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家に対する「価値観」について

「個を豊かに。個々の暮らしをしなやかに。」

リフォームを通して
人生経験と感情表現豊かな人の暮らしを応援したい!
一級建築士の おの みさこ です。

自己紹介はこちら。


少し前の投稿で、私の遊牧民的な気質と
模様替えの関係性について書きました。

そもそもですけど、
私、住宅業界で新築とリフォーム合わせて18年間
家づくりのお仕事をしてきたのですが、
「私、遊牧民だから、家なんてどうでもいい」
とか言い出しちゃってます、、!

家って高額だし、巨大だから重く考えがちだけど
実際は「持ち物」です。
寝たり起きたり食べたりしながら暮らすため、
人生を豊かにするための「道具」だと思うのです。
使い方次第という意味でもあります。

だからそれぞれの暮らしや生き方に合わせて
いろいろな形態の住居があるし、
さらに、みんなそれぞれ「家」に対して
違った価値観を持っていると思うのです。

ということで、私個人の「家」というものへの
価値観についてお話しさせて下さい。

今年で結婚12年目の私達夫婦。
10年前に中古マンション、
6年前に現在の建売住宅を購入したのですが、
どちらも場所についても物件についても
あまり深く考えずに決めた気がします。
その時の好奇心や直感に従ったかんじです。
経済面もあまり計画的ではありません笑
 
当時の私の暮らしの中で1番大事だったのは
何を置いても仕事。
リフォームのお仕事が大好きで、
寝ても覚めても没頭していました。

お客様の家のリフォームのお仕事が
何よりの生きがいだったし
私自身の「家での暮らし」や
「私らしいライフスタイル」なんてどうでも良くて、
仕事がうまくこなせる環境の方が大事だった。

後になって
戸建てに住むならそれなりにお金を貯めて
計画的に土地を選んで
自分で設計することもできたなぁと
思いましたけど当時はその発想すらなかったですね笑

自分の家に対してそこまで
「時間」と「労力」と「費用」をかけたくなかった。

そもそもローンも含めて夫の名義だし、、
あくまで小野家の「固定資産」として考えています。

当時不動産仲介業をしていた夫にいたっては
一件目の中古マンションは、
家賃払うくらいなら買っちゃえー!
二件目の現在の自宅は
条件合わなくなったから住み替えちゃえー!

みたいなノリで迷う時間も与えてくれなかった笑

私自身も中古市場に関わっていたので
考え方としては、
自分達が買う立場でも売る立場でも
やどかりみたいにひとつひとつの家を
みんなで取っ替え引っ替えしてるような感覚
なのかもしれないです。
個々の暮らしは確実に変わっていくものだから。

これが当時の私たち夫婦の
家に対する「価値観」でした。

それから時を経て人生経験とともに
「家に対する価値観」は多少変化してきていますが、
今も変わらないのは
そもそも「家という箱」そのものについて
あまり深く考えてないことです。
これじゃなきゃダメ!というのがないということです。

家の外部や箱より、
「内部空間」が何よりも大事!!

「内部空間」と言うのは、
間取り、建具、設備、家具などの
インテリアもそれに類するかもしれませんが、

そうじゃなく、
「人の暮らし」が創り出す「空気」のこと。
目に見えない、人の幸福感や爽快感、静寂感や高揚感
などから生まれてくるもの。

その「空気」が良質であることを
何よりも大事にしています。

どこに居ようが、
どんなお家に住んでいようが、
住まい手が思いきり人生の主役になることで
今ある家のまま、空間はいくらでも良くできると
思っています。

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