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「会社勤め」から、定年後「個人事業主」へのチェンジ(その4・完結編)

「会社勤め」から、定年後「個人事業主」へのチェンジ(その1)、 (その2)、(その3)の続編です。

(その1)、(その2)、(その3)の内容をかいつまんでご紹介します。

私ですが、新卒で入社したメーカーにずーっと勤めてきました。
昭和~平成の時代に1社でひたすら会社員をやってきたのですが、定年3年前(57歳)ぐらいの頃から、60歳以降の仕事や働き方を“自分事”として考える始めるようになりました。社内の先輩方はほとんど雇用延長で残ってまして、自分もそうなるのだろうと自然の成り行きの如く思っていた気持ちに変化が現れたのです。

「再雇用でいいの?」と。

そして気持ちは雇用延長しない方に傾き、それから模索が始まりました。

「雇用延長しないで 何するの?」を見つける模索です。

「定年本」を読み漁り、ハローワークを訪問し、転職Webサイトに登録し、退職斡旋会社へ面談に行き、開業セミナーを受講し・・・・・・ 

60歳で独立し”学習塾”を開業して経営することを思い立ちました。ただこれは、再雇用で残るものだと思っていた家内に大きな不安を与えることとなり、撤回することに。

次に、家族の理解と安心も考慮しながら、雇用延長しない働き方・仕事を模索することとなり、そしてネット検索で見つけたのが「顧問」という働き方でした。

中身もよく判らないまま「顧問」というネーミングにひかれたことに多少の危うさを感じつつも、ネット上には魅力的な言葉が並んでいたこともあり、60歳過ぎはこれで行くぞ!!と思うようになりました。

そんな時にこちらの本に出会い、

最強の「定年後」(KKロングセラーズ)   野口雄志著 

励まされ勇気付けらたのと同時に、雇われない働き方に浮かれてばかりでなく、気を引き締めて臨もうと思ったことは今でもよく覚えてます。

この時、すでに定年まで7カ月余りになってました。

こんなところが(その1)、(その2)(その3)の内容でした。

雇用延長しない宣言

定年後の身の振り方について会社側に伝えていたのは、定年の1年数ヶ月前で、「現時点では、再雇用希望」と回答したままでした。

そろそろ態度表明しなければと思い始めていました。
規定上では退職3カ月前ぐらいでも良かったようですが、スムーズに業務を引継ぎ、笑顔で会社を卒業していくためにも遅くならない方が良いと、上司に伝えました。

「再雇用で残りません」と。

退職の7カ月前のことでした。

上司とは日頃からコミュニケーションが取れ、人柄や仕事ぶりもお互いに分かっていたこともあり、残念がってはくれましたが「ご自分の人生で、ご自分でお決めになったことでしょうから、応援します」との言葉を頂きました。
ありがたかったのと、残された会社員生活中は、業務引き続きを含め誠実に行うことを固く思いました。

退職の丁度6カ月前に、後任者が部署に異動してきました。私が延長しないことと後任者へ引き継ぐことが、部署内に発表されました。

社内に公になったことで、自分の立ち位置、周囲との関係が明確になり、やり易い状況となりました。

その後は、自分が表に立つことは徐々に控えるようにし、後任者がどんどん回していける環境を作り出すことと、更には長年で得た情報・ノウハウ等々は個人で抱えたまま去ることはせず、なるべく分かりやすく見えるようにし共有場所へ残していくことを心がけました。ちょうど会社は基幹システムをクラウドへ移行しようとしていた時期であり、情報を整理し新システムへ記録していくことを進めました。

初めての会社員以外のお仕事

会社員生活の幕引きと共に、気になっていたのはやはり退職後の仕事・働き方です。

「顧問」というよく実体の判らない、けれど魅力ありそうな仕事・働き方をより具体的にするため、引き続きネット検索をやりました。
最近流行りの「顧問」とは、長年実務経験を積んで得たスキル・経験などを活かし企業や社会に貢献する仕事 というようなことがネットに掲載されてましたが、では具体的にどうなの?と。

そんな中、「新現役交流会」というワードがヒットしました。この交流会は、中小企業とシニア人材のマッチングの催しのようで、関東経済産業局という公的機関が行う事業で、安心感がありそうなのも気に入りました。

内容については、Web上にさらっと書いてある以上の泥臭い生々しい情報は見当たらなかったのですが、何事も動いてみることと思いエントリーすることにしました。

応募してみると各企業さんが解決したい課題の提示がありました。
これはという案件に対し提案書を提出したところ、程なくして「書類が通りました。ついては企業の社長と面談をやるので来るように」との案内がありました。
交流会の主催側である金融機関へ訪問し、金融機関の方の同席で社長と面談(1次)を行い、その後、更に企業さんへ直接訪問し面談(2次)となりました。
そしたら何とマッチングが成立となりました。社長から私あてに支援の要望があったとのです。

初めての参加、進め方の勝手もよくわからなかったのですが(それで応募した自分も自分ですが)、とにかく企業さんのお悩みを丁寧に聞きながら精一杯お役立ちしようと決めました。
ちなみに、その時点では定年前の現役会社員の立場。副業・兼業といったことも全く頭に浮かばず(制度的に認められているかどうかを会社に確認することさえ思い付かず)、勤務時間外に無報酬でやることとしました。

ただ、始めた途端に世の中ではコロナが騒がれるようになり直ぐに中断。
結局、再開したのは退職後という経緯はありますが、この時の経験はその後、個人事業主になり本格的に活動するようになってから大いに役立つこととなりました。

その後、登録していた顧問マッチングサイトからはスポットインタビューの依頼が舞い込みました。現役中は報酬を得る社外活動を控えることにしてましたが、この案件を実施するのは退職月で、報酬が振込まれるのが翌月すなわち退職後になるということで、ま、いいかという感じてやることにしまた。
やってみると、こんな仕事が(業務的にも、仕事のやり方も)あるのかと関心することしきりで、これも良い経験となりました。

いよいよ会社員からの卒業

会社生活の方ですが、業務引継ぎも着々と進んでいきました。
再雇用で残らないことを聞き着けた他部署の方々からは様々お声掛けいただくこととなりました。個別に飲食の機会を設けて下さることもありました。

社外の方、特に営業時代にお世話になった方々にはメールなどでお知らせしました。その時点ではいずれの方も業務上直接関わることは無かったのですが、多くのお言葉を頂くこととなりました。

社内外に関わらず皆さん「残らないんですね。で、どうされるのですか?」と関心持って尋ねられました。

定年退職日は規定上60歳になる誕生月の月末です。私の誕生日は3月なので2020年3月31日が定年退職日でした。

有給休暇はたくさん残ってましたが、全部使い切るのでなく、業務の進捗を見ながら、退職2カ月前より勤務日を減らしていきました。

その時期、世の中はコロナが日増しに社会活動に影響してきてまして、会社では在宅リモートへ比重を移している時でした。
有給休暇日なのか在宅勤務日なのかはともかく、自宅で毎日メールチェックはやってまして、何かあると対応してましたので、結局最終月になっても週に数日は業務(主には引継ぎ関連)を行うこととなりました。

そんなこんなをしながら、2020年年3月31日を迎えることとなりました。
部署メンバーの多くは在宅リモート勤務にシフトしてましたが、この日だけは全員がわざわざ出社して下さり、私を囲んでの懇談の場を設けて下さいました。(ありがたかったです。コロナ対応という点では微妙ですが)

そして、新卒から38年勤務した会社を後にしました。

感傷にふけるとか、自分自身に”長い間お疲れ様でした”として”しばらくはゆっくり休もう”という気持ちには、全くなりませんでした。

それより、”これからが始まりだ~” 翌4月1日からは、あれをやって、これをやってと頭の中で思いを巡らせワクワクしてました。

そして4月1日付けで個人事業主としての開業届を提出することになりました。

これを持ちまして、
「会社勤め」から、定年後「個人事業主」へのチェンジ
完結です!!

(おまけ1)
新卒で入社し定年退職まで勤務させていただいた会社には感謝感謝です。会社員生活を通し様々な出会いがあり、いろいろな経験をさせて頂き、鍛えて頂きました。そして60歳まで雇用頂きました。本当にありがとうございました。
会社も大変な時代に倒産や合併吸収などされず生き残ってきたと言えます。これからも時代の変化を捉えながら益々発展していって欲しいなと素直に思ってます。

(おまけ2)今回のnoteブログのこと
38年の会社勤めを経て個人事業主として働くことにしましたが、その経緯を自分として残しておきたくnoteに書き始めました。
最初は(その2)ぐらいで完結させるつもりでしたが、当時のことを思い出すにつれ、あれもこれもとなり、結局(その4)までなってしまいました。途中(その1)~(その3)をお読みいた方より、「気持ち、わかる」「自分も同じような悩みを持っていた」などのお言葉を頂いたことも励みとなり書き増すことになりました。

個人事業主として活動しすでに1年8か月が経ちます。
現状ですが、惰性で行動したり、妥協してしまっているところもあります。ただ、当時を思い返しながらnoteを書き進めていると、あらためて、会社員を辞める(雇用延長を選ばない)と決め、(自分なりに)高い志をもって独り立ちすることにした当時のことを思い出します。

そして初心を忘れずにこれからも逞しく楽しく働いていきたとここでまた思った次第です。

会社員時代のことはすにで過去のことになりました。noteにしたためるのは今回を持って終了とします。

これからのnoteですが、個人事業主になってから現在まで、そしてこれからのことについて綴っていきたいと思ってます。

ここまで読んで下さりありがとうございました。
では、また。

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