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「自分を変えたい」と思わずに自分を変える。

最近、「成長」という文字を見ると苦しくなってしまっていた。理由は、社会では「成長意欲のある人」が必要とされているのに対して、私には成長意欲がないからだと思う。

就活をしていても、周囲の人に相談していても、「目標や夢を定めて、どうしたら理想の自分へ成長することができるか」を考えてみると良いんじゃないか、とアドバイスを受ける。そのたびに、自分にとって目標や夢とは何なのか考える。

浮かぶには、浮かぶ。色々、浮かんでくる。ただ、目標や夢を見つけても、次第に「納得」できなくなってくる謎現象が起こった。ダメって言われたらやりたくなっちゃう心理の如く、「これ」って決めたら途端に興味が薄れてしまって、モチベーションが上がらないのだ。

例えば、私は「論理的に問題解決できる人になる」と決めてみた。決めてみた、って言うと作業の様に聞こえてしまうけど、ちゃんとメンターさんと一緒に自己分析を深ぼってもらい、その結果、自分に最も欠けていると感じたものに決定したのだった。しかし、やっぱり段々「成長すること」が楽しくなくなってきてしまう。そうなると、これも自分に成長意欲がないからなんじゃないか、と思って半ば呆れながら「自分は社会不適合者かもしれない」と思ったりしていた。

そんな時、誕生日を迎えた。

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21歳になった。

ありがたいことにいろんな方から祝ってもらい、「いつもありがとう!」と「尊敬している!」と「応援している!」という、自分には到底見合っていない数々の言葉を贈ってもらった。最高に嬉しくて、自分が人に恵まれていることを実感したとき、「こんなに想ってくれている人がいるんだから、やっぱり自分も成長していかないと!」と感じて、「21歳は、価値観を広げる歳にしたいと思います!」と抱負を宣言した。そして、まずは「1日1エッセイ、ひと月3冊の実用本を読む」という目標を自分の中に掲げてみた。今度こそ、という心持ちだった。

今月の1日1エッセイ:編集者、佐渡島庸平さん。

今月は、憧れの佐渡島庸平さんのエッセイとYouTubeをひたすらみていた。あとは大好きな、岸田奈美さん、幡野広志さん、しまだあやさん、とか。noteに乗っているエッセイは「努力」「成長」など、気になっている言葉を入力してハッシュタグで出てきたものを読んだり。

どのコンテンツからも本当に刺激を受けて、今まで自分が「信念」としてきたこと、自分の「強み」だとおもっていたこと、良かれと思ってやってきた「行動」の穴を大発見する連続だった。

その中でも、特に佐渡島さんのYouTubeは私の思考そのものを変えた。

もはやエッセイの枠組みは無視しているけど、30個近いYouTubeコンテンツを見て感じたのは、「成長することに大事なのは、思考を変えること」だ。

もはや「成長しよう」と思わなくて良いと思った。思考をアップデートしていく中で、結果的に成長が起こるのだ。

失敗をしたとき「なぜ」を考えてはいけない!とか、三日坊主は確実になくせる!と言ったことを、私でも納得できるように解説してくれる。

佐渡島さんの動画は、今の自分を否定しない。あくまでもアップデートという感じで教えてくれるのが、好きだ。思考をアップデートすれば、人は変わることができる。自分自身に対しての考え方が間違えていただけで、「自分が社会不適合者だから」とか「成長意欲がないから」ということではない、ということに気が付かせてくれた。

こう書いていると、自分を悲観しているだけだったことが良くわかる。ただ、私自身、卑屈になっていることは最初から分かっていたのだ。思考を変えることが成長する上で大事なフェーズであることなんか、私にとって新しい概念ではなかった。

佐渡島さんの動画は、「卑屈になるな!こうすればいい!」とか「こういう人がいるから社会は良くならない!」とか、そういうことは一切言わなくて、ただただ、「こう考えることで、自己認識ができる」とか「こうすれば、目標を達成しやすくなる」ということを佐渡島さんからの目線から語ってくれる。私は、この一か月間コンテンツをたくさん見る様に心がけてきたけど、こういう大人にはなかなか出会えない(いや、出会ってはないけど)。岸田さんもおっしゃっていたけど、佐渡島さんは本当に5歳児みたいで、カッコいい大人だ。とっても憧れる。

「成長しないと...。」って息苦しくなっている人には、是非佐渡島さんと出会ってほしい...!と思う。

今月の、実用本1ヶ月3冊チャレンジ。

今月の実用本3冊は、実業家の北野唯我さんが書いた「天才を殺す凡人」という本と、サイボウズ株式会社代表の青野慶久さんが書いた「チームのことだけ、考えた。」という本と、副社長の山田理さんが書いた「カイシャ員の心得」という本だ。

実は、「天才を殺す凡人」はついさっき読み終わった。

買った時、タイトルをみて「お前は天才か凡人かどっち!」みたいな自己分析本だと思っていたのだけど、「確かに世の中には天才と秀才と凡人でざっくり分かれているけど、これは自分の中にも共存している。」という本だった。そして、世の中に生まれている人間関係のこじらせが何故おきてるのか、めちゃくちゃわかりやすく書いてある本でもあった。想像を超えてくる面白い本との出会いに乾杯!

そして、「チームのことだけ、考えた。」は、チームメンバーの多様性を生かしながらも、組織を統括するメソッドが書かれている本だった。ざっくりだけど。私は、就活をしていると、たまに「社会のニーズを満たせる人間にならなきゃいけない」という強迫観念が襲ってきてモチベーションが下がる。だけど、ちゃんと「自分のニーズも満たせるからこそ、社会のニーズを満たせるんだ」という思考をちゃんと踏んだうえで、どうやったら自分が社会に出た時に働きやすいのかを考えると、社会に出ることも「悪くねえな」と思う。上から目線だけど、割と、本気で思える。多様性が大事にされるべき理由が言語化されていたのが面白かった。

最後に、「カイシャ員の心得」だ。これは、帯のメッセージが刺さった。

夢や目標に向かって努力しないといけない?そんなことはありません!

そんなことないの!?

と思った。これは、歓喜の声で、思った。私は、この本に共感しすぎてしまい、もはや最初から最後までカラーマーカーでびっしりにしてしまった。もう一冊買おうか、迷っているところだ。

共感した中でも、特に「成長意欲」に関するところに焦点を当ててみる。

成長すること自体は良いことです。でも、頑張って成長したら、また次の成長を求められてまた頑張る。終わりのない努力を続けていると、成長の喜びよりも頑張り続けることのプレッシャーの方が上回ってしまうかもしれません。それよりも、「今の自分にできること」「やって楽しいこと」に集中し、その結果としてより得意になる、という方向が今の時代に合ったやり方じゃないでしょうか?

この文章を読んで、ホッとした。自分だけじゃなかったんだ、と思って居場所をみつけた様な安心感があった。

私は努力の過程で挫折することが多くて、できないことも多い。ただ、好きなものに対してはとことん突き抜けられるし、好きな人に対して全力で貢献したいと思い続けられる。サークルでは、メンバーへの感謝が有り余ってこれまで4つのリーダー職を務めたりもした。やりたいことややっていて楽しいことを意識することは、自分が幸せにいるために大事だと思った。

まとめ:成長し続けるという枠組みから出る。

誕生日の日に、「価値観を広げます!」と宣言したのは、自分を慕ってくれる周囲が、これからも私のことを祝いたいと思える人であり続けるためだった。目標を立てたのは、その心持ちを常に持ち続けるためだ。

私は、自分は実行し続けられないんじゃないかと心の底で不安に思っていた。だから、できなかったら何重にも自分にルールを課し続けようと思っていた。

でも、いざ実行してみて思ったことは意外にも、できた達成感と充実した日々だった。

成功したのには、2つ理由があると思う。

まずは、目標が良かった。無意識的に決めた訳だけど、「エッセイを読んだり、本を読んだりすること」は、「自分ができること」と「自分がやっていて楽しいこと」だった。だから、苦なく続けられて「成長しないと」と思っていなかったのに、目標が達成できた。

そして次に、「成長したい」と思う必要がないことに次第に気付けたことだ。成長したいと思って決めた目標なのに、成長しなくて良かったのだ。私は、価値観を広げながら「成長し続けるべき」という常識の枠から抜け出している。それが、結果的に「成長できている」実感に繋がっている。自分のペースで成長するための思考法とメソッドを落とし込めているから、日々が充実しているんだと思う。


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可愛い。

全然関係ないけど、これ、うちのわんこ!


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