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Ponteとやまは「生きづらさを抱えている」子どもたちや若者たちが、自信を持って成長し…

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Ponteとやまは「生きづらさを抱えている」子どもたちや若者たちが、自信を持って成長していくための体験の場を提供したり、居場所と仲間、必要な学びのチャンスをともに作っていくことを主な目的とした小さな社団法人です。砺波市宮森の『みやの森カフェ』が活動拠点です。

最近の記事

#1 疲れません会? ~ワケあり専門職のイベント始動~

2023年3月にみやの森カフェでつながった専門的な資格や知識をもつメンバーで「ワケあり専門職チーム」を結成し、Zoom会議やラジオ配信で活動してきました。人生で色々な凸凹を抱えた20代~40代、専門は薬剤師、精神保健福祉士、研究者、など色々です。そんな私たちが、ついにLiberoみやの森にて、初の対面でのイベントを開催。私たちの活動をもっともっと身近に感じてほしい、そんな思いから生まれてきたイベントです。 初のイベントは、“疲れません会?”。 このダジャレのような会の名前で

    • 学びなおし「発達障害者等青年期支援事業」①

      Ponteとやまでは、2021年度から「富山県発達障害者等青年期居場所事業」の委託を受け(県西部の拠点)様々な取り組みを展開しています。おしゃべり会(オフ&オンライン)、発達障がいについての学習会、おしゃれ講座、マナー講座、若者カフェの企画運営、アフリカンドラムワークショップ、ビジョントレーニング、骨盤調整ヨガ®等々様々なことにチャレンジしてきました。(今年度も楽しく継続中!) Ponteとやまに集う若者を中心に(県内外どなたでも参加いただけます)毎回10名~20名の若者たち

      • 無知の知

        フリスタ(フリースタイルスクール)の合間に、ある出来事(これについてはまた後日(^^;)についてタケシくんと振り返りをしているときのこと。 タケシ:すみません、水野さんの話が聞きたくないわけじゃないんです。急にもよおしまして。。 ミズノ:あ、どうぞ~(トイレを促す。この時点ですでに吹き出しそうな私) タケシ:(ほどなく席に戻り)は~すみませんでした。僕、よく出るんですよ。 ミズノ:あ、そういえばユウジくんも言ってたわ。タケシくん、よくトイレ行くって。もしかして下痢しやすいと

        • 凸凹さんは変化がニガテ?-シェアハウスへのお引越し-

          コロナウィルス感染が拡大し始めた2020年の春、高校を中退したり大学を卒業したけど就職が難しいという若者3人と細々と始めた"フリースタイルスクール″(フリスタ)。 少しずつ小学生や中学生も来てくれるようになり、昨年半ばには、小さなカフェが満員御礼状態となる日もしばしば。「子どもたちが伸び伸びできる大きな家がほしいなあ…」と祈っていたら(本当に祈っていたんです 笑。いろんなところでつぶやいてもいました)なんとお隣が空き家だとわかり…シェアライフ富山の姫野さんが「富山型シェアハウ

        #1 疲れません会? ~ワケあり専門職のイベント始動~

          制度外就労支援⑥―3年が経ちましたー

          制度外就労が始まって今年で3年になります。現在働いている人は、大人2名、若者10名。途中、特養の直接雇用になった人、介護の仕事に興味をもってヘルパーの資格をとって高齢者施設で働き始めた人もいます。 高校の職業体験も行い、そこで興味を持った高校生もアルバイトとして働き始めました。また、作業所とも連携をして、施設外就労として来ている人もいます。 需要(働き手が欲しいという介護現場)と供給(働きたいと思っている若者がいる居場所)が、一致してスタートした就労システム。外から見るとそれ

          制度外就労支援⑥―3年が経ちましたー

          制度外就労支援⑤―ありがたいのは繋がっていくということー

          特養の内部清掃は、すでに業者が入っていました。しかし、その業者も高齢化と人手不足に悩んでいるという。 といって私たち素人にできるはずもない。 ところが、夫の元同僚で清掃を手伝ってくれている西山さんが、 「アドバンス北陸サービスという清掃会社に相談すればよいかも」と教えてくれました。夫が連絡をとったのは、社長の杉本さん。なんと、杉本さんは石川県で「障害者の工賃があまりに安いので、清掃のプロの技術を身に着けて工賃を上げていく活動をはじめた」とのこと。清掃の仕事ができる人を増やすの

          制度外就労支援⑤―ありがたいのは繋がっていくということー

          制度外就労支援④-新たなスタートは手探り続き-

          月火水のフリースタイルスクールは、居場所として活動を始めました。子どもたち、若者たちが参加しています。みんなでご飯を作る(作らない人もいるけど)、そしてみんなで食べる、自分が使った食器は自分で洗うー決まっているのはそれだけ。午後は自由。 木金土は、カフェの営業。こどもたち、若者たちは厨房には入らない。コロナが少しずつ増えていくなかで、恐る恐る営業していた日々。それでも、場を必要としている人たちがぽつりぽつりと来てくれるのがありがたかった。 しかし、このころふつふつとわいてきた

          制度外就労支援④-新たなスタートは手探り続き-

          制度外就労支援③コロナがやってきた-密を避けるって??-

          ごちゃまぜカフェのいいところは、いろんな人がいて、心の垣根がなくて、初めて会っても「もともと知り合いみたい」と思えるところ。カフェの中はごちゃまぜ。まさに密! ところが、ある日理事長カオルが言いました。  「コロナで、スーパーのレジ待ち、間隔空いていていい感じ。もともとこうあってほしかったのよね」 確かに、私たち二人は、気持ちの上であまり人に密着しない。実は、「寄り添う」とか、「支える」って言葉にも抵抗がある。 このあたり、話し合いとかしなくても感覚でわかる。 私は妹、カオ

          制度外就労支援③コロナがやってきた-密を避けるって??-

          制度外就労支援② カフェの仕事で、できることからスタートする

          カフェの仕事のいいところは、いろんな種類があるということです。調理、皿洗い、盛り付け、接客(水を配る、注文を聞く、配膳、片付けなどなど)。 その中からまず自分のやれることをやってみる。厨房の奥でずっと洗い物をしている人もいるけれど、混んできたら人使いは荒くなる。場面緘黙のシュンヤ君も厨房の奥にいたのに、知らないうちにお客さんに水を配らされたりしている。ランチの注文を取るのに慣れてきた女の子は、さらにお客さんに食後のケーキのおススメするようになりました。(営業上手!)そうやって

          制度外就労支援② カフェの仕事で、できることからスタートする

          制度外就労支援① みやの森は「居場所」じゃなくて「カフェ」なのです

          私たちはみやの森を「カフェ」という形にしました。 カフェにいるのは、働く人とお金を払ってくつろぐお客さん。 これは、私がフリースクールに勤めていた時運営していた「Y’sさくらカフェ」もそうでした。 さくらカフェのとき、水しか飲まないと決めている若者がいました。 「ここはカフェだから何か注文してください」というと、 「金を払わないとここにいられないのか」という。 「そうです。お客にならないんだったら働く人になってください。皿洗いする?」 彼は、「あなたの言うことはわかりやす

          制度外就労支援① みやの森は「居場所」じゃなくて「カフェ」なのです

          みやの森カフェは不完全カフェ

          この7月でPonteとやまは創立9年。よく続いてきたなあと思います。カフェの本格稼働は2014年9月から。9年前の今頃は、私は厨房用品を買い集めに走り回っていたと思います。リサイクルセンターのお兄さんとも仲良しになって、いろいろ話しました。 きっとそのころ、私は不安で暗かった。 私「カフェやるんですけど、看板メニューもないんです」 お兄さん「いいと思いますよ。パンケーキが看板ですって言ってパンケーキが当たらなかったら、大変なことになる」 私「悩んでいる人しか来ないカフェになる

          みやの森カフェは不完全カフェ

          カナメコーヒー〜はじまりは「死にたい」「甘えたい」から〜

          #8 カナメ君、30歳。会ったばかりのころ、いろんな人に「死にたい」「甘えさせてほしい」と言っていたような気がする。「死にたい」と言われれば、「どうした?」と最初は答えていたけど、繰り返されると返す言葉もなくなって私や水野さんはメールスルー。 カナメ君は賢いから、私も水野さんも甘えさせてくれるような人間ではないと悟ったのでしょう。私たち以外の人に発信。そうすると、その人たちからまた、私のところに「カナメ君が心配」と返ってくる。 「カナメ君、どっちにしても、私のところに心配が集

          カナメコーヒー〜はじまりは「死にたい」「甘えたい」から〜

          ほうきとぞうきん

          #7 タケシ君その3 私たちPonteとやまの就労支援事業は、今のところお菓子作りか清掃作業。清掃作業に何度誘っても、「ムリです」と言い続けてきたタケシ君、実は理由がありました。 …ほうきを使ったことがない… よく聞いてみると、ほうきを使うときの力の入れ方、抜き方がわからない。 確かにいつも全身に力が入っていてカチコチの体をしている。私たちの体のメンテナンスに来てくれていた理学療法士の塚本先生にも、「かたいね」と言われ続けてきました。 そして、ボディイメージがはっきりして

          ほうきとぞうきん

          包丁と玉ねぎ

          #6 タケシ君 その3  「包丁とたまねぎ」 タケシ君がはじめてカフェ手伝いに来たときに、包丁と玉ねぎを渡して、 「これ切ってといった10秒後に、  「手を切りました!」というからびっくり。包丁使ったことなかったんだ。 これは配慮足らずで申し訳なかったです。しかし、それから日を重ね、経験すればするほど上達していく。 チアキさんの料理教室で、「みじん切り」を見たタケシ君。それからなんでもみじん切りにしてしまう。昆布の佃煮までみじん切りにしなくていいのだよ。 でも、本当にうま

          包丁と玉ねぎ

          キャベツとレタス

          #5 タケシ君 その2 みんなに愛されキャラのタケシ君!小学生中学生はタケシ君の姿が見えないと、「タケシ君はいないの?いつ来る?」とラブコールが止まらない。 キャベツとレタスがあったらタケシ君に必ずするクイズ 「どっちがキャベツ?」 タケシ君「えーと、えーとですね。こっちかな」 最近正答率がかなり高くなってきた。みんなで、「せいかーい」と拍手。 暗算9段、英検準2級、進学校の生徒だったタケシ君、なぜかモノの識別が苦手。 ところが、おとなでもこどもでも… 「ボクと同じだ、

          キャベツとレタス

          タケシ君あらわる

          #4 タケシ君あらわる 最初に現れたのは、お父さんと一緒にランチを食べにきた時だと思います。水野さんがカウンセラーをしている高校の生徒。カウンセリングの時間だけではしゃべり足りないほどしゃべるらしい。 野菜たっぷりのランチを食べた後、「こんなゆっくり食べ物を味わったのは久しぶり」といったのを覚えています。 進学校の生徒だったタケシ君、学校に落ち着いていられなくなり、歩いておせんべいの工場まで行って試供品を食べたりしていたと聞く。カフェまで遠いし、どうやったり来られるかなあと思

          タケシ君あらわる