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渋谷の「やさしい電話ボックス」と現代社会における新しいコミュニケーションの形

東京・渋谷に「やさしい電話ボックス」というものが登場したらしいです。このプロジェクトは、新生活の不安や個人的な悩みを打ち明けることができるとのことでした。携帯電話の普及により過去のものとなりつつある電話ボックスが、新たな形で利用されている点が注目されますね。

このプロジェクトは、みずほ銀行の「新生活応援キャンペーン」の一環として設置されたとのことです。利用者が電話ボックスで自身の悩みを打ち明けると、それに応じた応援メッセージが記載されたカードが出てくる仕組みになっているそう。例えば、経済的な悩みを持つ大学生や、離婚とペットの世話に関する悩みを抱える女性など、さまざまな人々がこの電話ボックスを利用している様子がありました。

私自身が過去に制作した「語らいの木」や「励ましの神社」という作品と類似している点がありますね笑笑。「語らいの木」は、黒電話を通してクスノキさんとリアルに話せるという作品で、大学のキャンパスや縁結び神社に設置したら様々な話が生まれました。「励ましの神社」は、月の鏡というアート作品に最近頑張ったことを話すと、鏡が誉めてくれるという作品です。これらのプロジェクトは、日本人の心理的特性を巧みに捉え、人々が自分の内面を表現する手段を提供しています。


南井勇輝「語らいの木」九州大学大橋キャンパス(2021〜2022)
南井勇輝「語らいの木」九州大学大橋キャンパス(2021〜2022)



南井勇輝、Shasha Mi、「励ましの神社」九州大学大橋キャンパス(2022)



日本文化において、他人とのコミュニケーションにおいて自己開示は一般的に控えめであり、個人の悩みや感情を公に表現することには抵抗があります。しかし、特定の場所や仕組みが用意され、みんながやっていると、人々はよりオープンになり、自分の内面を表現することに積極的になるのではないかと思います。

これらのプロジェクトは、アートとテクノロジーの融合によって、新しいコミュニケーションの形を生み出しているといえますね。アートは感情を引き出す力を持ち、テクノロジーはそれを具体的な形で表現する手段を提供します。この組み合わせにより、人々は自分自身と向き合い、内面的な感情を健康的に表現する新たな方法を見出すことができます。


しかし、気を付けないといけないことはスピーチプライバシーですね。倫理的配慮もしっかりと行った上で実施することが大切です。


このようなクリエイティブな取り組みは、日本の文化や社会構造を理解し、それを活かした創造的なアプローチを通じて、人々の日常生活にポジティブな影響を与えています。今後も、このようなプロジェクトが、人々の心の健康を支援し、コミュニティに新しい価値をもたらすことを期待しています。


「やさしい電話」は、渋谷という場所に設置したこともポイントですね。すごく良い取り組みだと思います。

「やさしい電話」を体験しに東京まで行こうかな。
私の悩みも聞いて欲しい笑笑

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