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自分のために書いて、その後のことは委ねます ー作家 遠田潤子

こんにちは!女性の生き方探検隊のマリコです。

このマガジンでは、ワークライフバランスに悩み悪戦苦闘している二児のワーママである私、マリコが勇気をもらった、「世界の女性達からの学び」をエッセイにしています。

さて、自分のやっていることの、正解が分からなくなることってないでしょうか?

例えば、私の最近では書くことに行き詰まっておりました。

誰かに頼まれたわけでもなく、自分が好きでこうやって書いているわけなので、べつにお休みしてもいいのですが。

でも、そんな時に思い出して、勇気をもらえる女性のお話があります。

その人は小説家の遠田潤子さん。

遠田さんはずっと主婦をしていて、40歳になってデビューした作家です。

デビューまでの5年間、賞にことごとく落選し、他の作家の本が並んでいるのを見るのが嫌で、書店に行けない時期もあったそう。

「でも、絶対に筆を折らない。信念だけで5年間やってきたんです。」

そう話す遠田さん。あぁ、芯の強い女性なんだ。

と、思いますよね?

でも遠田さんが筆を折らなかったのには別の理由がありました。



30代半ば、子育てしながら実のお母さんの看病もされていて、そのお母さんが他界されたときに、遠田さんは燃え尽き症候群になってしまいました。

何もできず、ぼーっと1、2年を過ごしたといいます。

でもあるとき、ここから立ち上がるために何かしないといけない。と思い立ちます。

そこで買ったのがパソコンでした。

キーボードを打つ練習をしながら、幼い頃から本が大好きだった遠田さんは、自然と小説を書きたいと思ったそうです。

書くことは遠田さんにとって癒しでした。

だからこそ、どれだけ新人賞に落ち続けても、書くことを止めることなんてできなかったんです。

ひたすら自分のために書き続けてきたことを素直に話される遠田さん。


さて、それに比べて今の私を振り返ると・・・

出版という目標のため?
より多くの人に自分の想いを届けたい?
書くことで自分を表現したい?

なんだか、やたら外側からの評価を求めていることに気が付きます・・・(汗)


また、遠田さんはこんなことも話していました。

「読者にこう感じてほしいと思うのは傲慢な気がする」

「私は、自分の心の動きや踏みつけにされた心を、書くことで昇華するということしかできません。(そんな風に書いた本を読んで、)このように集まってくださる読者の方がいるのは本当に有難いことです。」

自分の心と書くことに正直な遠田さん。そしてどこまでも謙虚な方で。

そんな遠田さんのあり方を聴いていると、

書くことはただただ繋ぐことなのかもしれないと思えてきました。

その繋がりから何が生まれるかは、ある意味委ねておけば良いということなのかもしれません。

そう思うと急に肩の荷が降りて楽になりました。(自ら背負ったり軽くしたり忙しいわたしです。苦笑)

書くことに行き詰まる時、他の仕事でも、何かやりがいを感じなかったりやる気が出ないとき。

それは少し外側からの評価を期待しすぎている、傲慢になっているサインかもしれません。

そう気づいた今の私にとって書くことは、自分の心が動いた出来事を、ちゃんと丁寧に送り出すということな気がしています。


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