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人に頼るのが苦手な独り者よ、食洗機を買え

はじめに

どうもこんにちは。
私の名前は三十と書いて「みそ」と読む。普段は普通にそのへんで働きながら、オタクに精を出したり、出す元気があったりなかったりしながら生活している。
ADHD、虐待サヴァイバーで複雑性PTSDの診断持ち、通院投薬治療しながら生活している、どこにでもいる成人である。
「いきなりそんな重めの個人情報出されても…」と思われるだろうが、息をするように注意欠如や思考多動のエピソードが出てくるのではじめに書いておく。
あと、こういう人間はどこにでも(言うとか言わないとか外から見てわかりやすいとかわかりにくいとかは人それぞれだけど)いますよ、既にあなたの隣人ですよ、という気持ちも込めて。

食洗機を買え

ちょっと言いたいことがあってnoteを書くことにした。で、今回の言いたいことはタイトルに書いた。終了。
これで終わるとTwitterでいいやんけ、となっていしまうのでもう少し細かく書く。Twitterのツリーでもいいのだけど、あれって最初は短いと思って読み始めるから、長いと疲れて読むのやめる……ってなる。だからもうはじめから長いですよってことでnoteに書く。
誰からも一円ももらっていない謎の食洗機推しnote、タイトルの感じで、食洗機導入しようか悩んでる人にふんわり参考になると嬉しい。
独り者よ、食洗機を買え。というかもう独り者ほど買え。

どうして独り者に食洗機が必要なのか

私が食洗機と暮らし始めたのは2022年の1月。これを書いているのが2023年の3月だから、1年ちょっと食洗機にお世話になっている。「お世話になっている」と書いたものの、ぶっちゃけ毎日使っているわけではない。
『普通に手で洗って、食洗機はカゴだけ水切りとして使用する』というスタイルのほうが圧倒的に多い。
一人暮らし1日分の使用食器ならそのほうが早いからだ。
それでも私は食洗機を買ってよかったなぁと思っている、それもかなり心から、真剣に思っている。なので1年使ってみての話を聞いてほしい。

食洗機のデメリット

買ってよかったなぁと心から思っているものの「う〜ん……」という部分がないわけではない。そういう部分を話さずにプレゼンを展開するのはフェアじゃないなと思えたので、私なりの『食洗機う〜んポイント』を書き出してみた。

う〜んポイント1、かさばる
とにかくでかい、空間が埋まる。厚みも高さもあるからだ。
なのでお住まいがめちゃくちゃキッチン狭いタイプ!とかだとちょっと根本的な条件(設置場所)が整わないことがある。
とはいえ、そういう場合自炊自体にあまりベクトルが向いていないのでは?食器いらんのでは?とも思うので、一応置けそうな場所がある人向けとしてこのnoteは書いていく。
ご存知であろうが食洗機には色んな種類がある。
私の場合は

  • 細かいものが内部のカゴから落ちたりせずに洗える構造であること

  • 大きなものも洗おうと思えば洗える構造であること

  • 乾燥機能があること

  • お湯洗いしてくれること

  • 水道とつなげて直接給水可能なこと

  • 省エネモードがあること

  • 本体価格がそんなに高くないこと(初期投資が高すぎないこと)

以上を条件に探したのでそこそこ大きいものになってしまった。
そのうえ『よく使う食器置き場』として使っていたエリアに食洗機をねじ込んだため、『ここに置いてあった食器どこにしまうねん問題』などが発生した。結局、空間の帳尻をあわせるために食洗機を上に乗せる台を購入し、台上に食洗機、台下に食器という配置にするなどの対策が取られた。

もちろん世の中には、一人用のスリムな食洗機という素晴らしいものもある。そのあたりは置き場所の接地面積と高さ(空間に対しての圧が変わるので高さはめちゃくちゃ重要)、内容量への希望、初期投資額(スリムなものはそれなりのお値段となる)などを考慮して決めると良い。
私のようにここに置ける!という接地面積判断のみで購入してしまうとかなりの圧を受けることになるので注意が必要だ。
空間が狭いことが耐えられない、というに人は広い部屋に引っ越したときに思い出してみては?ぐらいのnoteである。
この『空間から受ける圧が思いの外でかい』は私にとって食洗機と暮らすデメリットのうち、80〜100%を占めている。

う〜んポイント2、水を入れるのが面倒
これに関しては実は食洗機は全く悪くない。風評である。
うちの食洗機は水道にホースを繋いで直接注水可能なタイプである。前述してあるが、わざわざそれを選んだのだ。
にもかかわらず、私は1年と少し、人力で水を汲んで上部の蓋を開けせっせと注水し続けている。家の蛇口と食洗機に付属されたホースのサイズが上手く噛み合わなかったことと、ホースがにょきにょき伸びている状態を思ってた以上に許せなかったことが原因だ。
食洗機には排水のためのホースもあるので、排水ホースと注水ホースが両方シンクを横断するごちゃつきが耐えられなかった。
絵面もだけど……ホースとか、水垢つくじゃん。洗い物増えるじゃん。やだよそんなん。洗い物減らしたいんだってば。

以上が私の中での食洗機『う〜んポイント』である。意外と無かった。
物音に敏感めの人は駆動音が受け付けなかったりするかもしれないが、私の場合は大丈夫だった。だって、家の裏手を通るバスの音のほうが煩い。

食洗機のメリット

次に食洗機の『やった〜ポイント』を書いていく。まぁこのnoteのAメロからサビである。(さっきまではイントロ)

やった〜ポイント1、洗うものがめちゃくちゃ減る
いや食洗機使わんのかい!と思っただろうか。食洗機は使う。でも手洗いが完全撤廃できるわけではない。なぁんだ、撤廃できないのか!と思ってしまった人へ。夢は捨てろ。
やりようによってはできるかもしれないが私の場合は料理が楽しみなのでなかなか難しい。でっかい鍋やまな板、フライパンなんかがあるからだ。
料理をして成果物を美味しく食べるというのは食いしん坊の私にとっては何よりの息抜きだが、美味しくいただいたあとの片付けまでは楽しくない。
食洗機で洗うのに向いているのは細かいものだ。向いている、というよりもこれらを食洗機で洗うことでより食洗機の良さを享受できるもの。
具体的にはスプーンや箸、グラス、デスクでお茶を飲んだマグカップ、茶こし、取皿、菜箸、お玉、中ぐらいの皿、茶碗、小鉢なんかだ。
逆に言うと大きめの鍋やボウルは手で洗ったほうが早い。
細かいものというのは洗うのもすすぐのも拭くのも手間が掛かるし工数が多い。対してでかいもの、平たいものは洗いもすすぎもすぐ終わる。これは食器洗いの鉄則である。
食洗機は工数をへらすための機械だ。
だから細かくてチマチマしたものをごっそりおまかせしてしまうのが良いのだ、そのほうが人間の工数負担はぐっと下がる。

やった〜ポイント2、水道代が節約できる
らしい。弱腰で申し訳ない。実を言うと私の住んでいる物件は共益費に水道代が固定で含まれており、特にこのメリットを享受することがないので許してほしい。参考までにうちの食洗機が一度に必要な水は5L。1分間水道を流しっぱなしにするとおおよそ12Lの水が流れるらしいので(下記リンク参照)うちの大家さんは節約できているんだと思う。
私が払っている金額はビタイチ変わらないが。
https://www.city.seki.lg.jp/0000001476.html

やった〜ポイント3、ゴリゴリに強い洗剤でピカピカにしてくれる。
食洗機用の洗剤は人が扱わないからこそかなり洗浄力が強い。一般的な食器用洗剤よりも薬液はかなり強いと思う。人が素手で扱おうもんなら手の皮がベロベロになる強さの洗剤を容赦なくぶっかけてくれる。加えて高温洗浄なので油汚れも問題なく落ちる。ガラス系の食器とかものすごい綺麗になる。
食洗機後に洗い残しが……というのは今の所一回もない。(そのためのポイントはあるのでそこは後述)

やった〜ポイント4、『誰かにやっておいてほしい』をやってくれる
私にとっての最大の食洗機のメリットはこの部分だ。サビだ。
かさばることがデメリットの8割ならこっちはメリットの8割である。
独りで生活をしていると当たり前だが自分のことは自分でやらなければいけない。どんなにきつい仕事で残業が続いてヘロヘロで翌朝家を出るのが早くても、洗濯をしなければ着るものはなくなるし、小人さんが寝ている間に掃除機を掛けてくれるわけでもゴミを出してくれるわけでもない。実際にそんなことがあったらただの恐怖でしかないが。
とにかく何もかも自分でやらない限り細かな生活のタスクはどんどん溜まっていって、量が増える前に片付けなくてはいけないことはわかっていても、いつの間にか積み重なった洗濯物から目をそらしてはヘロヘロの自分を少しでも労ろうとハイボールの缶を開けていたりする。
(私の場合はADHDの先延ばし癖が疲労や鬱と共に悪化するので、忙しかったり体力を消耗していたりするとこの症状はより顕著に出てくる。)

ここでめちゃくちゃ重要なのは、『やらなければいけないとわかっていてもできない』 が疲れた人間に与えるストレスは洒落にならないという事実。
こういう状況を打破するにははじめの一歩が必要で、むしろはじめの一歩さえ踏み出せればあとはルーティーンワークにギアが入ってサクサク片付けられたりする。私はそう。
虚無顔でシンクに溜まった食器を食洗機に放り込み、規定量の水を入れる。たいていは満水になると音で知らせてくれる仕様なのでホース給水なら蛇口を捻り、音が鳴ったら水を止めるだけだ。頭をほとんど使わない。
食器が入ったらタブレット洗剤を入れてスイッチを押す。それだけで洗浄からすすぎ、乾燥までをアウトソースできる。洗って洗って洗って洗って流して流して流して流してを食器の数繰り返すというタスクから一気に開放される。
オレ ショッキノセル ミズイレル、オマエ アラウ カワカス
オマエ イイヤツ

食洗機の効率性や個人の時間確保という利点はありとあらゆる人がプレゼンをしているのでここでは置いておいて、食洗機が最も優れているのはこの点、非人的な家事のアウトソースではと思う。これが大サビ。
考えなければいけないこと(やらなくてはいけないこと)が一項目まるごと消える。最高。

家事のアウトソースというと家事代行が思い浮かぶが自分以外の人間が家の中に入ってくるのはちょっとだけハードルが高いな……という人は意外と多いのではないか。こういう人間、家事代行のために部屋を片付けておいたほうが…?とかいう思考になりがち。
家事が滞っているのでお前に任せたい。部屋が散らかったままではお前を招けない。
疲れているときは判断力も鈍っているのでジレンマもエグい。
でも食洗機なら大丈夫なのだ。だって機械だし、人じゃないし。
別に部屋がとっちらかっていようが、山積みの洗濯物が見えていようが、設置場所の台所が極寒だろうが酷暑だろうが関係ない。
食洗機は文句も言わず嫌な顔ひとつせず(言っておくが家事代行さんもプロなので嫌な顔なんかはなさらない。空調は人が入るなら調節して当たり前なので別の話として。嫌な顔、というのはお願いする側がその可能性に勝手に怯えて罪悪感を抱いているだけである。)こちらが何一つ気を使う必要なく、ただ粛々と食器を洗って乾燥までしてくれるのである。とんでもなくいじらしい。
ちなみにうちの食洗機はUV減菌もしてくれる。コロナ禍に導入したためこれは地味に安心感を盛ってくれた。
ンン〜〜〜〜〜ワッシャワッシャワッシャワッシャ!とリズミカルに泡水を食器にぶっかけまくる食洗機を見ていると、さ〜て洗濯機のスイッチも入れちゃいますか!という気持ちになってくる。
自分では食器と水と洗剤を投入してスイッチを入れただけなのに、溜まっていたタスクがリセットされる。ほとんど自分でやらなくていいからこそ、食洗機は立ち上がる気力をくれるのだ。

この部分が私の精神安定にはかなり大きく作用している。
私が食洗機を買ってよかったと思うのは、この『やってもらえる』の安心感が他人に依存せず手に入れられるがためである。

だからもしもこれを読んでいる人が、誰かに何かを頼むことが負担になってしまう人だったりだったりするなら、疲れていて出来ない家事で自分を責めて落ち込んでしまったりするなら、ちょっと食洗機を検討してみてほしい。
タイトルには独り者と書いたけど勿論そうじゃなくてもいい。
これは食洗機に限らず苦手な家事などに適応するといいかもしれない。乾燥までやってくれる洗濯機とか、ルンパ的な全自動掃除機とか。
物言わぬ機械だからこそ、すくい上げられる生きづらさもあるのだ。

以上が私の誰にも頼まれてもないし一円にもならない食洗機のうたである。
お読みいただいてありがとう。暇つぶしになっていたらいいな。

おまけ 食洗機ハック

ここからは大したことない食洗機ハック。

食洗機にはストレスなく使うためのポイントみたいなものが一応ある。
洗剤はタブレット型一択である。計量とかめんどうじゃん、もしこぼれたら掃除しなくちゃだし。
よく予洗いが必要とか聞くが、私は予洗いをした試しがない。食器を使ったらシンクに重ね置いて洗剤をチュッと一滴たらし、上から水を掛けておく。
乾燥した状態でおいておくから米粒やらタレやらがこびりつくのであって、濡れた状態をキープさえしておけば予洗いは特に必要ない。
余裕がなくて洗い物できないなという時は、すぐ洗わないとシミがこわい焼締めなんかのドライなお皿は使わない。白磁や染め付け、ガラスやプラスチックのツルツルした食器に頼る。
そして実は乾燥機能もほとんど使っていない。というのもうちの食洗機はすすぎまで高温で行うので、すすぎが終わった段階でドアを開けてしまえば自然に乾くのである。乾燥機能は頼りになるけど電気代もなかなかだし、同じコンセントを使用しているからその間電子レンジ使うのためらっちゃうし。このハックは食洗機を探しているときにレビューで読んで「めっちゃええやん!」と実践に至るのでレビューに書いてくれた人に大変感謝している。見ず知らずの方、ありがとう。
あともっぱらエコモード(洗浄時間が短い)しか使っていない。理由は単純で十分綺麗になるからである。

これらは食洗機持ちあるあるだけど、買う前にちょっと気になっていたことや買ってわかったことたちである。


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