地味にうれしかったこと - 曲げわっぱのお弁当箱編
晩秋
職場の窓からみえる景色
二階で働いているので、ちょうど木の葉がみえる
春夏は瑞々しい葉、秋は紅葉し彩り豊か
ついボーッと眺めてしまうほど美しい
晴れているとさらに美しく
昨日夕方四時頃、西陽が射していてハッとする美しさだった
ともに働く人と晩秋の美しい光景を…
西陽はすぐ雲に隠れてしまったけれど
残暑が落ち着いた十月から、また休憩は外でとるようになった(春も外で)
毎日、お弁当を持参しており、職場の隣の大きな公園へ行き、食べている
*
ある日、公園のベンチでお弁当を食べていたら通りすがりの人が『美味しそう!なんかお腹空いてきた!』と言っているのが聞こえてきた
わたしのことかしら?と戸惑いつつ、どう考えてもお弁当の中身がみえる距離ではない
ほとんど食べていたし
どういうことだろう…と思ったのだが、きっとこのお弁当箱のおかげだと気がついた
その時のお弁当箱は曲げわっぱ
一人暮らしを初めて約五年
ずっと欲しいと思いながら買わずに時が過ぎた
けれど今春、よきタイミングで曲げわっぱのワークショップへ参加し自分で作り上げた
時間がかかるため全ての工程を自分でやったわけではないけれど自分の手で作り上げたと思うと、とてもいとおしい
念願の曲げわっぱ
わたしの作るお弁当(地味弁)でも曲げわっぱというだけで何割増しかになるのだ
きっと通りすがりの人も曲げわっぱだったから、中身のみえていないお弁当が美味しくみえたのだと思う
若しくはわたしが美味しそうに食べていたか…笑
どちらにせよ、地味にうれしかった
今よりもまだまだあたたかい西陽が射していた11月初めのこと
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