見出し画像

エディ・レッドメインはかわいい。

『ファンタスティックビーストと黒い魔法使いの誕生』は、もう観ただろうか。
 私は公開2日目に観てきたのだが、あれほど混んだなかに身を投じるのは久しぶりでげっそりした。

    映画館全体がパンク状態で、数本予告を見逃してしまったくらい。そのくらいたくさんの人が、劇場に押し寄せていた。

 ファンタビは2年前に公開された映画『ファンタスティックビーストと魔法使いの旅』の2作目。魔法ワールドシリーズの一つとして、ハリーポッターからの根強いファンをたくさん抱えている作品だ。
 多くの人から腐った卵をぶつけられそうだけれど、私はハリーポッターシリーズはアズカバンまでしか観たことがなかった。劇場に観に行ったのも、3作目までだった気がする。たくさんの人から勧められても、特に意味もなくスルーを決め込んでいた。アベンジャーズを履修していて忙しかったという大義名分も掲げながら。
 しかし、ファンタビの記念すべき2作目を観たとき、これはハリーポッターも全作履修せねば……と自然と思えた。そのくらいストーリーは分厚く、たくさんの人物たちが絡み合っていて、きちんと世界観を理解したいと思える作品だったのだ。

 さて、ファンタビシリーズの主人公、ニュート・スキャマンダ―を演じるのはご存知、エディ・レッドメインである。ここ数年、彼の出演作=話題作といった具合で、まさに絶好調すぎる英国俳優のひとりだ。
 彼の名前が全世界に知られることになったのは、やはり『博士と彼女のセオリー』だろう。この作品のエディは、失礼ながらめちゃくちゃ“さえない”。パッと目を惹く存在感はあるのに、どこか垢ぬけなくて私はどこもくすぐられなかった。しかし、これは冒頭のみにおいてという話である。
 この作品は、ホーキング博士の人生をもとに作られたものである。少しずつ動かなくなっていく彼の身体をみて、私はこれは映画なのか?と混乱した。

    一本ずつ細かく震える腕の筋肉だったり、表情だったり。とにかく真に迫った彼の雰囲気に、一気にのみ込まれてしまった。
 作品自体、好きかと問われると首を傾げてしまうが、役者エディを知るには十分のスタートといえる。
 彼の出演作で、次に観たのが『リリーのすべて』。この映画は大好きだ。『博士と~』と同様、エディの出演する映画は淡く薄いベールに包まれたような、やわらかい映像が特徴で、この映画ではリリーが目覚めていくにつれてその映像に鮮やかさが増していく。
 ストーリーはもちろん、主演のエディ、アリシア・ヴィキャンメルの演技は素晴らしい。ヒリヒリと焼け付くようで、それでも互いに想いあっていて……悲しく美しいのだ。トランスジェンダーの女性を演じるエディは可憐で、指の先まで綺麗。性別など関係なく、うっとりと見入ってしまう。
 『博士と彼女のセオリー』でエディを知って、私は彼の出演作をとにかく片っ端から手に入るものは見てきた。正直、足りない。私の見たいエディが足りない。
 インタビューや宣伝のために出演したトークショーの動画を見ると、彼の茶目っ気たっぷりの素顔も知ることができる。けっこうおしゃべりな感じもして、無茶ぶりにも答えてくれそうな気のいいお兄さんって雰囲気がぷんぷんする。
 伏し目になると急にどんな表情も寂しそうに見えたり、くりくりの黒目がちな小さな目は小動物のようだったり……とにかく、私はエディの“っぽさ”がふんだんに詰まった作品が観たかった。
 そこにひょっこりと現れたのが『ファンタビ』シリーズ。この作品、私が求めていたエディの表情を網羅しているといっても過言ではない。
 うさぎのように鼻をひくひくさせながらうろたえるエディ。好きなことには饒舌になって、ちょっと目を剥きながら肩をすくめるエディ。弱弱しく言葉を発するくせに、いざというときは力強く呼びかけるエディ……。
 とにかく、エディの姿は深く私の胸の底に刺さって、そこから感染したようにどんどん好きになってくる。しかも、作中身に着けているのがピッシリとしたスーツって狙いすぎだろ……。大好きだよ、スーツ。英国スーツバンザイ。
 そのスーツも、無駄な肉などないエディにピッタリだし、何より彼の細身のラインを綺麗に際立たせている。これに萌えない女はいるのか、否!!!!
 エディという餌につられ、フラフラと魔法ワールドシリーズに足を突っ込んでしまった私。
 ストーリーはどこをどう話してもネタバレにしかならなそうだけど、とにかく言いたいのは「今回もエディはかわいい」ということだ。
 脚本最高かよ、ニュートのキャラ設定完璧かよ、エディは最強にかわいいかよ。
 そして、なんと今回のニュートはちょっぴり頼もしいのである。前回は小動物っぽかったけれど、今回はそれだけではなく。純粋な少年ぽさは滲んでいるけれど、ニュートは男性なのだと訴えかけてくるのである。
 私が特にたぎったシーンは、ニュートがシャツのままプールに潜るシーン。濡れたシャツが彼の身体にはりついて、イメージとは裏腹の美しい筋肉を披露していた。
 なまじ脱がれるよりも刺激的である。その後のシーンを霞ませるくらいの威力は十分にもっていた。
 元気がなくなったら、エディくんのガッシリとした背中と、それにはりついたシャツを思い出せばいい。忘れないように、くりかえし思い出すべきである。
 『ファンタスティックビースト』シリーズは全5作の製作が発表されている。少なくとも、あと3回、私はエディにときめくことを許されているというわけだ。
 どんな役も自分らしく緻密に役を組み立てていくエディが大好きだし、照れたようにはにかむ姿も、奥様への愛を語る姿も、もうすべてが堪らなくかわいい。
 これからも、たくさんの作品で、たくさんの彼を観ることができますように。
 そう祈りながら、私は今日も彼のガッシリとした胸筋を思い出すのである。


この記事が参加している募集

コンテンツ会議

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?