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書けることと書けないこと。思いの深度と筆の進み具合は比例するのか

” なぜ私はお題企画に参加して記事を書いたことがないのか?? ”
ふとこんなことを考えるようになった。

皆と同じことなんてやりたくないし…
みたいな青少年特有のアンデンティティ迷子な自分は中学校とともにとっくに卒業した。
いや、高校か、もっと後かも。

じゃあ、なぜだ。わからん。
まぁいっかなんて思っていたところ、こちらの記事を読んで「うをー!」となり自分の思考を深められた。

本題ではなく、「はじめに」の部分でハッとさせられた。


そうだ!
外から与えられたテーマと
自ら書きたいと思ったテーマとで
何を書けるか、どう書けるか、思考回路の流れもきっと変わってくる。

ささいな疑問のまったく見えなかったその答えがちらりと見え始めてきた気がしてまたキーボードを叩く気がむくむくと起きてきた。

常に書きたいことは山ほどあるはずなんだ。

けれど、その糸口を引っ張り出せるものとそうでないものがある。
noteでよく見るお題や投稿企画のハッシュタグは私にとっては後者のようだ。

お題を見ると、なんとなく関連ワードはいくつか浮かぶことには浮かぶ。そして数行だけだったら書けそうな気だけ、する。

でも、お題を前にして筆が進んでいる自分の手元が全然想像できなくて結局参加せずに募集が終わる。
(書き終わった後に適当なnote公式のハッシュタグを探してつけることはよくする)

こんな感じでみんなそれぞれに合ったぴったりな「糸口」があるんだろうな。

自分の場合は外から与えられたものではなく自分で思いついたものじゃないと筆が進んでくれないようだ。

とは言ってみたものの…

ただ気分屋なだけなのかもしれない。
車輪が勝手に回ってくれるまでのはじめの漕ぎ出しがきついから手を出したくないやっていうただの怠惰なのかもしれない。

そんな私にとっては、お題について書ける人は「ハイこれね〜おっけい了解、まかせて〜あらよっと」

みたく、受注先にさらりと書類を提出できるシゴデキな人に見えるのだ。

もちろんお題だろうとなんだろうと1記事書き上げるのに頭も時間も使うのは知っているけれど、それでもなんかすごい人に見える。

そして、もうひとつ思っていたこと。

自分はプロフィールに書かれていることにまつわる記事を全然書けてないな??

ところでプロフィールってどうやって決めたっけかな、記憶を辿ってみる。

とりあえず他の人の真似をして自分の属性だったり肩書きだったりバックグラウンドを書けばいいのかと思って書いてみた気がする。
ペルソナとかいうのがある良いんでしょ。

それに従って、自分の経験したことについて書くぞー!と意気込んでいた気がする。

そして、現在に至る。
全然書けてないな??

あれがムカついたとかこれが悲しかったとかそれについてはなんとなくこう思うとか、引きこもりにも大黒柱にも関係ないようなことばかりだ。

今思うとあのときプロフィールを書いた自分は、未来の自分に向けてお題を課している存在とも言える気がする。

ということで過去の自分からの受注にすら応えらない今の自分。

こんな私にお題を与えていいのは自分だけ、しかも現在の自分だけみたいだ。
過去の自分は他人らしい。

さらに、推しへの愛を語りに語ったこともなくて、好きなものだろうと数行しか書けない。

この曲に救われましたあの映画をきっかけに仲良くなれましたみたいなエピソードありきでなら書けそうだけど、
それ自体の良さについて語ったりオリジナルの解釈などをつけたりはできない。

愛が足りないのだろうか?
そんなことはないはずなんだけど、、。

分析してみたところ、
楽しいこと、面白いこと、好きなこと、感動したこと、
こういう幸せなことはぜーんぶその時に味わい尽くしてしまえるからだろう。
すっと身体に入って満たされ、すっと消える。

それは、
紅茶に入れた砂糖がさっと溶けてなくなるように、
降り始めた雪が手のひらで消えていくように。

↑という情緒的で繊細な表現もものすごく頭を捻らないと出てこない。

一方で、
悲しいこと、悔しいこと、ムカついたこと、腑に落ちないこと、
これら全部消化不良でずっと身体の中にぐるぐると重たく残っているのだ。

これを踏まえると、推しへの愛は何かの機会に誰かに説明するとなると、

「え、好き!」
「めっちゃ良い!!」
「もうほんとにやばい。」

になるのに対して、

「会社のお昼休みにちょうど程よいタイミングで同僚と業務がひと区切りしちゃって、10分以上かけて並んで歩いてお冷は私がつぐべきか?と年齢、関係性、この人って後輩がつぐべきって思うタイプかな?こういうとこをやってこそ良い先輩ってタイプかななどを総合的に検討したのち自分でついだりつがなかったりして、注文を待つ間も業務の100倍脳に負荷かけながらおしゃべりし続けなきゃいけなくて料理が来てもお行儀良く食べると周囲の雑音に負けない声量でしゃべるを同時にこなしておいしかったかどうかも記憶できないままお会計をして午後の仕事まであと15分かよぼっちだったら60分ずっと自由だったのになぁムリと思いながら会話の続きをしてオフィスに戻ってなけなしの数分間をトイレの個室で頭空っぽでスマホをスクロールしてからデスクに戻るのが嫌だからあれを普通にこなせるのはまじで別人種だと思うしなんなら自分関係なくてもランチどきの街を財布だけ持って出かけてる同じような服着てる数人たちを見るだけでもおえぇとなるしたいていああいう人たちってスーツ着てるだけで横一列絵とか道路に広がって歩くしちゃんと振る舞えないならスーツなんてむしろ滑稽なんだからな、ハァ。」

ネガティブなことに関してはダムが決壊したように、包丁でうっかり切ってしまった指先から溢れる血のようにドバドバと出てくる。

さっと身体の中で溶けて消えゆく幸せと違って、
消化できなかったドロドロは自分の手でゆっくりと分解してあげないといけない。

そんな作業には慣れっこなものだから時間が何年と過ぎてもし忘れかけても頭の引き出しからまたいっこずつパーツを組み立てるように再現できるのだ。

というわけで、

「お題で書けない」なんて思い過ごしだったのだ。
だって、明るいお題しか見たことがない。
すごいネガティブなお題に出会ったのならスラスラと書けてしまうんだろう。

#中学時代のトイレの個室ソロランチ
#インスタで見る”ご報告”の文字へのふわっと嫌悪感
#元彼から言われた未だ根に持っているあの一言

なんてお題は今のところ見たことがない。
(まずそんなピンポイントなお題ない)

こんなこと書いてると、まるで自分が小さな幸せを感じられないような人間に思えてきてしまうそうだけれど、決してそんなことはない、健康体でおうちもあって綺麗なお水も毎日飲める。この上ない幸せってことは分かってますよ、ええ。

毎日幸せを噛み締めて生きているけれど、文字通り噛み締めてうまく消化されて私の一部になり身体のどこかで浮遊したりしてはいない。
俯瞰して見ることができない。
だからそれを外に排出する、言語化するのは難しいようだ。

とは言え、全く同じテーマに関して書くとして、
外から与えられた状態と、
自分で思いついた状態とで、
どれだけ文章の顔つきが変わるのかはいつか実験してみたいものだけれど、

きっとお題を与えられた時点で無意識レベルで身構えてしまって外用の思考回路が巡ってしまう気がする。

そしてなんだかスーツを着せたような記事が完成する予感。
スーツでなくてもお洒落に着崩したワイシャツのような。
ワックスで軽く髪を整えて。

私はペラペラになるまで気倒したTシャツみたいな記事を書くのがお似合いなのかもしれない。
ボサボサのすっぴんの状態でね。

そんな私はカラー診断も骨格タイプも知らない。
勝手に自分をブルベ夏だと思い込んでいるし、骨格なんてみんな波打ってんだから全員骨格ウェーブじゃないの?!と未だに違いが分からない。

確かに客観的に自分に似合うものを見つけられて便利な概念ではあると思うけれど、
それに囚われすぎて思考停止してしまったり、企業の販売戦略のまんまと踊らされる良いカモになると思うとなんだか癪だな。

そもそも最近の女子会では友達同士で何ベ?とか骨格なんたらとか話すんだろうか?え??他に話すことないんじゃないのだろうか?

とまたネガティブ方向に筆が爆走してしまいそうになる。

こういう診断をする気が削がれるのはみんながこぞってやっているからなのだろうか。
アンデンティティ迷子だった中高生の自分が顔を出す。

あれれ、もしかしてお題投稿もそうなのか、まさか自分は孤高でいたいんだなんて思ってないよね?
んなわけない、んなわけない。

何を血迷ったかド素人の独断と偏見で、愛犬猫のカラー診断、骨格タイプを判定してみた。
わんこはイエベ春・骨格ストレート、
にゃんこはブルベ冬・骨格ウェーブだった。

可愛すぎる。
もうめちゃくちゃに可愛い。
彼らを見つめてどれかな〜と考えてる時間がもう幸せでたまらなかった。
何色でもなんでも似合うよ。

という内容の記事を、何というお題だったら、何というタグだったら応募して書けるのだろうかと逆算して考えてみる。

♯我が家のペット自慢
♯猫のいるしあわせ
このあたりだろうか。

けれど、それを見つけられたところでこんなふうに幼稚園児レベルの語彙力で数行しか書けないのだろうな。

結論:
お題を見ると、途端に、え?何書けばいいんだろう???と迷子になってしまう。
自分で勝手に聞かれてもないことをだらだらと書きなくって、あとから適当に選んではめこむ方が合っているみたい。

とは言えいつかお題参加をしてみたい。

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