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「他人の目」を気にせず仕事を断ってみた件

3月は鬱の波が来て、低調でした。
これは躁鬱病だから仕方ないですね。
その分、1〜2月は好調だったので、身体がバランスを取ろうとしていたのだと思います。

会社には昨年5月に復帰し、外からみたら、特に問題無く仕事ができているように見えていたらしいです。そのせいで、他の人の人事異動に合わせて4月から大きな顧客を任される予定になってしまいました。

…が、断りました。

自分の体調が不安定なので、事故る(大きな失敗をする)可能性が高く、会社の利益を損なってから担当を変えるのでは遅いからです。(まるで爆弾を抱えたままケーキを運ぶようなものだと思います。)

この申し出をするまで、いろんな葛藤がありました。上司や周りから「サボってる」「情けないやつだ」と思われるのではないか、という気持ちが大きかったです。いわゆる「他人の目」というやつです。

ただ、躁鬱病を治療する過程で、「他人の目」は「他人のもの」であって「自分のもの」じゃないということを学びました。「他人の目」は自分の力ではコントロールできないので、気にしないこと。それが躁鬱病の治療には効果的なんですね。

だから、今回の件について、それなりに悩みましたが、「他人の目」を気にせずに自分の体調の安定を優先させて、任された仕事を他の人に手放すことに決めました。これは見方によっては、だいぶ精神的に成長したんじゃないかと思います。

「他人の目」を気にして、よく思われたいから、承認されたいから、明らかにキャパシティを超えている物事だとしても、「できます」と安請け合いをして、結局、心身ともに限界が来て、他人の期待を壊し、迷惑をかけ、自分にも失望する。きっと、躁鬱病の人は、これまでの人生、こんなことの繰り返しだったのではないでしょうか。

躁のタイミングで頼まれごとをしたら、なんでも簡単にできてしまう気がしませんか?だから、自信満々にOKしてしまいますが、鬱が来た時は、生きていることさえ辛いのに、できるわけないですよね。(歯磨きだってできないんですから。)

だから、他人からすれば、「約束を守らない」「嘘つきだ」「意志が弱い」だなんて思われるので、かなり高い確率で他人の怒りを買います。それが両親であっても、同じことです。温かい言葉なんてかけられません。

まさしく、自分はそうでした。躁の時は、トップ営業マンみたいに頭が回るので、なんでも勢いで説得できます。本来の実力以上の期待や信頼を獲得できてしまいます。しかし、しばらくしてから鬱がきて、文字通り、何一つできなくなります。きっと、呼吸ですらちゃんとできなくなる。それで、勝手に高めた他人からの期待を床に叩きつけるかのように壊してしまい、挫折を味わう。そんな人生だったように思います。その期待が花瓶だとしたら、粉々になった破片で怪我をしてしまうでしょうね。

しかし、今回は違いました。

他人からどう思われるかは見ないようにして、いつか壊してしまう前に、そっと机の上にその重荷(花瓶)を置くようにしました。その分、誰かに花を飾られることはないので、他人からは価値がないように見えたかもしれません。

でも、そのおかげで楽になりました。

それに管理者や上司の目線で考えれば、いつか仕事をめちゃくちゃにされるより、早い段階で相談してもらって、事前に対処できる方がマシですよね。

「他人の目」を気にしないためには、技術が必要です。初めから簡単にできる人はいません。人間は社会的動物なので、普通にしていれば「他人の目」を気にしてしまうものです。

他人に見下されたり、馬鹿にされても、それは自分とは関係ありません。その他人の考えや気持ちは、その他人のもの。それと同じく、他人に褒められたり、尊敬されても、それも自分とは関係ありません。その他人の考えや気持ちも、他人のものです。

例えるなら、自分は花瓶そのものです。その中に他人が花を飾れば、一時的には立派に見えるかもしれません。けど、水をやらなければ枯れますし、いつか寿命が来たら、花をまた飾ってもらわなければなりません。そんなとき「花を飾ってやる代わりに何かをよこせ」と言われたらどうでしょう。そんな悪くて賢い大人はたくさんいます。

けど、花が飾られようとも、花が無くても、花瓶そのものの価値は変わりません。あくまで花瓶は花瓶です。まずはそこからスタートしましょう。

そして、他人に甘えずに、依存せず、その花を自分で飾ることが大事です。

それよりももっと根本的に大事なのは、花瓶を守ることです。花瓶さえ守ることができれば、いつかまた花を飾れるようになります。

もし割れてしまったなら、その破片をつなぎ合わせて、また作ればいいんです。欠けた花瓶も風情があって、それはそれでカッコいいと思います。そんなカッコいい大人も、同じくらいたくさんいます。
※坂口恭平さん、水木しげるさん、マイケル・J・フォックスさん、キアヌ・リーブスさんとか、すごいカッコいいと思います。

結果的に、3月は鬱期が長かったけど、なんとか乗り越えられました。いつもみなさんのイイねに励まされてます。ありがとう。







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