ。ステンドグラスは教会にあるものだからクリスマスと連想できる。けどこれには嫌みがなかった。おそらく太陽からの光がステンドグラスに当たって輝いて見えるからに他ならない。

「ふ、これみんなに会ったらさっそく披露してみるか」今から集まるのは短歌同好会の仲間だ。ステンドグラスを見ながらひとつ短歌を詠んでみた。

絶望と 避ける手を取る クリスマス 駅で見つけし 輝く光
(ぜつぼうと さけるてをとる くりすます えきでみつけし かがやくひかり)

今日は、こちら山根あきらさんの「絶望のメリークリスマス」という企画に参加しました。

こちらの本日の記事、「河内長野にある南海千代田駅のステンドグラス」という内容を参考にしました。

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