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もしもタイヤが裂けたなら|すみれメモ⑤

ワイフはよく替え歌、というか替わってしまった歌を歌う。うろ覚え、というのがいいのかもしれない。

本人はいたって大真面目に正しいと思っている歌詞を歌っているのだが、かなり激しく間違えている場合が多い。

例えば『もしもピアノが弾けたなら』。阿久悠氏が作詞し、西田敏行が歌った名曲である。本来の歌詞は「もしもピアノが弾けたなら 思いのすべてを歌にしてきみに伝えることだろう」と始まる。

ところがワイフが歌うとこうだ。

「もしも~タイヤが~裂け~た~なら~白い~パトカーになりたいな~」

もうどこからツッコんでいいのかもわからないし、本人は真面目だし、ため息が止まらない。

まだある。

Yellow Magic Orchestra(YMO)の名曲『RYDEEN』。誰もが聴き覚えあるキャッチ―なメロディーが特徴のインストゥルメンタル曲であるが、ワイフに言わせれば、どうやら歌詞があるらしい。

本来であればシンセサイザーの音で

「ちゃ~ちゃ~ちゃ~ちゃちゃちゃちゃっちゃらちゃっちゃっちゃ~」

のような感じかと思うのだが、ワイフにとっては

「ゆ~く~ぞ~俺らの花道~」

なのだという。(ため息)

まるで新たな名曲の誕生に立ち会っているような新鮮な気持ちを味わうことができる。

先日クイーンの映画『ボヘミアン・ラプソディー』を夫婦で観に1時間かけて出雲までドライブに行ったのだが、クイーンのかっこよさに夫婦で目覚めて夜な夜な口ずさんだりしている。いずれまた、クイーンのメロディーを纏った名曲が爆誕するのかもしれない・・・。