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面白い本・好きな本|そうだ 京都、行こう。[書籍もいいけど、たまには雑誌でも]篇

『そうだ 京都、行こう。』

JR東海のキャッチコピーで、とても好きな言葉。大阪に住んでいるので、身近な存在ではあるけれど、それでもやっぱり「京都」はとても特別な存在なわけで。

古都、伝統、寺社仏閣、舞妓、抹茶、歴史、京町屋、紅葉、祭、盆地、鴨川、川床、街並み、一見さん、よそさん、いけず、はんなり、、

「京都」と聞いてイメージできるものを数え上げればキリがない。それらをひっくるめた全体が「京都」の魅力なのかと。ブランドイメージがしっかりしてるので、細かな説明は一切不要。ただ一言で、思いは伝わる。

そうだ 京都、行こう。


の前に、少しだけ京都について振り返り...

よそさん早見表

京都は何重にも囲まれた階層構造になっている、と。それは都市的な構造はもちろん、心理的にも、京町屋の構造も。

京都の都市の階層構造

都市的には「洛中洛外」という平安京の都市概念が有名かと。たぶん人によって「京都」の範囲はバラバラで、その結果「よそさん」の範囲も人それぞれ。

そして、京都人には“裏と表がある”とか“本音と建前がある”というけど、そんな二元的で単純なものではまったくない。幾重にもヒダがある階層構造で、本心に辿り着くまでのステップは、ものすごく長い。。

それは京都の住宅 京町屋の構造にもあらわれる。玄関から奥に行くにしたがってパブリックからプライベートへと空間が移っていき、親密になればなるほど、奥へ奥へと迎え入れられることになる。

街も家も人も、とっても奥が深い「京都」

京都のカタチ

そんな京都の都市のカタチも、平安京の洛中洛外の一言で片付けることは全くできない。平安京応仁の乱秀吉の御土居。この3つレイヤを重ねて初めて、現代の「京都」が浮かび上がってくる。

平安京 800年ごろ
平安京は古代宮都の完成形といえる大規模なもの。そのため、オーバースペックが災いして、西側は次第に荒廃していく、、

中世 1000年〜1200年
平安京の東側に新たな市街地が生まれる。公家、武家、寺社など、さまざまな権力者が独自に建設し、多元的な都市となる。

応仁の乱 1500年〜1580年
応仁の乱で街は荒廃し、上京と下京の2つの小集落に分裂。堀と城壁で囲われた市街地では祇園祭などの祭礼が盛大に催され、今につながる住民のアイデンティティが生まれ始める。

秀吉の御土居 1590年
御土居の建設と寺院をあつめた寺町の設置。町の区画を平安京以来の正方形から長方形へ変更し、近世京都が完成。

ということまで、京都の振り返りがおわったところで、おすすめの雑誌を3冊ご紹介。

書籍でじっくり京都を考えることも良いけれど、
雑誌をさらっと眺めて、早く京都に旅に出る。

TRANSIT 

小さな京都の物語を旅して
世界のさまざまな風景やファッション、食、音楽などの文化を、“旅”というフィルターを通して紹介するトラベル・カルチャー・マガジン。
そんな雑誌の初の京都特集。とても充実した京都本。


Discover Japan

京都 令和の古都を上ル下ル
伝統工芸、伝統芸能、食文化、風土など 日本人が忘れかけている豊かな文化の魅力を時流に即した切り口で紹介する日本の入門書。
そんな雑誌の創刊10周年特別記念号


L MAGA MOOK

おとなの京都本
関西の旅といえばエルマガ。いつもよりちょっと上質な“おとな”好みの京都案内。時間と心に余裕があるおとなだからこそ楽しめる、上質な京都あそびをぜひ。

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