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バイロンヨガセンター的住み込み生活

【Byron Yoga Centre】豪バイロンベイにあるヨガ施設。1988年に設立されたオーストラリアで最も古いヨガの老舗校。ヨガ講師育成コースやリトリートを展開し、世界各国からヨギーが集まる。食事はベジタリアン/ビーガン料理を提供し、エコシステムを構築している。

ここでの生活も6ヶ月目に突入した。

最初は一つ一つに驚いていたことも、今ではすっかり慣れてしまい自分の感覚も変わってきたなぁと思う。

初めは出張で訪れ、RYT200(ヨガ講師資格)のコースを受講するために戻り、そして今はスタッフとして住み込みの生活をしている。

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このキャラバン群の一番左が、私が毎朝目覚める部屋。

振り返れば、今まで便利な都会で生活してきたので、あなたの部屋はここですと告げられた時には本当に真っ青になった。笑

そんなことも今では懐かしく、住めば都になってしまうんだから人間の適応能力はすごい。

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トイレとシャワーは外の共用スペースにあり、ベッドと棚と電気だけがある小さな小さなキャラバン部屋。

不便な中で生活をすると、今まで持っていたこだわりがリセットされ、知恵がついた。

(ただ、カエルだけは超ド級に慣れず、一緒に住むヨギーにいつも笑われる)

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自然保護区に囲まれた広大な敷地の中に、スタジオが6個、宿泊ゲスト用に23部屋、キッチンやダイニング、ミネラルプール、そして毎日新鮮な野菜を届けてくれる畑と全ての衣食住が整う。

いつでもヨガクラスを受けられて、先生が至る所にいるので、知りたいことをすぐ聞けるのが良い。

ヨガ修行中の私にとっては有難い環境。

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そんな私の1日の流れはこんな感じ。

朝6時45分からのヨガクラスを受け、8時から朝食、9時から13時or16時まで働き、ランチタイム。

夕方は別スタジオのヨガクラスで学び、18時から夕食が始まる。

そして22時頃には就寝。

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朝のヨガクラスの代わりにバイロンベイの象徴ライトハウスへ朝日へ見に行くこともあれば、ビーチへ行って大きな海で泳ぐことも。

合間にヨガの自主練を挟んだり、もちろんスタッフ同士ででかけることもある。

日本でいういわゆる会社の飲み会(歓送迎会)は、ここではビーチで夕日を見ながらピクニックに置きかわる。

サーフィンをする者もいれば、ヨガをする者、ヘルシーな持ち寄りご飯を食べながらお喋りに興じる者など過ごし方もそれぞれ。

とにかく、シンプルな生活を送っている。

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来た当初はあまりにもシンプルすぎて、ずっと何かに駆られていた。

遮るものが何もない広い空を見上げることも、朝日や夕日の美しさに感動することも、満点の星空の中に流れ星を見つけることも。

スタッフと大きなテーブルを囲んで、愛情たっぷりの料理を食べることも。

それらが贅沢なことだと気づくまでに、あまり時間はかからなかった。

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ここで生活をしていると、賛否両論あれどスピリチュアルな視点、ヨガ哲学を普通に会話に混ぜて話してくるから最初は本当に驚いた。

当たり前のようにヨガ哲学を生活の中に取り込む先生たちを目の当たりにして、私はヨガに一層興味を持ったタイプだが、カルト的に感じる人もいるだろう。

それを平たく読み解けば、生活の規律を守っているだけだと捉えることもできる。

ともあれ、リアルヨギーの心の優しさは見習う点が多い。

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一つ屋根の下、多様な国籍のヨギーが生活しているわけだが、共通言語があるだけで距離は縮まりやすい。

朝夕、隣のキャラバンからキルタン(歌うヨガ)が聞こえてくるのも日常茶飯事だし、休憩中にハンドスタンドの練習をしようと誘われること、朝洗面に行くとアユールヴェーダ的鼻洗浄をしている光景も見慣れた。

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特に綺麗な夕日の日暮れには、至る所で空を見上げるスタッフを目撃するし、

先生やヨギーからインドやバリなど世界中のヨガ旅行の話をよく耳にするのもここならでは。

Kombucha(紅茶きのこ)を作り常飲するスタッフもいれば、謎の薬草やオイルを健康法として使うヨギーも。

施設面では、水を使わないおがくずを使ったコンポスト式トイレに(堆肥となる)、独特の食器洗いシステムも今では普通になってしまった。

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ここのスタッフの習慣で特に好きなのは、裏庭に咲く四季折々の花を摘んで施設を彩ること。

ブーケにしたり、水盤に浮かべたり、料理に彩りを添えて、

綺麗な花が落ちていたら、スッと拾って至る所に飾りゲストをもてなす。

誰が指示した訳でもない、綺麗な心意気。

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摘んだ花を手いっぱいに持っていると、きれいだねぇと声をかけてきて、プルメリアが咲けば髪飾りにする遊び心があるところも本当に好きだ。

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この生活を母に話した時に、普通の生活ができなくなるんじゃないの?と気を揉まれたりもしたが笑、私は割とフラットな位置で元気に生活をしている。

ここを初めて知った時から、興味が溢れて仕方がなかった場所。

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昨年末、私の中で大きな問題が解決した。

そうすると、不思議なことにこのヨガ施設を出ようと思った。

そうか、ここは私にとってヨガ修行の場所でもあり、リハビリ施設だったんだということに気がついた。

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数年ぶりに誰かの元で働くと、今まで見えてなかったことも見えたし、学ぶことが多かった。

コミュニケーションの取り方、オペレーションシステム、ボスとしてのあり方など、学びはそこら中に落ちていた。

それぞれのプロフェッショナルが自分の持ち場で役割を果たすチームワークも見せてもらった。

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ここでの生活も残り数週間となった。

すっかりコンフォートゾーンになっていることに気づく。

来るもの拒まず、去る者追わずのスタンス。

稀有な環境を住処として選択できたこと、面白かったなぁと思える人生の肥やしが増えたことに感謝して。

後を濁さず、すっきりと巣立って行きたい。

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