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Seventeen's Summer 17歳の最終楽章Ⅱ 最終話(都合により4月9日に2話以降がほとんど有料になります)

これで本当にいなくなるんだ。思いが体中を駆け巡った。

初めて友人の死を実感していた。必死で霊きゅう車のあとを追いかけた。涙があふれだしてきた。ケンシが亡くなって初めて大量の涙があふれた。

追いつかないと思うと足が重くなり、ユウキは道に座り込んだ。

「ユウキ、つらいな」
 
振り向くとニシカワが肩で息をしながら立っていた。目は充血し顔が涙で濡れている。
 
ニシカワが手を差し伸べた。ユウキが握り返す。立ち上がって2人で霊きゅう車を見ながら、涙が枯れるほど泣いた。
 
“ユウキ、元気で過ごしてる?お母さんとお父さんは元気ですよ。ケンシが亡くなってからもうすぐ1年だね。
何か月かお父さんと二人で落ち込んでいたけど、何とか立ち直ったよ。
そういえばゴールデンウィークにね、優里ちゃんとヒメナちゃんが墓参りに来てくれたよ。二人とも元気で安心した。ユウキは連休に、料理の勉強を兼ねて北海道に旅行に行ったって聞いたよ。そういうところ大事だよ。これからも本物を求めて頑張るんだよ。
 
今日はね、ユウキにお礼を言いたくて手紙書いたの。あれ、覚えてるかなカセットテープ。ケンシのお兄ちゃんの部屋で録音してくれたでしょ。ケンシと一緒に歌って。お兄ちゃん愛知の大学に行ってるから、この前まで誰も気が付かなくてね。お兄ちゃんもお兄ちゃんで、ゴールデンウィークに初めてテープの存在に気が付いたっていうから、ほんとダメダメだよね。

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