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もっと、はまぐりの深部へ


2024年3月4日(月)

3日連続、はまぐりを見に魚売り場に行った。
三重県産のはまぐりと、千葉県産のはまぐりでは、種が違うのか確かめたかった。
昨日覚えた知識(このページが詳しかった)を使って見分けようと試みたけれども、あんまりよく分からない。
一番分かりやすい特徴が、貝を開いて、貝殻の内側を見ないと分からないので、売り場では不可能だ。

昨日食べた千葉県産のはまぐりは、どうやらチョウセンハマグリっぽい特徴があるのは、ゴミ箱から回収した貝殻の内側を見て分かった。
繰り返すけど、チョウセンハマグリは「汀線」ハマグリで、「朝鮮」ハマグリではない。
日本で流通しているはまぐりのほとんどは、中国産のシナハマグリで、こちらの「シナ」はそのまま中国のことを指すのだろう。
あとタイワンハマグリってのもあるらしいんだけど、最近新種だと分かったらしい。
日本統治時代に日本人がはまぐりを持ち込んで放流したから(台湾側からしたら当然外来種。昔はよくあった話とは言え、ヤバい)、はまぐりと思われてたけど、遺伝子調べてみたら新種と判明したとのこと。
おもしろ。 

あと、10年以上前の水揚げ量を見ていると、茨城県が一番みたいで、千葉県じゃないのかぁと思ってたら、千葉県は2012年以降、突然それまでの3倍以上の水揚げ量に爆増したらしい。
原因は分かってないけど、東日本大震災の影響かも、とのこと。
サンマが穫れなくなったとか、漁獲量が減ったネガティブな変化はよく聞くけど、こういうポジティブな変化もあるもんなんだなと思う。
やっぱネガティブなことの方がニュースになるから、報道されやすいんだろうなぁ。
ポジティブなことしか放送しないニュース番組があったら喜んで見るけどなぁ。
「今夜も嬉しいニュースです〜」とか言って。

で、多分、基本的に三重県で穫れるのはハマグリで、千葉県で穫れるのはチョウセンハマグリだから、売り場に並んでいるのは違う種なんだろうけども、なんとなく違う気がする・・・というぐらいのことしか分からなかった。
それぐらい、ハマグリとチョウセンハマグリは似ている。
難しい。
でも、これは楽しい。
生物の種ってのは明瞭に分かれていて、図鑑でも見ればすぐに分かるような気になってしまうけども、本当は種同士の境界ってそんなに単純明快なものではない。
タイワンハマグリが新種って分かったみたいに。
外来種のことや種の保存・多様性とかを考える上でも、重要なことだよなぁ。

あと、こうやって種を見分けようとすると、その生物のことをよく見る。
どこがどう違うんだろうと、見抜こうとする。
これって美術でデッサンが大事って言われるのと通ずる所があるな。
図鑑に正解を教えてもらうよりも、こうしてよく見て、どこが似ていてとどこが違うのかを見抜くことの方がずっと大事なんだろう。
本来、人はそうしていたはずで、それを整理したのが種とか図鑑とかに過ぎない。

美味し過ぎると喜んでいたはまぐりに、色々大事なことを教えてもらって、もっと喜んだ。
ちなみに、ハマグリもチョウセンハマグリもシナハマグリもタイワンハマグリも、どれも美味しいらしい。
普段はお値打ちなシナハマグリを食べようかな。
来年のひなまつりは奮発して、三重と千葉のはまぐりを両方買って食べ比べたい。
終わったばっかだけど、今からひなまつりが楽しみだ!

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