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就職するか独立するか。そんなに大事な選択肢ですか?

フィットネス業界で「就職して働くか」「独立して働くか」の2択はよく議論されます。このnoteでも絶えずテーマにしていますが、今回はちょっと違う切り口で話していこうかなと思います。

僕はそもそも「独立」しか選択肢がなかった

僕の元にも、多くのトレーナーあるいはトレーナー志望者の皆さんから、「トレーナーとして独立したい」「独立するよりもどこかのジムに就職したほうがいいですか?」という質問をいただきました。おおよそ500名のトレーナーさんをさまざまな形で支援してきた僕からすると、この質問に対する回答は「独立」一択なんですよね。

だって、僕はそもそも独立することしか考えていなかったからです。高校生時代で、漠然と「サラリーマンとして会社に雇用されて、定年退職まで働くのはイヤだな」と思っていました。大学生時代にはもう、独立に向けて行動に移していました。

根本的に僕は「限られた人生で、自分の好きなことを楽しめる時間を確保したい」という思いと、「自分のやりたいことが不自由なく楽しめるお金が欲しい」という思いを持っていました。

身体のことを学ぶのが好きなので、本を買ったりセミナーに行ったりしたい。でもこれには時間もお金もかかります。ゲームをすること、マンガを読むこと、スポーツをすることが好きなので、これらを全部楽しむための時間とお金が必要です。家族と過ごすのだって、やっぱり時間とお金が必要です。明確に僕は「お金と時間が欲しい!」という欲を持っていました。

その欲を最大限かなえられるのが、トレーナーという職種だったんです。この点は、「トレーナーになりたい!」という思いが先にあった人と、明確に考え方が違うかもしれません。ハッキリと手段としてトレーナー業を見ていたし、トレーナー業を通じてお金と時間を確保する上で、就職することはデメリットにしか感じられませんでした。

勘違いしないでほしいのは、就職して会社員になるという生き方を否定しているわけでもなければ、フリーランスの方が会社員よりも上だと思っているというわけでありません。

会社員のメリットと言えば、フリーランスとは比べようもなく「圧倒的な安定性」ですよね。一定の収入が必ず手に入るし、休日もある。収入も働く時間も保証されていないフリーランスと比べて、はるかに生活の安心が確保されています。よほどのブラック企業でなければ、ある程度まとまった休暇を取って旅行を楽しむということもできます。

でも僕にとって、「1日必ず決まった場所で決まった時間働かなくちゃいけない」「収入もいきなりバーンと増えるわけではない」「会社によっては副業禁止などの制限がある」という状況が、大きな足かせになっていました。この状態では、どう頑張っても僕が思い描く大人の条件をクリアできないと思ったんです。

確かにフリーランスの場合、下手をすれば食いっぱぐれる危険性があります。いや、むしろフリーランスで月50万、100万稼げている人の方が少ないかもしれません。100万円以上稼げているフリーランスのトレーナーとなると、全体の10%未満になるのではないでしょうか。それでも、僕は夢をかなえるためにフリーランスを選びました。

悩んでいるなら一度フリーランスになってみれば?

「フリーランスになるか就職するか」は、働き方に関する議論としてめちゃくちゃメジャーであるがゆえに、ぶっちゃけそれぞれのメリット・デメリットは語り尽くされている気がします。

就職は、会社員としての経験値を得られつつ、一定の収入と休日が確保できるのである意味メンタルが楽。でも、収入には天井があってどうしても働き方は限定される。

フリーランスはしっかり集客できてリピーターが付けば、同世代の平均年収を大きく上回れる可能性がある。当然、集客できなければ収入はない。休日を確保するのも難しい場合があるなど、コントロールができない。

この基本的な違いに対して、時代に応じた細かな変化が起きます。最近だと副業OKな会社が出たり、週1回だけ出社すればいいというフレキシブルな会社が出てきたりという感じです。でも、基本的には両者のメリット・デメリットは今後も大きく変わらないでしょう。

どっちの働き方がいいかなと思う人は、まず自分の性格や考え方、人生の目標などを考えてみればいいと思います。僕のように普通とは違う人生を目指すなら、フリーランスになればいい。安定性を求めるのなら就職したらいい。これはあくまで考え方の1つで、自分の目標とかやりたいことに対して、「○○ジムで働こう!」「より独立だ!」と、自由に考えればいいと思うんです。

あまりおすすめできないのは、選択肢のメリット・デメリットだけで考えて判断すること。自分の性格とかやりたいことと合っていないのに、「こっちのほうがメリットありそう」と打算的すぎる選択をすると、あとあと痛い目を見ます。

あと、就職するか独立するかという選択肢を前に、考えすぎるのもよくないです。どっちが自分に向いているか分からなければ、試してみればいいと思います。「とりあえず就職してみよう」でもいいし、「とりあえず独立してみよう」でもいいんです。

独立を選ぶのなら、SNSなどで集客をしてみるとか、レンタルジムで初期費用を浮かせるとか、半年間は無収入でもいいように貯蓄しておくとか、事前の準備は必要だと思います。でも、個人事業主なら法人登記の必要もないし、明日から始めることだって可能です。打算的にメリット・デメリットを考えて行動できない期間が長くなるくらいなら、就職でも独立でもいいのでさっさと行動しちゃいましょう。

向いていないと思ったら、別の選択肢に進んでもいいんです。別の選択肢に進んだ後、また元の選択肢に戻ってもいいんです。現代は職業選択の自由が約束されているのですから、悩み続けるのではなくどんどん挑戦していきましょう。

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