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農活はじめました。

春は花粉の季節です。
今年は特にひどく、でっかいくしゃみをしてしまった直後に「かっふんだ!」と言うのがクセになっています。自分でもよく分からないのですが、推測するに「大きなくしゃみで驚かせてごめんなさいね。花粉症なの」ということを周囲に端的に伝えようとして自然発生的に生まれた言動と思われます。

子どもたちに「おいーっス!」とあいさつし、反応が薄いともう1回言ってしまうところ、追い込まれると出てくる「ダメだこりゃ」、停滞した場の空気を変えようとして出る「次行ってみよー!」(指差しポーズ付き)、ジャンケンするときの「最初はグー」……おそらくみよしひろみの5%くらいはドリフでできています。

さて、この春から農活を始めました。畑で細々と野菜や花を育てています。面倒くさがりでアウトドアも虫も嫌いで、若い頃は畑仕事をしようなんて思ったこともなかった私が…です。初心者ですが、まぁあまり型にハマらず「失敗するのもいいだろう」くらいの力の抜けた感じでやっています。農薬も高価な肥料も使わず、できるだけお金をかけずに食べる分だけ作る。

教員をしているときの4月はバタバタと忙しく、春という季節を楽しむ間もなかったけれど、土をいじりながら春の匂いをいっぱいに吸い(くしゃみは出るが)、いろんな生き物が芽吹いていくその生命力を見るにつれ「あぁ、春っていい季節なんやな」と今さらながら気づく。

蒔いた種から目が出てきただけでヽ(o^▽^o)ノ←マジでこの顔になるし、葉の色がほんの少し黄みがかっただけで「おい、ど、どうしたんや?」と声なき声に耳を傾ける。夕方に雑草を抜きながら心は無になり、ポッといいアイデアが湧いてきたりする。晴れのありがたさも雨のありがたさも感じる。

最近は葉物野菜が大きくなってきたのを間引いて、毎日採れたてのベビーリーフをいただいています。これがホンマに美味しいんだな。

朝摂れのほうれん草と水菜と春菊の間引き菜

「良く食べ、よく動き、よく笑い、よく寝る」これやっとけば元気でいられる気がする。それをキープするのがなかなか難しかったりするのだけど、心身ともに元気でいるためにそこは大事にしたいところだな。

「アグリヒーリング」(農による癒し)という言葉があるそうです。「農作業が一定のストレスを軽減させ、幸福度を増加させる効果がある」ということは、JA全中と順天堂大学の共同研究で科学的にも実証されています。まぁ、エビデンスがなくても体感で分かりますけれどね。疲れている人は、何かを作るとか大袈裟なことじゃなく、たまにはスマホを置いて、自然の色を楽しみ、自然の音に耳を傾けながら、土を触ってみるのもいいかもしれません。

宮崎駿さんの作品の中で2番目に好きな「天空の城ラピュタ」の中に、こんな台詞があります。
「土に根をおろし、風とともに生きよう。種とともに冬を越え、鳥とともに春を歌おう」「どんなに恐ろしい武器を持っても、たくさんの可哀想なロボットを操っても、土から離れては生きられないのよ」
ムスカに向けたシータのこの台詞は、今を生きる私たちにこそ切実に響きますな。

「Barış!」(バルス)
作中の滅びの呪文の由来には諸説ありますが
トルコ語では「平和」という意味です。

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