みやこびと

外大→総合商社→美大の大学院生×フリーランス→法人化、と奇想天外なキャリアを歩んできた…

みやこびと

外大→総合商社→美大の大学院生×フリーランス→法人化、と奇想天外なキャリアを歩んできた「みやこびと」が、日々感じたことをこびとのつぶやき程度に書き残します。 気づけば全国の百名山を1年半ほどで完登するほど山登りが好きだけど、今は着物・お茶などの日本文化もすごい好き。

マガジン

  • みやこびとの日常

    日々思ったこと、感じたことを綴る雑記でございます。

  • ムサビ大学院時代

    2019年の武蔵野美術大学造形構想研究科のクリエイティブ系の授業課題のレポートをまとめたものです。

最近の記事

海で泳ぐタチウオは虹色で、初夏の光を受けた茶葉は青々と輝く(前編)

突然だが、1ヶ月の間に海釣りと茶摘みに行ったことがある人がいたらぜひコメントしてほしい。そんな稀有な人いるのだろうか。 ・・・まさに私がそうなんだけれど。 4月は、たった数種類の食材とはいえ、私たちが食べて/飲んでいるものが、どこで生まれ、どのように暮らし、どうやって私たちのお口まで届くのかを知る希少な1ヶ月になった。 *** 4月中旬に人生で初めて海釣りに行った。 浜辺やテトラポッド越しではない。漁船に乗って東京湾に繰り出した。 山仲間たちと、ご近所さんという平和

    • 即興する大切さと熟成する尊さ

      今夜、友人のイベントに参加してきた。 帰宅しても興奮が冷めないのでnoteを書くことにした。 武蔵野美術大学の大学院で出会った彼は、在学中から「Narrative Design」を研究していて、ムサビの大学院修了後もその意欲と関心はますます強くなり、ついには会社を休職して、ロンドンにある世界的に有名な美大の修士課程を終えちゃうくらい、熱いやつである。 修士2年目になっても全く研究の糸口が見えず、テーマが決まってからも全然執筆が進まなくて辛い日々を送っていた大学院2年目の私

      • 幸せだけど悲しい日

        今日ここに書くことはきっと、曖昧に書いたところで分かる人にはわかってしまうし、分からない人にはきっとわからない内容だと思う。 でも、それでいい。 (いつもそうだけど)今日は特に、自分の気持ちの整理のために感じたことを書き残しておきたいのだ。 起きてほしくなかったのに、今回だけは起きたことを心のどこかでホッとしてしまう出来事。 でも、その瞬間が私自身が幸せたっぷりの時間を過ごしている時に訪れたことは、何かの幸いだったのだろう。 足元の状況に意識を向けていないと、すぐに足

        • 春は短し、動けよ乙女

          仕事ってなんなんでしょうね。 最近、すごく考えてます。 グラレコに恋して、縁あって当時新設されたばかりの武蔵野美術大学大学院の1期生になって、勢いそのままに仕事を辞めて、フリーランスをやってきて、はや4年の月日が流れた。 社会にあふれる眩しいリクルートスーツ姿の新社会人たちを眺めていると、思わず自分自身の新入社員時期を思い出さずにはいられない。 「点と点をつなぐ仕事がしたい」 そんなことを面接官に熱く語りながら就活時代を過ごしていた私。 この想いに至ったのは、大学在学

        海で泳ぐタチウオは虹色で、初夏の光を受けた茶葉は青々と輝く(前編)

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        • みやこびとの日常
          7本
        • ムサビ大学院時代
          29本

        記事

          半径3kmの旅で感じた、変わり続ける私と変わらない街並み

          私は、盛岡という街が好きだ。 昨年のこの日も、どうやら山登りで盛岡に来ていたらしい。 前日の、最高にチルな湖畔キャンプの疲れを引きずりながら法務局で法人の設立申請を済ませ、そのまま(都民8年目にも関わらず乗り換えを2回も間違えたせいで)東京駅構内を爆走し(ごめんなさい)、盛岡行きの新幹線に飛び乗った。 今回の一人旅は、いわば遅れてきた自分の春休みである。 この3月は過去にないくらい忙しく、これでもかというほどグラレコと納品祭りだったのだが、毎日あれだけ描いても腱鞘炎にな

          半径3kmの旅で感じた、変わり続ける私と変わらない街並み

          誰かにもらったHOTひと息つけるコーヒーの味

          今、知らない誰かに頂いたコーヒーを飲みながら、このnoteを書いている。 フリーランスのわたしは、基本PCと電波さえあればどこでも仕事ができる便利な身ゆえ、これまでのフリーランスキャリア4年間の間に、カフェで数百杯のコーヒーを飲んできた。 「味のわからない女」として定評はあるものの、自分のコーヒーの好みだってあるし、百名山狂いだった時期は山にわざわざコーヒー豆を持ち込み、早く下山すればいいのに山頂でわざわざミルを回して豆を挽き、お湯を沸かして、手間をかけて「ふぅ〜〜〜」と

          誰かにもらったHOTひと息つけるコーヒーの味

          春雨と46,661歩の記録

          おもむろに、大学院ぶりにnoteを再開してみた。 ずっと書くことには憧れていたし、私は小学生のころに作家になりたかったのだ。小学生ぶりに、思いのままに書いてみることに無邪気に挑戦したい。 さて、ここ最近は本当に雨が多かった。 3月下旬から4月頃にかけていつまでも降り続く、地雨のようなしっとりした雨のことを「春雨(はるさめ)」というらしいが、まさにいつまでも降り続いていたように思う。 なんか、昔から使われている日本語の響きって美しいね、雨すら愛おしくなる美しい呼び名です。

          春雨と46,661歩の記録

          でっちあげで築き上げた「アメ横の居場所」

          ※このnote記事は、武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコース 「クリエイティブリーダシップ特論II」 の課題エッセイとして記載したものである。 第8回ゲストは、アメ横 呑める魚屋「魚草」代表、大橋磨州さん! 穏やかな口調の中に、熱量のあるお言葉がたくさん響いた講演だった。今回は大橋さんのお話しの中で、特に印象に残ったお言葉をご紹介していきたい。 ▶︎お祭りのような環境で感じた「居場所」通常の祭りでは、いきなりステージの最前列に素人が立つこ

          でっちあげで築き上げた「アメ横の居場所」

          価値を見つけ出し、循環していく仕組み

          ※このnote記事は、武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコース 「クリエイティブリーダシップ特論II」 の課題エッセイとして記載したものである。 第3回ゲストは、「雨上株式會社」代表の平井俊旭さん! 日本の地方にある価値を見つけ出して、​「人やお金を循環させる仕組み」​を作ることを掲げる、平井さん。 ▶︎地域ブランディング「○○って、XXなところだよね!」という共通のイメージを持ってもらい、​その地域のファンになってもらうことを目指していく

          価値を見つけ出し、循環していく仕組み

          感覚に沿った試行錯誤と磨き方

          ※このnote記事は、武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコース 「クリエイティブリーダシップ特論II」 の課題エッセイとして記載したものである。 第12回ゲストは、長く受け継がれる伝統から最先端のテクノロジーまで、 古今東西のあらゆる技能を用いて新しいものづくりをするクリエイター集団「secca」を率いる上町達也さん! 大変素敵な作品の数々を見せていただきながら、穏やかな口調の中に、芯のあるお言葉がたくさん響いた講演だった。今回は上町さんのお

          感覚に沿った試行錯誤と磨き方

          意味が沢山溢れてくる社会において、意味を受け止めるプラットフォーマーへ

          ※このnote記事は、武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコース 「クリエイティブリーダシップ特論II」 の課題エッセイとして記載したものである。 第13回ゲストは、「アフターデジタル」という本を書いた藤井保文さん! ▶︎アフターデジタル概論最近は行動データの利活用が進むが、活用しきれない人たちが負けていくことが、中国、エストニアなどのIT先進国から分かることなのだという。 また、デジタルが前提になり(デジタルリアル融合時代、デジタルがリアル

          意味が沢山溢れてくる社会において、意味を受け止めるプラットフォーマーへ

          五感のセンサーを大切にすること

          ※このnote記事は、武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコース 「クリエイティブリーダシップ特論II」 の課題エッセイとして記載したものである。 最終回ゲストは、ユニバーサルデザイン総合研究所代表の赤池学さん。科学ジャーナリストでもあり、未来デザインを標榜する赤池先生が「イノベーションとは何か?」を語ってくださった。 ▶︎Design for ALLの姿勢70億人、そして90億人となる多様な地球市民たちとのシェアとは何か。 時代のユーザーで

          五感のセンサーを大切にすること

          地域のぬくもりと微笑みを伝える仕事

          ※このnote記事は、武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコース 「クリエイティブリーダシップ特論II」 の課題エッセイとして記載したものである。 第10回ゲストは、地域文化をモノとして伝える「うなぎの寝床」と、体験を通して地域文化を伝える「UNA Labs」の2ブランドを運営されているを務める、白水さん! 「もの」と「ひと」を介した本質的な地域文化の継承と収束、その在り方を思考し行動し続ける生態系を作る、を理念とミッションに掲げて、常に新しい

          地域のぬくもりと微笑みを伝える仕事

          Landscape Furniture

          ※このnote記事は、武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコース 「クリエイティブリーダシップ特論II」 の課題エッセイとして記載したものである。 第11回ゲストは、建築家として国際的に活躍し、家具や照明デザインまで幅広く手がけるを務める芦沢啓治さん! ▶︎「公共工房」としての石巻工房 新たに釜石で、建築家として活動される中で、意識されていたのは地元の方との距離を近づけていくことだったそう。 2011年の東日本大震災の後、宮城県石巻市に通う

          Landscape Furniture

          防災は「失敗」こそ成功への近道

          ※このnote記事は、武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコース 「クリエイティブリーダシップ特論II」 の課題エッセイとして記載したものである。 第9回ゲストは、を務める、デイビット・佐伯潤さん!アフターコロナ―や日本列島を襲う災害対策に関心が高まる中、タイムリーで大変興味深い内容を共有いただいた。 彼が語る「防災に関するコミュニケーションデザイン」とは一体どのようなものだろうか? ▶︎72時間生き延びられますか 突然だが、あなたはいま被

          防災は「失敗」こそ成功への近道

          未来の「あたりまえ」を作る

          ※このnote記事は、武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコース 「クリエイティブリーダシップ特論II」 の課題エッセイとして記載したものである。 第7回ゲストは、井登友一さん。井登さんは日本でのUXリサーチの先駆者であり、サービスデザインの普及にも尽力されている方である。井登さんが語る「未来のあたりまえを作る」とは? デザイン実務家、デザイン教育者、デザイン研究者を名乗る井登さんだが、あえて議論を巻き起こすため、「Trouble Maker」

          未来の「あたりまえ」を作る