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頭の中に図書館があるようなもの。

数年前に、「好きを仕事にする」セミナーに参加した。そこで、メンバーを対象にして無料で手相のひとこと占いをしていた人がいたのでお願いした。


私の手相を見てひとこと、「波乱万丈」なのだそうだ。


へぇ〜、そうなんだ。言われてみればそうかも。離婚もしてるしね。


でもその時は、そんなに自分の人生が波乱万丈だったとは思っていなかった。普通でしょ、ぐらいの感覚。


それにね、今まで60年以上生きてきて、自分の人生を振り返ってみたときに、あ〜、あんなことしなけりゃ良かったとか、あの場面でやっておけばよかったとか、後悔することばっかりでイヤになるから、あんまり振り返らないようにしていたところもある。


人生一度きり。やらかしてしまったことはもうどうにもならない。巻き戻してもう一度、なんてSFみたいなことはできないのだ。


どうにもならないのなら、それはもう仕方がないと認めてしまう。そのうえで、その「やらかしてしまった」その時に、どうすればよかったのか、何ができたのかを具体的に考えてみることにした。この方が、後悔ばかりしているよりよっぽど良さそう。


そう考えて、その場面を改めて思い出していたら、ふと、何だか一度読んだ本をもう一度読み返しているような感覚になった。


今まで過去を振り返っているときは、感情が先行してしまって事実をありのままに捉えていなかったような気がするけれど、この方法なら、ちょっと離れたところから冷静に見ることができそうだ。


そうやって丁寧に事実を拾っていると、私の中にいくつもいくつもストーリーが目を覚ました。イヤだと思っていた出来事の中に物語が潜んでいたんだ。


私の経験は私だけのオリジナル。こんなに強いものはない。離婚のことも、毒親育ちなことも、コンビニやテレアポの経験も、み〜んな私のオリジナル。


これって、どこにも行かなくても、誰にも会わなくても、自分の中に分厚いネタ帳がたんまりあるってことやん。


私の頭の中に、まるで自分専用の未発表作品の専用図書館があるみたい。誰にも取られないし、私以外誰も見れない。こんなところに宝の山があったなんて。


文章を書くものとしてはこんなにありがたいことは無いんじゃなかろうか。


ビバ!波乱万丈!


今、ニヤニヤして怪しい人になってる私(笑)

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