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神と共に 第二章


韓国で大ヒットした映画の続編。第一章のタイトルが“罪と罰”で、第二章は“因と縁”。韓国の国民的俳優・マドンソク氏が、ある家族を守る、実体身を持った心優しい屋敷神として登場。実体身を持っても下界の人間に対しては手出しが出来ないので人間からはやられっぱなし、あの風貌だから余計に可笑しい。

第一章から続き冥界の案内人として登場する使者チーム、メンバーは3人。うち女性(少女といってもいい)1人。一章では描かれなかった3人の過去や関係性が二章で徐々に明らかになる。これがまずもって、エモい。一章で3人の人となりをある程度把握している視聴者、そして散りばめられていた伏線を回収してもらえるのだから、そりゃもうエモい。特にリーダー以外の2人は使者になる際に記憶を消されている。自分が何者でどうやって死んでしまったのか、全く覚えていない。でも記憶がなくても、性格や思考は変わっていなくて、過去が明らかになっていくにつれ、「なるほど、だからかぁ」と納得する回数も増える。楽しい。そして、何故リーダーだけは記憶がそのまま残っているのか。


そのあたりは、私が大好きだったドラマ『トッケビ』や、伊坂幸太郎の小説『死神の浮力』で同様の話が出てくる。人は亡くなったら前世の記憶を忘れて次の新しい生を生きるのが一番幸せな転生なのだ。前世の記憶があるまま何百年、何千年も彷徨い続けること、あるいは死んで全てから解放されたいのに死ねずに永遠の生を生きること、永遠の命なんて一見最高の幸せに思えるけれど、実はそれが“罰”なのだ。一生(人間としての一生は終わっているが)自分の犯した罪を背負い続けること、これ以上の罰は無い。


それを踏まえて迎える大団円?エンディングクレジットが出始めてからのもう一展開、いや二展開。そこでまた「なるほどぉ〜深いなぁ」と涙することになる。


何はともあれ、まだ続きがありそうな終わり方。



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