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3つの好きな映画|大韓民国篇

日本を代表する二大コリアンタウンといえば、東京・新大久保と大阪・鶴橋。

休日の旅行は極力人混みを避けて、海や山や川といった自然豊かな田舎や郊外へ出かけることが多いけど、今回は長女が友達の誕プレを買うということで、目的地は強制的に大阪・鶴橋に決定。。

昨今の韓国コンテンツの大流行で、特に若年層には聖地と化していることもあり、中学生の長女にはもうたまらないらしい、、

海外旅行の代替として

鶴橋駅前のエリアは大戦時の空襲で焼け残り、震災復興の拠点となった「闇市」が起源とのこと。そして現在、生野区の人口の1/4が外国籍という、驚くべき人口構成。

コリアンタウンとしての日常の暮らしと、観光地が共存する場所で、昭和の商店街の雰囲気が色濃く残るディープな界隈の、そこかしこに韓国のお店が立ち並ぶ街並みはもう別世界。

気軽に海外旅行に行けないこのご時世、韓国旅行の気分に浸るにはちょうどいい場所ではないかと。

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なぜ今、韓国コンテンツが日本を席巻しているか

Netflixでは韓国ドラマが常に上位にランクインし、米billboardではK-POPが数多く入り、カンヌでは韓国映画がパルムドールを獲得する。
対して、日本政府主導のクールジャパンは、どんな結果を出したっけ?

韓国のコンテンツは伝統的な「韓国らしさ」で勝負しない。

韓国は、グローバルでヒットしているコンテンツを徹底的に分析する。そして、そこに韓国らしさを付け足す。

日本は、「日本らしさ」の中から、世界に通用しそうなものを選んで勝負する。韓国とは真反対のアプローチ。
結果、クオリティは同じでも、伝え方や売り方が悪くてうまくいかない、といういつものパターンを日本はくりかえしているような、、

技術では負けてないのに、ビジネスで負ける
という、いつものやつ。。あぁ、韓国がうらやましい。。

韓国映画TOP3

と、いうことで最近特に良質の映画が増えてきた気がする韓国映画から、一番おもしろい映画を3つ選定。

「おばあちゃんの家」や「オアシス」といった2000年代前半にもいい映画はあるし、最近でも「ビューティー・インサイド」や「はちどり」といった、考えさせられるいい作品はたくさんあって迷ったけれど、現段階で選ぶならこの3つ。

息もできない/2008

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本当に息もできないような作品。
当時、日本で全く無名の男が脚本、監督、主演作でいきなりキネマ旬報ベストテン1位を獲得。

不器用な男と女子高生の交流、貧困と暴力の連鎖。
とても人間臭い、重たい映画

82年生まれ、キム・ジヨン/2019

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ここはあえて小説のジャケットで。
映画のジャケットは全然良くないと思っていて、いわゆる有名俳優の顔のアップならそれでいいでしょう、というダメなやつ。

「キム・ジヨン」という名前は、韓国における1982年生まれに最も多い名前だそうで。顔のないジャケットは、見た人それぞれが自分に重ね合わせて、共感してもらうことを意図している、とてもよくできたデザインかと。

主人公とばっちり同世代で、3人の子(+犬2匹)をもつ自分としては、共感しかない。小説未読なので、映画の印象しかないけれど、映画を見てる間、常に映画のことを考えながら、自分の人生も振り返るマルチタスク状態にさせられる、とてもいい映画。

パラサイト 半地下の家族/2019

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説明するまでもなく、パルムドールを獲得した有名なやつ。

黒澤明の「天国と地獄」に影響を受けていると思われる舞台設定に、前回パルムドールの「万引き家族」や、大きな話題になった「ジョーカー」にも通じる格差社会への冷たい眼差し。

見上げる視線に、美味しそうなジャージャー麺に、臭いの格差、、「五感」に訴えかける映画はいい映画だと思う。





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