生涯、ナチュラルを追い求める ーMINMI
日本を代表するレゲエシンガーのMINMIさん。
MINMIさんは20代でデビューした当時、憧れを抱くアーティストが何人かいました。
私もこんな人になりたい!こんなステージをしたい!と思って突っ走ってきました。
しかし、3枚目のアルバム「Natural」を製作したことをきっかけに、MINMIさんは憧れを追い求めるのではない生き方を選びます。
アルバム「Natural」はレゲエの生地であるジャマイカで得たインスピレーションを基に製作されました。
MINMIさんはこのジャマイカで、「ナチュラル」という言葉のちょっと変わった使い方を知ります。
通常わたしたちは、自然、自然なものという意味でナチュラルと言います。
しかし、ジャマイカではそれぞれの人が本来持っている才能や溢れ出るものをナチュラルと呼んでいたのです。
例えば、とても良い演奏をした人には「とってもナチュラル(あなたにしかできない演奏)だったよ!」と言ったり、
身も心も美しい人に出会ったら「ナチュラル(あなたらしいありのままの美しさを持っている)ね」と言ったり。
また、ジャマイカ人のアーティストはとても親身になってMINMIさんの楽曲づくりを手伝ってくれました。
その人は、「僕は仕事だからではなくて、ナチュラル(自分の内側から湧き出てくるものに従って)で製作を手伝っているんだ」と言っていました。
MINMIさんはナチュラルという言葉と出会ったことで、その人にしか備わっていない崇高な力のようなものがあるのだ。
と、実感するようになりました。
これまで憧れの目で見ていた先輩やアーティストに対しても見方が変わりました。
「自分も彼らのようになりたい!」ではなく、彼らもそれぞれのナチュラルを表現しているのだという見方をできるようになったのです。
そして、同時に自分にもそんなナチュラルがあるはずなんだと自信を持てるようになりました。
「わたしは自分のナチュラルをもっと掘っていきたい。誰かのナチュラルに憧れるのではなく。
自分をそのまんまさらけ出したときに、私にしかできないことができるはず。
そして、そこに自信を持てる人になりたい!」
それがMINMIさんの人生の新たな目標となったのでした。
参照 PODCAST 「glenwood "HEART TO HEART" 第1回」
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