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表現せざれば悩みがある 〜相談したらいいだけだった話〜

つい今し方のお話し。
今、会社で研究している技術についてスポンサーから「この研究成果の対外発表は控えた方が良い」という旨の意見を頂いていた。
と言うか、ご意見頂いたと聞いていた。

で、研究の発案者であるリーダーが、「論文化出来ない。。。論文数、インパクトで目標達成の主軸だったのに、、、」と、非常に悩んでいた。

リーダーとしては、この成果を活用すれば学位取得やアカデミックへの転身などのきっかけにできると考えていた模様。

私個人としては、「出来ないって嘆かずに発表する方法を考えてバンバン提案すればええやん」ぐらいに思っていたし、そう提案していた。

その後、リーダーはなんやかんやあって、この研究からしばらく外れることになり、彼の復帰まで複数いるサブリーダで研究をすすめることになった。

で、サブリーダーの一人である自分は、スポンサーから「対外発表は控えるた方がよい」と言われたど真ん中のパートを引き継いだ。
で、「控えた方が良い」ということで、他のサブリーダーたちが対外発表の準備に追われる中、粛々とシステム実装と評価、スポンサーへの報告書のまとめを進めていた。

まあ、論文化とかそれに伴う特許の申請とか煩わしいことがなくて良かったなー。ぐらいに思っていたのですが、チョビット寂しい。
まあ、人の考えたテーマをなし崩しでやってる感じなので、どうしても論文化したいとか、日の目を見たい、ということはなく、「できれば書きたくないなー」ぐらいが本音なんだけど。でも、チョビット寂しい。

他のメンバーは、どこに投稿するとか、どこなら採録されるかとか、忙しそうにしている。それを、横目で見て「俺はなくて良かった」と掛け値なしに思っていた。やっぱり、チョビット寂しい。

で、何故か勝手に対外発表案の資料を作ってスポンサーとの打ち合わせに臨んだ。まあ、面倒だから時間が無きゃ発表しなきゃいいし、ゲリラ戦法だから後で怒られるかも知れないから、時間無かったら良いなー。と思っていた。のに。「発表ありますか?」の質問にいの一番に「ありまーす」と答えてしまった。

で、

「この研究成果の対外発表は控えた方が良い」とはご意見頂いたのですが、オブラートに包んででも何度か発表出来ないかと思ってい、いくつかアイディアを持って来ました。

と、さも、やる気満々の雰囲気で、プレゼンする自分。「そうは言っても特許化は難しいし、そこを公表すると攻撃者に対策されちゃうし、やめておこうね」で終わって、自分のチョビット寂しいも「やる気は見せた」満たされる。これにて一件落着。と思ってました。

ところが、、、
「良いですね。せっかく発表するなら全部出しましょう」
「御社の今後のビジネスへの悪影響も踏まえて、控える話をしましたが、御社が乗り気なら。是非やった方が良いと思います」
他にも、共著は誰が入るとか、実は特許が取れるんじゃないのとか、盛り上がる盛り上がる。。。
色んなアドバイスを頂いて、完全に論文化する雰囲気で決着しました。。。

あのリーダーの苦悩は何だったのか、、、
やっぱり、「出来ないって嘆かずに発表する方法を考えてバンバン提案すればええやん」だったのだ。
ただ相談してみればいいだけだった。

この話にとどまらず、「聞くべき相手に、素直に相談すれば、解決する」ということが、仕事に限らず多いと思っている。
「どうせ言っても無駄」とか「言い出しにくい」みたいな事を言って、勝手に悩んでいると物事は解決しないどころか、より複雑になったりする。

何事も適切なタイミングで適切な表現で、コミュニケーションするというのは大切だと実感しました。「表現せざれば悩みがある」である。

しかし、チョビット寂しい見事になくなり、ムッチャ忙しいに変わった。。。言うんじゃ無かったかなぁw

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