kagami

20代社会人、思考停止しないための備忘録 主に映画についてつらつらと語っています

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最近の記事

歩いた先に行き着く舞台 | 映画『幕が上がる』

先日、モノノフであることを独りでにカミングアウトした私ですが今回は2015年に公開したももいろクローバーZが主演を務めた『幕が上がる』を鑑賞したのでちびちびと語っていこうと思います。気が向いたらお付き合いください。 作品紹介劇作家平田オリザ氏が2013年に発表した処女小説をアイドル『ももいろクローバーZ』の主演で映画化した作品。実は伊藤沙莉や吉岡里帆、芳根京子など今活躍する女優の若々しい姿が見れる貴重な作品でもあります。 個人的には水曜どうでしょうの大魔神こと、ヒゲDの藤村

    • くれなずんだっていいじゃないか | 映画『くれなずめ』

      先日、松井大吾監督の『ちょっと思い出しただけ』を鑑賞した繋がりで今回は2021年公開の『くれなずめ』の感想を綴っていきます。 作品紹介松井大吾監督が自身の体験を基に描かれたオリジナルの舞台を映画化した青春映画。 あらすじ変わんねえなって思いたいだけなのかもしれない先日、高校時代からの友人の結婚することになり、結婚式にて友人たちと約2年ぶりくらいに再会する機会がありました。 いつもつるんでいた4人組。 4人集まったら話すなんていつもだいたい決まっていて、昔のバカやってたと

      • この物語はまだ完結していない | 映画『めぐみへの誓い』

        今回、縁あって拉致問題を描いた『めぐみへの誓い』という作品を鑑賞する機会をいただきましたので感じたことを綴っていこうと思います。 作品紹介13歳の時に北朝鮮に拉致された横田めぐみさんを中心に、拉致被害者とその家族の苦悩と闘いを描いたドラマ。 団夜想会主宰の野伏翔氏が演出・脚本を手掛けた舞台劇「めぐみへの誓い 奪還」を、野伏監督自身がメガホンを持ち、映画化した作品。 あらすじ映画として「伝える」「知る」ということ「皆さんは、拉致問題を知っているでしょうか。」 多くの日本人は

        • 穴の開いたポイで金魚をすくえるか | 映画『すくってごらん』

          ※本記事は、映画『すくってごらん』の一部ネタバレを含みますのでご注意ください。 私は、実はモノノフです。 唐突な書き出しですがモノノフとは、アイドル「ももいろクローバーZ」のファンの総称でかくいう私も様々な縁から昨年12月ごろからモノノフと相成りました。 アイドルのファンと言えばいわゆる"推し"がいるわけですが私は、ももクロの赤色こと百田夏菜子さんの推しなのです。だからなんなのだという話ですが今回は、2020年に公開されました百田夏菜子初主演作の『すくってごらん』を鑑賞しま

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        • くれなずんだっていいじゃないか | 映画『くれなずめ』

        • この物語はまだ完結していない | 映画『めぐみへの誓い』

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          イエスマンという生き方の美学 | 映画『イエスマン "Yes"は人生のパスワード』

          金曜日、仕事も終わりお酒でも飲みながら何か映画を観ようかなとNetflixを漁っていたところ、イエスマンが目にとまった。 以前、イエスマンを観たのはいつだっただろうかと振り返ると確か大学生あたりだったように思うのでだいたい5年以上前でしょうか。 大学時代が既に5年前ということに恐怖と焦燥感を覚えつつ、あの頃と何か感じ方でも変わるかなと思い、鑑賞してみました。 作品紹介MCU作品では『アントマン』の監督を務めたペイトン・リード監督、主演は、言わずも知れるコメディ俳優のジム・キ

          イエスマンという生き方の美学 | 映画『イエスマン "Yes"は人生のパスワード』

          ちょっと思い出して気づく”今” | 映画『ちょっと思い出しただけ』

          松井大悟監督がクリープハイプの楽曲を元に池松壮亮、伊藤沙莉主演で映画化した『ちょっと思い出しただけ』を観てきました。 あらすじ怪我でダンサーの道を挫折した照生とタクシードライバーの葉(伊藤沙莉)の2人が過ごした6年の歳月をある1日を通して、ちょっと思い出す物語 なんでもないけど愛しいあの日々 何かが起きるわけでもなく、なんでもないただの1日。でもあの日に戻ることはできない。そんな切なさと儚さのある作品でした。 彼女からもらったプレゼント、友達との思い出の写真、家族との何気

          ちょっと思い出して気づく”今” | 映画『ちょっと思い出しただけ』

          「大いなる力には大いなる責任が伴う」が意味するもの | 映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』

          ※本記事は、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』のネタバレを含みますのでご注意ください。 小学生の頃、父親がレンタルショップで借りてきたサム・ライミ版のスパイダーマンを観てから気づけば20数年何度もスパイダーマンを見返してきました。待ちに待ったMCU版スパイダーマン第3作目『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(※以下NWH)は、この20数年スパイダーマンが好きで良かったと思わせてくれるほどとんでもない作品でしたね。 本記事では、サミライム版、マークウェブ版(※アメイ

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          孤独とそれを埋めるもの | 映画『空気人形』

          孤独と向き合ってみる 新型コロナウイルスの影響により日本全国に向けて4月に緊急事態宣言が発令されてから約2ヶ月たち、先日緊急事態宣言が解除された。解除されて東京ではまだ1週間ほどではあるが既に感染者数が増えており、第二波の到来もすぐなのではと思わせる。  外出を自粛する中でこれまでのコミュニケーションがことごとく断絶されていった。仕事もリモートワークとなり、1日の中で面と向かって誰かと話をしない日もでてくるようになったがまあ、孤独を感じる。一人暮らしのため当然家族とも会えない

          孤独とそれを埋めるもの | 映画『空気人形』

          『天気の子』を考える | 映画『天気の子』

          新海誠監督が東宝の川村元気氏とタッグを組んだ君の名はに続く新たな作品。 異常気象により雨が続く東京にて光を求める少年帆高と祈ると雨が上がる「100%晴れ女」の力を持つ少女陽菜との触れ合いを描いたお話。 この作品において雨が降る東京の光景は綺麗な街並みや人々つまり光だけではなくその裏にある闇や汚さも描く。 その東京の中で帆高や陽菜は一貫して少年、少女いわば子供として生きていく姿が描かれる。 そして、その周りには妻を亡くし子供の親権等の葛藤に悩む大人としての須賀や

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