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#5:一生懸命働いている人が本当に組織に貢献しているとは限らない話。

ご高覧有難う御座います。お仕事系エントリーです。
物騒なタイトルですが笑、私が普段仕事で自分に言い聞かせてる事を書きました。是非、最後までお付き合い下さい!


仕事は自分がコントロールしてるという錯覚

自分の人生・日々の行動は
誰の意思で決められてますか?

突然サイケな質問ですが、この問いの答えは無論「自分自身」です。自らの頭で考え、自らの個性により言動が決まる。あなたの一挙手一投足は自分だけのオリジナルな物です。
では「自分の日々の仕事」はどうか?1つ1つの仕事も自分の頭で考え、個性により成り立っていると思うでしょう。ただあくまでそれは仕事の進め方の話であり、仕事の大部分は「自分自身」ではなく「自分の役割」がその多くをコントロールしています。

複雑な言い回しをしましたが、ビックリするほど当たり前のことを言っています。具体例を挙げてみましょう。

  • 例①:Aさんが日々B社にアポを取り商談するのは、AさんがB社担当の営業で売上目標を達成させる役割だから

  • 例②:Cさんが日々MTGで自社商品の販売ルールを決めるのは、Cさんがその商品の責任者の役割だから

  • 例③:Dさんが日々コールセンターで問い合わせ対応するのは、Dさんがカスタマー対応部門に所属してるから

これだけ見るとそりゃそうだろうですが笑、ここでのポイントは日々の仕事の行動規範は個性<役割がコントロールしているという事。
つまり、上記例の主語を「Aさん・Bさん・Cさん」ではなく「B社の担当営業・商品の責任者・カスタマー対応部門」に言い換えても何ら問題が無いという事です。

役割が持つ「代替可能」という特徴

ここまで話した事を少し図解してみます。

役割で決まる範囲って大きい

そしてここまで話した「役割」(図の青色部分)には、他者と代替できるというドラスティックな特徴があります。

少しドライな話です
  • 例:「B社への提案資料を再来週までに2個作る」業務

    • "Aさん"に紐付いている訳では無い

    • "B社担当営業"に紐付いている

      • Aさんが辞めても後任Eさんが同じ業務にアサインされる

      • AさんとEさんの差分は資料の品質など

と、Aさんが居なくてもEさんが超問題児でない限り、2週間後には資料が2つ出てくるでしょう。そもそも異動・退職というのは、役割が業務をコントロールしてるから出来る仕組みですしね。

余談:優秀な人が1人辞めても影響は少ない

私見です。優秀な人が退職すると「〇〇さんいないのは終わった」「回らなくなる」なんて声が出がちですが、僕はそんな事は絶対に無いとずっと思ってます。

引継ぎ期間に混乱したり一部できなくなる事が出る事はあるでしょうが、その人が居ないなりに、後任を中心に環境がアジャストし、数か月後にはいないのが当たり前の状況で普段通り仕事が回っていくものです。
事実、優秀な人が1人辞めて本当に崩壊してしまったケースを少なくとも僕は見た事がありません(※会社規模で差異はあると思います)。

それほど組織において役割が持つ力というのは大きいのです。

それがいわゆる「会社組織」の強みとも言えますね

真の貢献は役割ではなく個性で決まる

ここまでの話だと「仕事は役割で決まるから誰がやっても同じ」と聞こえるでしょうが、私が今回言いたい結論は全く逆です。

結論は、自分の価値というのは"個性の差"でしか生む事ができないという事(何故なら役割は代替可能だから)。にも拘わらず、他者・自己の評価というものは"役割"に紐づく内容の比重が高くなることがしばしばありそれは本質的では無いという事が今回書きたかった事です。

「頑張ってる」というノイズ

  • あの部長は担当領域が広く毎日MTGだらけで頑張ってる

  • あのPMは気難しい契約先との交渉を粘り強く頑張ってる

  • 今週も日々来るクレーム対応を自分は頑張ってる

  • 部下育成に次年度プラン策定と、管理職として自分は頑張ってる

上記例こそが役割に依る部分です。かなりドライな言い回しですが、仮に自分ではない他の誰かが同じ役割を持っても同じ事が言えてしまいます。
大事なのは、各MTG・契約・対応・プランの中身が自分でしか生めないオリジナリティの高い内容や品質になっているかです。

日々、相対する1つ1つの業務は役割に紐づき発生するものが多いため、それらを頑張って実行していること自体が自分の生む貢献と錯覚してしまいますが、そこだけを見てしまうと本質的な自分の価値から逸れます。

他の誰かならもっと上手くやれるかもしれない

役割を頑張って全うすること=貢献と考えてしまうと一生懸命働いていれば貢献出来ていると思えてしまいますが、「個性の差」=真の貢献差分と考えると同じ役割を別の誰かがやればもっと良い貢献が生まれる可能性が考えられます。要は自分がこの役割を担う事で相対的にマイナスを生んでる可能性です

これ、仮想の相手と比較するとキリが無い話で、大事なのは全うする役割において「他の誰かがやるより高い付加価値を付けられたか?」という部分に常に向き合うことが重要ということです。


せっかくなら自分の個性を付け加えよう

世の中というのは、役割に準じた業務を1人1人が着実に実行することで成り立っており、それ自体に対する賞賛は常にし続けるべきです。
一方で、それだけではなく自分自身の個性により向き合うことで、日々向き合う仕事の見え方が変わるかもしれません。

一生懸命頑張っているから貢献できている、からもう1歩先に進み、他の誰かが同じ役割ならその一生懸命はBESTでは無い可能性に向き合ってみてはいかがでしょうか。

本記事は以上です。読んで下さり有難う御座いました!

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